リプレイ
第二部「待降への序曲編」
目次
- 序 話「始動-次なる舞台へ-」 2016-06-26
- 幕 間 2016-07-03
- 第一話「開戦の烽火」 2016-07-10
- 幕 間 2016-07-10
- 第二話前編「太陽と月の出づる場所」 2016-07-25
- 幕 間 2016-07-31
- 第二話後編「紅き霧に煙る街」 2016-08-21
- 第三話「継ぎし刃は誰が為に」 2016-08-28
- 幕 間 2016-09-04
- 第四話「解き放たれる楔」 2016-09-11
- 第五話「蒼の叡智、灰白の花」 2016-09-18
- 第六話「運命の袋小路」 2016-10-02
- 幕 間 2016-10-02
- 最終話「決戦、そして」 2016-10-10
序話「始動-次なる舞台へ-」
送っていたのは、ごく普通の日常。
何の変哲もない、自分にとっては"当たり前"の日々。
そんな日々は唐突に破壊され、私たちは小さな世界の異変に立ち向かった。
結果、私たちはどうにか自分たちの小さな世界を護ることは出来た。
けれど、その爪痕は大きく、至る所にその傷が残されていた。
私たちは、解決の立役者として持て囃されるけれど、事件はいくつもの謎を残したままで、心が晴れきる事はない。
――そんな私たちに構うことなく、世界は、次の舞台を目指して動き始めていた。
幕間
第一話「開戦の烽火」
次なる舞台へと進んだ世界。
その世界で、僕らも新しい位置に立っていた。
明星から、星辰へ。
より大きな道導となり、僕らは舞台の最前線に立つ。
そして僕らがまず向かうのは、因縁の地ネベール。公国を歪ませる原因となった戦いが起きた場所。
――世界を取り戻す為の長い戦いが、今、幕を開けようとしていた。
幕間
第二話前編「太陽と月の出づる場所」
道程は順調だ。私たちは次々と北へ、北へと向かっていく。
そして私たちはついに霧の領域へと到達する。
私たちの世界に立ち込める霧を晴らす為には、その大本を絶たなければならない。
そしてその為の第一歩として、私たちにとある任務が課せられる。
向かうは、霧の街。みんなの道を切り開く為に。
その途中、私たちは“そこ”に立ち寄ることになる。
澱む空気に、眠れぬ魂、晴れぬ血臭の漂うその場所で、私たちはひとつ過去を知る。
――そこは、太陽と月の出づる場所。終わってしまった、けれど終わらぬ呪いの地。
幕間
第二話後編「紅き霧に煙る街」
呪われた地を後にして、僕らは霧の街へ向けて進んでいく。
皆に先立って、その道を切り開く役目。
重い責任だが、今の僕たちならば不可能な事ではないはずだ。
そして、門が開く。
長らく踏み入る事が出来なかった領域に、人族が踏み込む。
じきに、この街も取り戻す事が出来る。
――はずだった。
この、紅い霧さえ無ければ。
第三話「継ぎし刃は誰が為に」
彼は、最期の時まで己の護るべき者を護り続けた。
彼は、最期の時まで愛すべき者を愛し続けた。
如何なる時も折れず、毅然と、飄々と立ち続けた。
そして尚、己が一人の人間である事を忘れず、最期まで己の為に生きた。
霧を払う為に必要な力、それが何かは明らかだった。
そして、それを扱う為に、何をすべきなのかも。
――俺たちは今、未来の為に《刃狼》を超える。
幕間
第四話「解き放たれる楔」
剣に隠された過去と、託された思い。
それらを得て、私たちは再び霧に挑む。
霧は重く、私たちの心と身体に伸し掛かる。
それでも、私たちは逃げはしない。
私たちの手の中には、それを払う手段があり、私たち以外は、それを持たないのだから。
そして霧は払われ、街には月の光が降り注ぐ。
――それがどんな事を意味するのかも知らずに。
第五話「蒼の叡智、灰白の花」
霧の街の首魁は、最後の最後に大きな謎を残して死んだ。
僕らには、ゆっくりと考えられる時間は与えられず、それでも、世界は回る。
最後の目標へと向かうその前に、僕たちにはやるべき事があった。
それは、大切な仲間の身体を治す事。
その為に、蒼き叡智を求めて、僕らは進む。
そこは、灰白の花の咲き誇る、美しく、そして儚い幻夢の空間。
――そして、この幽玄の花こそ、世界が変わる予兆に他ならなかった。
第六話「運命の袋小路」
誰かの敷いたレールの上、私たちはずっと、その上を歩んで来た。
たくさんの人々の下した決断も、すべては、予め定められていたものだったのだろう。
ならば、私たちは選ぶ。
敷かれたレールが見えて来た今だからこそ取る事の出来る選択を。
私たちは進んで行く。
――“運命の袋小路”と呼ぶべき、敷かれたレールの終着点へと。
幕間
最終話「決戦、そして」
長い戦いの中で、僕らはこの地に課せられた運命を知った。
多くの人の想いが、その運命に踏み躙られ、空虚に消えていった。
きっと、僕らが立ち向かわなければ、全てのものがそうして消えていくのだろう。
だから、僕らは武器を取る。
先が見えずとも、共に進む仲間が居る。皆で居れば、どんな壁も乗り越えられるだろうと信じられるから。
――そして、二つの鍵がぶつかり合う時、全ての争いは、終わりを告げる。