- #ルナティア
- 「――終わり、ね」 ぶん、と鎌を振って、大した興味も無さそうに崩れた巨体に背を
- シャルロット
- 「……そのようです」 盾をいつもの装備に取り替えて
- ソルティア
- 「………」 そんなルナとは対照的に、剣を大地に刺して両手を組んでいる。
- エリカ
- 「……はぁ」 溜息ついて、脱力。
- ヤンファ
- 「終わり、か?」 また次もあるんじゃないかという意味で
- #ルナティア
- 「勿論」 今は、一時的に終わったというだけだ。
- シャルロット
- 「……ルナ? これは、もう何度も繰り返された場面なんですか?」
- #ルナティア
- 「ええ、そうよ。私が此処を出て……8年前、ソルと別れてから久しぶりに戻って来た後から、ずっとこう」
- エリカ
- 「……あれだけじゃ、ないの?」
- シャルロット
- 「……眠らせてあげられないのかな。どうなんでしょう、エリカさん」
- ヤンファ
- 「エリカちゃんより神官とかの方が専門じゃねェ?」
- エリカ
- 「私よりそっちの方が専門じゃないの?」
- シャルロット
- 「いえ、私の力で今鎮められても、どうも集まりなおしそうですから……ここは見識あるエリカさんの出番なのかな、と」
- #ルナティア
- 「こうして定期的に掃除をしても、いつかはまた湧いて来る。強い怨念と、それに導かれてやってきた他の魂が、ああやって集まってしまうの」
- エリカ
- 「……その話の通りなら、何かしらの手段で一気に浄化でもしないと難しそうね」
- #ルナティア
- 「……少なくとも、今この場ではどうしようもないでしょうね」
- ヤンファ
- 「なら、放っておいた方が苦労も無いと思うがなァ」
- #ルナティア
- 「……言ったでしょ。折角作ったお墓を壊されるのは癪だ、って」
- ヤンファ
- 「なんだァ、やっぱり墓守じゃァねえか」
- #ルナティア
- 「私は“死神”。墓守なんて、似合いそうもないわ」
- ヤンファ
- 「拘るねえ」 何のこだわりなのやら
- ソルティア
- 「……ここは、蛮族から逃げ出した奴隷の人族が集まって出来た集落ですから。いつだって、恐れと不安が渦巻いています」 崩れた集合体の前で祈るように立ちつくしていたが、剣を鞘に収めながらゆっくり近づいてくる。
- シャルロット
- 「この地を先ず開放することから、でしょうか……そこからじゃないと始まりませんね」
- エリカ
- 「それか、〈守りの剣〉でも置けばそれで解決するだろうけど……」 まあ無理。
- ソルティア
- 「少なくとも、ここから蛮族の脅威が抜けなければ……怨念が晴れる事は無いでしょう」
- #ルナティア
- 「――ソル?」 話すつもりなの? とでも云うように。
- ソルティア
- 「いや」 ルナには首を横に振り。深く語るつもりは無い、と。
- シャルロット
- 「……」 なんとも気の重たい話だ
- #ルナティア
- 「……まだ、隠すつもりなの?」 >ソル
- エリカ
- 「……?」 隠す?
- ソルティア
- 「……軽々しく話す事でもないよ」 寂しげな微笑を浮かべて、僅かに顔を伏せる。
- ヤンファ
- 「………」 そういうところは変わらずだな
- ソルティア
- 「……言わないで済むなら、聞かないで済むなら……それでいい。ここの話は、そういうものなんです」 そう言い、崩壊した集落を見渡す。
- #ルナティア
- 「――そう」
- シャルロット
- 「……もう。ルナ、ソルティアさん一度ぐーで殴ってもいいと思いますよ」 ずっとこのちょうしだもん
- #ルナティア
- 「それは、シャルに任せるわ」
- #ルナティア
- 「私の出自でもあるから、私の口から話しても構わないけど――きっと、本人の口から聞くべきでしょう」
- エリカ
- 「……」 「別に、隠し事のひとつふたつぐらい、いいでしょ」
- シャルロット
- 「……そう思って、前にも聞いていませんけどね。こう、我慢ならないといいますか。エリカさんのことは納得できますけど、ソルティアさんのほうはどうにも納得いきませんし」
- ソルティア
- 「納得出来ない、ですか……」 困ったような笑みのまま。
- ヤンファ
- 「ま、無理矢理話してもらってもなァ」
- #ルナティア
- 「そうね、私だって隠している事はたくさんあるわ」
- ヤンファ
- 「お前には吐かせたいことがあり過ぎるんだがな」
- #ルナティア
- 「出来るならどうぞ? と言いたい所だけれど、気分じゃないわ」
- ヤンファ
- 「偶然にも、俺もそんな気分にならねえんでな」 運がよかったな
- #ルナティア
- 「……そう」
- エリカ
- 「……とりあえず、聞くにしても、色々落ち着いてからがいい、私は」
- シャルロット
- 「とはいえ、いやな空気もなくなりましたし……ルナはこれからまたどこかへ?」
- #ルナティア
- 「そうね。その前に、ソルが何も話さないなら、私が話そうと思う事だけは話そうと思っているけど」
- シャルロット
- 「そうですか。何でも受け止めますよ。さあ、ドンと来い! です」
- シャルロット
- どん、と胸に拳をあてて自慢げに胸をはる
- エリカ
- 「……」 こいつは……
- #ルナティア
- 「この集落が、どうして滅んだのかを、ね」
- シャルロット
- 「……? どうして? 蛮族が滅ぼしたのではないのですか?」
- ヤンファ
- 「さっきの会話から察するに、そうじゃァなさそうだな」
- #ルナティア
- 「ええ、誰もがまずそう考えるでしょう。報復や見せしめとして、此処の集落が狙われたんだ、って」
- ソルティア
- 「………」 唇の端を引き結んで、ルナから視線を逸らす。
- #ルナティア
- 「でも違うの」
- エリカ
- 「……違う?」
- #ルナティア
- 「……」 すたすたと歩いて行って、その辺に転がっている錆びた小さな農具の鎌を拾って。
- シャルロット
- 「……?」 かま?
- エリカ
- 「……蛮族じゃないなら、何があったって言うの?」
- #ルナティア
- 「――殺したの。私がね」
- #ルナティア
- 「ソルと私を除いた、この集落に居た人間を、一人残らず」
- エリカ
- 「……な」
- シャルロット
- 「……」 眉をひそめて沈黙する
- ヤンファ
- 「―――……」 初めソルティアが後ろめたいものを持っていると言っていたが、成程
- #ルナティア
- 「……手を下したのは私だけよ。ソルは、昔からこうだったもの」 よく言えばやさしく、悪く言えば優柔不断。
- シャルロット
- 「何がそうさせたんですか? 貴女は、軽々にそんなことをする人じゃない」
- #ルナティア
- 「……買い被りよ」
- ソルティア
- 「………さっき言ったよね。ここは蛮族から逃れた奴隷達の住んでいた……恐怖と不安を持った人達がいた、って」 目を伏せたまま、小さな声で皆に告げる。
- #ルナティア
- 「…………」 手元で錆びた鎌をくるくると回しながら、ソルを見た。
- ソルティア
- 「……でも、人は……長く恐怖と不安を抱えたまま生きる事は出来ない。それを晴らす捌け口が……必要なんだ」
- ソルティア
- 「……その捌け口が、どこに向けられたのか……」 顔を少し上げて、半ば崩れ落ちた倉庫へと視線を向ける。
- ヤンファ
- 「………」 いつも無理な笑顔で表情を隠す。それはその捌け口として、虐げられた身としての結果か
- シャルロット
- 「……そう」 大体判ってしまった
- エリカ
- 「……」 理解できない。言っていることはわかるが、そういう人々の思考を理解したくないのだ。
- #ルナティア
- 「人でもない、蛮族でもない半端な存在なんて、その捌け口として、これ以上ない好餌よね」
- エリカ
- 「それは……だからって、そんなの」
- シャルロット
- 「――ルナ」 それはいけない
- #ルナティア
- 「実際にそうだったんだから、仕方ないじゃない」
- シャルロット
- 「あ、いえそうではなく」 ソルの隠し事が色々
- #ルナティア
- 「……あくまで、私だけの話として捉えて」
- ヤンファ
- 「にしても、それなりの人数が此処には居た筈だぜ」
- ヤンファ
- 「それを一人でやりきれたってのか、今より小っせえ頃によ」
- #ルナティア
- 「……だから、解放された後だったのよ」
- エリカ
- 「……わざわざ、殺しに、戻ってきたっていうの?」
- #ルナティア
- 「ううん、殺したのは、村を出る直前」 強くなってからとか、そういうんじゃない。
- エリカ
- 「……」 どっちにしたって、どうかしてる話だ。
- #ルナティア
- 「長らく蛮族たちの奴隷だった人々は、解放された喜びを皆で分かち合った」
- #ルナティア
- 「集落総出で、今まで開いた事のないような酒宴を開いて、歓喜に震えたわ」
- ソルティア
- 「……捌け口となった二人の子供の存在を、忘れたように、ね」 とルナの言葉を続ける。
- ソルティア
- 「……体裁が悪いという面も、あったんだろうね。解放された時に、そんな事実が知れたのでは……」 そんな事実=子供を虐げていた
- シャルロット
- 「……」 その先は手に取るように判る。自分が同じ事をしようと思ったら、きっとそうする
- #ルナティア
- 「味わった事のない程の解放という美酒に酔いしれた人々を殺すのは、当時の私でも造作なかった」
- #ルナティア
- 「……だって、人を痛めつける方法だけはいくらでも教えられて来たんだもの。この身体に、ね」
- シャルロット
- 「知らないことは出来なくても、知っていることはいくらだってできますからね」
- ヤンファ
- 「………」 が、これは全部ルナティアという女の意思における話だ
- ソルティア
- 「……僕は、結局それを止める事が出来なかった。止めなかった……」 両腕で自分の身体を抱くようにし。 「……言うなら、僕もルナと同じ……」
- エリカ
- 「……どうかしてる」
- #ルナティア
- 「ええ、どうかしてるわ。どちらも、ね」
- ヤンファ
- 「………」 この類の話は聞いたことがないでもないが、まさか身近にいるとはな
- シャルロット
- 「ですが、在りえないことではありません。世界は、綺麗事だけではできてないですから」
- エリカ
- 「確かにそうかもしれないけど……」 ありえないことじゃないとか、綺麗事だけじゃないとか。 「だからって、でも。やっぱり、おかしいわよ」
- ソルティア
- 「……僕にも恨みはあった。憎しみも。……ルナに言われなければ、僕がここに戻ってくる事は、無かったと思う。忌まわしい記憶として封じて、全てを忘れて……」
- シャルロット
- 「私も、同じ境遇であればどうなったか判りません。二人を非難する言葉を私は持ち得ない」
- ヤンファ
- 「……そんで?」 その辺は正直どうでもいい。哲学的な話は興味があまりないって感じでクイっと親指を墓に向ける
- ヤンファ
- 「それとあの墓に何の関係があんだよ」
- #ルナティア
- 「……別に、大した意味はないわ。ただ、私とソルの両親の墓だけは、別に作ったというだけ」
- #ルナティア
- 「私の父と母も、ソルの両親も、私がこの手で殺したわ」
- #ルナティア
- 「他の人たちを全て殺してから、一番最後にね」
- エリカ
- 「……」 話を聞いてるこっちがおかしくなりそうだ。
- ソルティア
- 「……結局、苗字も名前も、教えてもらえなかった。僕には、名前すら付けてくれなかった……僕の名前は、ルナに貰ったものだ」 庭で悲しげに立つ四つの十字架の一つに手をかけて。
- ヤンファ
- 「ふゥん? それでちょっと綺麗な墓にして」
- ヤンファ
- 「壊されるのは嫌だからこうやって偶に護りに来てる、と」
- #ルナティア
- 「…………」 ヤンファの言葉とソルの様子に、少し眉を顰めて。
- ヤンファ
- 「解らねえなァ。わざわざ他の奴らと同じように殺しときながらだぜ?」
- シャルロット
- 「……嫌な一面しか見なければ、そうでしょうね」
- #ルナティア
- 「――ずっと、最低な人たちだと思っていたわ」
- ソルティア
- 「………」 それが憎いのか、それとも感謝しているのか、どこか力の篭った手で十字架を撫でている。
- #ルナティア
- 「私たちを産んでおきながら、自分たちも他の人間に加担して、私を虐げる。そんな最低の屑だ、って」
- #ルナティア
- 「でも、最後に、それが少し、分からなくなった」
- シャルロット
- 「――真実はそれだけではなかった。そうでは、ないのですか?」 何かに祈るように
- #ルナティア
- 「……真実かどうかは分からないわ。けれど、引っ掛かっているものはある」
- シャルロット
- 「教えてください」 それがなんなのか
- #ルナティア
- 「集落の人間たちは、最後は恥も外聞もなく、みんな命乞いをしてきたわ」
- #ルナティア
- 「……でも、
あの人 たちだけは、そうじゃなかった」
- #ルナティア
- 「4人とも、ただ素直に私に殺される事を受け入れて、ただ一言『すまなかった』って」
- シャルロット
- 「……そうですか」 腑に落ちた
- #ルナティア
- 「……あれだけやっておいて、よく云うものだわ、本当に」 懐から先程鳴らしていた小さなオルゴールを取り出して、嘲るように鼻で笑って。
- ソルティア
- 「……馬鹿だよ、皆……そんな謝罪の言葉が欲しかったわけじゃ、無いのに」 十字架を撫でながら。
- シャルロット
- 「……謝罪するしか、もうご両親にはのこされていなかったんですよ」 多分ね
- ソルティア
- 「……そんな言葉よりも、愛してほしかった。……一度だけでいいから、抱きしめてほしかった……それだけで、よかったのに」 十字架を握る手に力が入り、ミシリ、と木が鳴る。
- ヤンファ
- 「生きて欲しかったんじゃァねえの」
- #ルナティア
- 「……?」 怪訝そうな表情でヤンファを見て
- ヤンファ
- 「曲りなりにも己の子。忌み子だろうがなんだろうが、それが自分たちが生んだ子であることには変わりねえ」
- ヤンファ
- 「心の底から憎んじゃァいなかった。本当はこんな場所に留まらず、何とか生きて欲しかった」
- ヤンファ
- 「ソルティアの言うようなことは叶わなくとも、愛する気持ちはどこかにあったんだろうよ」
- ヤンファ
- 「だが、親である自分には何も出来なかった」
- ソルティア
- 「……ほんの少しだけでも、顧みてくれたのなら……」 ポツリポツリと吐き出される言葉は、義妹を溺愛する理由の一片が垣間見える事だろう。
- #ルナティア
- 「…………」 ヤンファの言葉に促されるように、目を細めてソルティアを見て。
- ヤンファ
- 「きっとお前らに肩入れすれば、自分らも仲間入り。自分を保身しちまったんだ」
- ヤンファ
- 「そんな愚かな自分たちのことも、ちゃんと愛せなかったことも含めて」
- ヤンファ
- 「『すまなかった』って言ったんじゃァねえか」
- シャルロット
- 「……加えて言うなら――彼らの側に居ることで、護ってくれていたんじゃないんですかね」
- シャルロット
- 「殺してしまえ。――そんな風に言う人だってきっといたはず。それでも、その親がいると簡単にはできないでしょうから……」
- エリカ
- 「……」 理解できない話は、いつの間にか理解できる話になってるけど。でも、だから余計に口にできることがない。
- #ルナティア
- 「――そう、なのかもね」 ヤンファとシャルロットに。 「……思えば、あの不味い食事を持って来るのも、大怪我をした時に様子を見に来たりするのも、あの人たちだった気がするわ」
- シャルロット
- 「……誰も、悪くなんかなかったんですよ」
- エリカ
- 「……そんな簡単に言うことじゃないわよ」 誰も悪くなかったとか。
- シャルロット
- 「簡単に、でないなら――何も言わないことが正しいのですか、エリカさん」
- シャルロット
- 「……それこそ、解決なんて簡単に出来ないでしょうけれど」 苦笑いをして
- エリカ
- 「……何とでも言えば」 むす、とした顔で。
- エリカ
- (……同情するだけじゃ、何にもなんないのよ) 苦々しげな表情。
- #ルナティア
- 「けれど、今の世界は誰かを悪に仕立てあげなければ成り立たない。そんな、おかしな世界よ」
- シャルロット
- 「ルナ……?」 それは、飛躍した意見ではないか
- #ルナティア
- 「……気にしないで」 ふるふると首を横に振り。
- ヤンファ
- 「そんなおかしな世界を甘んじてか、諦めて受け入れるかどうかは、ソイツ次第だがなァ」
- ソルティア
- 「………」 墓の前に立ち尽くし、両手を震わせて。
- ヤンファ
- 「………」 そんな様子を見て頭をぽりぽり掻いて
- ヤンファ
- 「結局、後悔を残して来て、此処に戻ってきてるワケだ」 肩竦め
- #ルナティア
- 「……後悔、そうね、あるいはそうなのかも知れないわ」
- シャルロット
- 「それに贖罪……ですかね。眠れない魂を何度も眠らせているのも、そのひとつではないのですか?」
- #ルナティア
- 「……さぁ、どうかしら。贖いなんてつもりは、持っていなかったはずだけど」
- ヤンファ
- 「現に此処に訪れてんのが何よりの証拠だろ」 お前のことなんて知らんけどな
- シャルロット
- 「……貴女も、なんというかソルティアさんと一緒みたいですよ、ルナ?」 苦笑いだ
- #ルナティア
- 「私とソルは違うわ」
- シャルロット
- 「いえ。……強がりと言うか、なんというか」 素直じゃない、と思う
- #ルナティア
- 「強がっているように思えるのなら、あなたの目もまだまだね」
- ヤンファ
- 「っつーか、その話を聞いてるならソルティアの方がまだ前向きだ」
- ヤンファ
- 「血は繋がってないとはいえ、家族を大事にするってコトを試みようとしてる」
- シャルロット
- 「いえ……ヤンファさん、それは」 待って、と手を出して
- ヤンファ
- 「ン」 なんだ
- シャルロット
- 「や、その……」 確信がないのでなんともいえないんだけども
- シャルロット
- 「……何も知らないまま、そのことを言うのは……その」 これは自信がないので、どうにも濁した言葉になってしまったが
- ヤンファ
- 「なんだァはっきりしねえ奴だな」
- シャルロット
- 「……そうしたいのに、出来ない理由があって、どうにかするために今まさに頑張っているのかもしれない、っていう話です」 ヤンファの耳もとに近寄って、囁くように言う
- ヤンファ
- 「はァ」 本当に推測でしかないな
- #ルナティア
- 「――まぁ、いいわ」
- ヤンファ
- 「……ま、この類の話も適当に切り上げないとキリねえなァ」
- #ルナティア
- 「ソルが話さなければ、私から話す事はそのくらいよ」
- #ルナティア
- 「残りの話は、気が向いた時にでもあなたたち4人の中ですればいい」 別にしなくてもいいけれど。
- シャルロット
- 「ルナも――おそらく私を利用なりしたいのでしょうし、ね」
- シャルロット
- 「……」 ルナの行動というか、言動は……あのユリウスに通じるところもある
- #ルナティア
- 「――ン、そう、なるのかもね」 少し迷いを込めた表現で。
- エリカ
- 「……」 むすっとした顔でそっぽ向いてる。
- ヤンファ
- 「………」 こいつとシャルが話してるとエリカちゃんも機嫌悪いなァ
- シャルロット
- 「最後に一つ聞いてもいいですか?」
- #ルナティア
- 「……私に?」
- シャルロット
- 「はい。……どうしてこのことを、ソルティアさんへ言伝したのですか?」
- #ルナティア
- 「今のソルになら、伝えてもそう悪い結果にはならないと思ったからよ」
- シャルロット
- 「……そっか。機をうかがっていたんですね」
- #ルナティア
- 「その内伝えるべき事だとは思っていたから。偶々、丁度良かったというだけ」
- シャルロット
- 「なんだ……二人、別れてからも――ソルティアさんのこと、ちゃんと見てたんですね」
- シャルロット
- なんだか安心したような表情で、ぽつりとつぶやく
- #ルナティア
- 「それでも、今は生きてる世界が違うのよ」 だからその道はしばらく交わらない、と断言して。見ているという所は否定しなかった。
- #ルナティア
- 「私は一晩、此処で休んで明日に発つわ」
- #ルナティア
- 「あなたたちは、霧の街に行くのよね」
- シャルロット
- 「そうですか。……では、わたしたちもここで休んでから向かいましょうか」
- ヤンファ
- 「えェー、こんなジメジメした場所で休むのかよ」
- エリカ
- 「……休むなら此処はやめたほうがいいと思う」
- #ルナティア
- 「少なくとも、もうしばらくはあんなのは出て来ないわ」
- #ルナティア
- 「……ま、好きにすればいいけど」
- エリカ
- 「……貴女が嘘言ってなくても、可能性が全くないわけじゃないでしょ」
- #ルナティア
- 「一応信用はしてもらえるのね」 嘘はついてないという前提ができるようになっているとは。
- エリカ
- 「仮によ。仮に。勘違いしないで」
- シャルロット
- 「……ソルティアさんが落ち着いたら、ルナと話だってしたくなるでしょうし……ね、ソルティアさんのためだとおもって」 小声で、ヤンファとエリカに手を合わせてお願いする
- ヤンファ
- 「好きにしろ」 呆れた顔で 「その代わり、俺はちょっくら離れた場所で休ませてもらうぜ」
- シャルロット
- 「はい。エリカさんをお願いします、ヤンファさん」
- エリカ
- 「……」 眉根顰め。 「……そういうこと言うんなら、見張りとかちゃんとやってよ」
- シャルロット
- 「いえ、見張りはやろうとおもいますけど……ルナが一人だと、見張り番も大変じゃないですか」
- シャルロット
- でもエリカはルナのそばにいたくはないだろうし
- エリカ
- 「……」 はぁ、と溜息ついて。 「もういい」 あれこれ言うのも面倒だ。
- ヤンファ
- 「なら、エリカちゃんは外のトコで俺と休める場所見繕うか」 探せばあるだろ
- ヤンファ
- エリカちゃんと村の外へと退場しよう
- #ルナティア
- 「……それじゃ、私は一足先に休むけれど――その前に」
- #ルナティア
- 墓前に立ち尽くすソルの元へと歩いていって
- ソルティア
- 「………」 十字架に手をかけたまま立ち尽くして、周りの話し声は殆ど聞こえてなかったようだ。
- #ルナティア
- 「渡しておくわ」 何処からともなく、一本の長剣を取り出して、ソルの横に突き立てた。
- ソルティア
- 「………? ルナ?」 ルナが横へやってきた事でようやく我に返り、目の辺りを腕で拭ってルナと向かい合う。
- #ルナティア
- 「今のソルは、とても話が出来るような状態じゃないみたいだし、今晩中に聞きに来れば、話くらいはしてあげる」
- ソルティア
- 「……剣? ルナ、これは……」
- #ルナティア
- 「ソルの剣の腕が一人前になったら、渡そうと思っていたのよ」
- ソルティア
- 「……僕に?」 きょとんとした顔で、地面に突き立った剣を引き抜く。
- #ルナティア
- 「――8年も後になってしまったけれど」
- シャルロット
- 「8年……?」 なにがあったころだろう
- GM
- 鞘から引き抜いてみれば、その刀身は赤く半透明となっている。
- ソルティア
- 「……8年。8年、か……」 小さく呟いて刀身を眺める。
- #ルナティア
- 「《蒼銀戦役》よ。残りの話は、ソルから、ね」 これは私の話というよりはソルの話だ。
- ソルティア
- 「……8年も待たせたんだね。ありがとう、ルナ」 ルナティアに向けて、小さく微笑み。
- シャルロット
- 「……なんていうか。ソルティアさんって秘密がつまったびっくり箱ですよね。私よりもいっぱい色んなことを抱えてる気がします」
- ソルティア
- 「もう大半は出尽くしましたけどね……」 はは、と苦笑して。
- #ルナティア
- 「でも、それを渡したからと言って何が変わる訳でもないわ」
- ソルティア
- 「……そうだね、ルナ。まだ……きっと、足りないんだろうから」 自分の持っていたフランベルジュと、受け取った剣を交換して腰につけて。
- #ルナティア
- 「それじゃあ、私も休むから」
- #ルナティア
- そう言って、今にも崩れそうな状態の自分の生家へと姿を消す。
- シャルロット
- 「あ、一緒に行きますよ。ソロじゃ、夜を過ごすのは大変でしょう? ね、ソルティアさん、一緒にいきましょう」
- ソルティア
- 「えっ」
- シャルロット
- 「ほら、早く。エリカさんのことはヤンファさんに任せましたから、大丈夫です」
- #ルナティア
- 「……勝手にすれば」 立ち止まって顔だけ振り向いてそう言って、また歩き出した。
- ソルティア
- 「え、な、何か凄い場面に飛び込んでいくような……あっ、ルナッ、ちょっと待ってよっ!?」
- GM
- さて、慌ただしくはありますが前編はこのあたりで終わっておこうか。
第二話 前編 「太陽と月の出づる場所」 了
戦利品の獲得
名誉点:18D6 → 1 + 2 + 1 + 1 + 2 + 6 + 1 + 1 + 5 + 2 + 6 + 2 + 6 + 1 + 5 + 4 + 1 + 2 = 49
〈ディ・ゾンネ〉
基本取引価格:50,000G
知名度 17 形状 赤く半透明な刀身を持つ長剣 カテゴリ 〈ソード〉S 概要 炎と高い親和性を持つ剣 製作時期 古代魔法文明 効果 ランク効果☆燃ゆる刀身
装備者は、補助動作で宣言することにより、この武器による攻撃、及び宣言時の直接ダメージを与える魔法を炎属性として扱う事ができます。
また、炎、水・氷属性のダメージを-3点します。
▽尾を引く紅炎
装備者が炎属性のダメージを与える時、そのダメージを+2点します。
▽火神鳴
装備者が《マルチアクション》及び《閃電二撃ち》を宣言する時、その命中力と魔力を+1点します。
この能力は「☆燃ゆる刀身」を宣言していなければ効果を発揮しません。
◯▽火の鳥
装備者は生命力、精神力が常に+3されます(HP、MPなども上昇します)。
また、気絶状態から回復した時から、10秒(1ラウンド)の間防護点が+2されます。
さらに、一日に一度のみ、《剛魔撃》をPP消費なしで使用できます。
用法 必筋 命中 威力 C値 追加D 備考1H両 25 +1 40 ⑩ +1 魔法の武器、魔法の発動体 2H 25 +1 50 ⑩ +1 魔法の武器、魔法の発動体 由来と逸話 ルナティアがソルティアに手渡す為に持っていたという剣です。
デュランディル時代のものと思われる魔剣であり、その刀身は赤と紅色が混ざった半透明のもので、静かに燃え盛る炎のようになっています。
その見た目通り、炎との親和性が非常に強く、一説では不死鳥と呼ばれる存在と縁のある剣ではないかとされています。
- リザルト
- 2012/05/26 第二話前編「太陽と月の出づる場所」経験:2,860 報酬:15,000G 名誉:49
▼能力値成長結果
シャルロット | ヤンファ | エリカ | ソルティア |
---|---|---|---|
器用度 28 > 29 敏捷度 27 > 27 筋力 20 > 20 生命力 21 > 22 知力 25 > 26 精神力 20 > 20 |
器用度 31 > 32 敏捷度 31 > 33 筋力 25 > 25 生命力 21 > 21 知力 12 > 12 精神力 13 > 13 |
器用度 12 > 13 敏捷度 15 > 16 筋力 14 > 14 生命力 21 > 21 知力 25 > 25 精神力 34 > 35 |
器用度 28 > 28 敏捷度 15 > 15 筋力 26 > 28 生命力 21 > 21 知力 30 > 30 精神力 24 > 25 |