虚ろの輪音

第二部 最終話「決戦、そして」 - 01

シャルロット・ヘリオドール
器用度 34+2
敏捷度 31+2+2
筋力  20
生命力 24
知力  28+2+2
精神力 25

HP 69+2  MP 73
ファイター     10
プリースト:ザイア  8
エンハンサー     6
マギテック      4
ソーサラー      2
コンジャラー     2
レンジャー      2
戦闘特技
1.《魔力撃》
3.《防具習熟/盾》
5.《防具習熟Ⅱ/盾》
7.《マルチアクション》
9.《両手利き》
ex.《魔法拡大/数》
《タフネス》
秘伝/CA
《地這刃》
《活人撃》
《閃電二撃ち》
《ストレイフレイド》
《不動堰》

《咬破魔刃撃》
《瞬閃哮》
《黎光閃》
練技・賦術
【ガゼルフット】
【キャッツアイ】
【ビートルスキン】
【メディテーション】
【スフィンクスノレッジ】
【ケンタウロスレッグ】
装備
〈ファランダレス=リベラトール〉
〈ファランダレス=リベラ〉
〈イスカイアの魔導鎧〉
〈女神のヴェール〉
〈ウェポンホルダー〉
〈信念のリング〉
〈ガンベルト〉
〈跳躍の羽〉
〈フルオプション・マギスフィア〉
ほか
ヤンファ・シャンリーク
器用度 37+1
敏捷度 38+1
筋力  30+2
生命力 23+6
知力  13
精神力 14

HP 59+2  MP 29+2
フェンサー     10
スカウト       9
プリースト:ヒューレ 6
エンハンサー     6
アルケミスト     5
戦闘特技
1.《武器習熟/ソード》
2.《防具習熟/非金属鎧》
3.《武器習熟Ⅱ/ソード》
7.《マルチアクション》
9.《防具習熟Ⅱ/非金属鎧》
ex.《必殺攻撃》
《トレジャーハント》
《ファストアクション》
《影走り》
秘伝/CA
《瞬刃》
《天趨刃》
《刃狼哮》

《瞬閃哮》
《風の導き》
練技・賦術
【キャッツアイ】
【ガゼルフット】
【アンチボディ】
【ビートルスキン】
【ケンタウロスレッグ】
【デーモンフィンガー】
【クリティカルレイ】
【パラライズミスト】
【ヴォーパルウェポン】
【バークメイル】
【アーマーラスト】
装備
〈ヴァイケリオン〉
〈アラミドコート〉
〈籠手〉
〈男神のキッパー〉※1
〈ウサギのピアス〉
〈多機能ブラックベルト〉
〈軽業のブーツ〉
ほか

※1 … 〈女神のヴェール〉と同効果の男性専用代替品。ハウスルールで規定。
エリカ・ケイ
器用度 13
敏捷度 19
筋力  14
生命力 23
知力  31+6+2
精神力 42

HP 53+2  MP 72+2
フェアリーテイマー10
セージ        9
アルケミスト     6
エンハンサー     5
戦闘特技
1.《魔法誘導》
3.《魔法収束》
5.《魔法制御》
7.《魔法拡大/数》
9.《MP軽減/フェアリーテイマー》
ex.《魔法拡大/時間》
《鋭い目》
《弱点看破》
《マナセーブ》
秘伝/CA
《宴は終わらず》
《我らが舞は唯一人の為に》
《魔法圧縮/数》

《風の導き》
練技・賦術
【メディテーション】
【アンチボディ】
【ストロングブラッド】
【チックチック】
【スフィンクスノレッジ】
【パラライズミスト】
【バークメイル】
【クラッシュファング】
【ヴォーパルウェポン】
【エンサイクロペディア】
【イニシアティブブースト】
装備
魔銃【シックザール】
〈ソフトレザー〉
〈カトレアの花冠〉
〈ノドゥス・セクンドゥス〉
〈祈りのアミュレット〉
〈ガンベルト:活性弾×12〉
〈韋駄天ブーツ〉
ほか
ソルティア
器用度 30+1
敏捷度 16
筋力  30+2
生命力 26+3
知力  31
精神力 33+3

HP 74+2  MP 69+2
ファイター     10
ソーサラー      9
エンハンサー     5
レンジャー      3
コンジャラー     2

戦闘特技
1.《魔力撃》
3.《防具習熟/金属鎧》
5.《防具習熟Ⅱ/金属鎧》
7.《武器習熟/ソード》
9.《武器習熟Ⅱ/ソード》
ex.《マルチアクション》
《タフネス》
秘伝/CA
《剛魔撃》
《閃電二撃ち》

《咬破魔刃撃》
練技・賦術
【ビートルスキン】
【キャッツアイ】
【メディテーション】
【ストロングブラッド】
【デーモンフィンガー】
装備
〈ディ・ゾンネ〉
〈スパイクシールド〉
〈イスカイアの魔動鎧〉
〈決死の鉢巻き〉
〈赤の眼鏡〉
〈黄鉄鉱のお守り〉
〈野伏の威風堂々たる炎武帝のマント〉
〈ウェポンホルダー〉
〈ブラックベルト〉
〈韋駄天ブーツ〉
〈信念のリング〉
ほか


第二部 最終話 「決戦、そして」
長い戦いの中で、僕らはこの地に課せられた運命を知った。
多くの人の想いが、その運命に踏み躙られ、空虚に消えていった。

きっと、僕らが立ち向かわなければ、全てのものがそうして消えていくのだろう。
だから、僕らは武器を取る。
先が見えずとも、共に進む仲間が居る。皆で居れば、どんな壁も乗り越えられるだろうと信じられるから。

そして、二つの鍵がぶつかり合う時、全ての争いは、終わりを告げる。


#アラン
待たせたな」
GM
君たちは軽く休息を取った後、再びヴァルクレア城の玉座の間に集っていた。
GM
そこには、今し方到着したばかりのアランとフェリシアの姿もある。
#フェリシア
「お待たせしました、皆さん。ご無事で何よりです」
#フェリシア
フェリシアの様子は一見落ち着いているが、どことなく焦っているようにも感じられるかも知れない。
ソルティア
「いえ、お疲れ様です」 ついいつも通りの挨拶で頭を下げてしまう。
シャルロット
「お待ちしておりました」 引き締めた顔でぺこ、と頭を下げ
#アラン
「とりあえず、そっちさん方は初めまして、でいいよな。話は何度か聞いたこたぁあるが」 と、君たち以外の人物に。
#ラーエル
「うん。ラーエル・ファルケンハインだよ、よろしくね」
#アイゼル
「貴方とはまともに話すのは初めてだったかしら? アイゼル・バーガンディスよ」
#ザガート
「私はザガートだ。訳あって彼らと同行している」
#ヴィルフリート
「ヴァルクレア城主、ヴィルフリート・クラウゼヴィッツだ」
#ヴィルフリート
「まぁ、今は俺以外には居らんがな」
ヤンファ
「ちゃっかり調べてたクセによ」 アランに向け
#アラン
「調べなくてもザルツに来た人間なら大体知ってる名前な気もするけどな」
#フェリシア
「……ダーレスブルグ第四将軍補佐官フェリシア・エアハートです」
#アラン
「同じく第四軍将軍直属特務部隊《アストラム》のアラン・ディーリアスだ」
ヤンファ
「……判るけど、もうちょい愛想よくしてやれよ」
#フェリシア
「……別にそんな事は無いと思うけど」
ヤンファ
「そうかィ」 まァ今の状況はそんなことで時間掛けてるところじゃない
エリカ
「……」 だ、大丈夫かな。
シャルロット
「ええと……」 自己紹介がすんなりいってるから、特に言うこともないかな
ソルティア
「………」 まぁ今は見守るしかなかろう。
#アラン
「……ま、ホントは蛮族と手を組むっつーのは個人的に色々問題があんだが、ヤンファの言う通りンな事言ってられる状況じゃァねェな」
#フェリシア
「……そうね。一時であろうと、こうして協力してくださる事には感謝します」
ヤンファ
「まさか、こんな敵意なく自己紹介することになるとはなァ」
#ザガート
「何、私には私の目的もある。利害の一致というやつさ。無理に感謝する必要も無い」
#アラン
「しかも喧嘩を売りに……いや、買いに行く、か。その相手は人族と来た」
シャルロット
「出来るだけ仲良く行きましょう。今は協力し合う関係でありますし」 まあまあ、と苦笑しつつ
ソルティア
「この現状だからこそ、ですね。諍いが無いのはありがたいことです」 正確には少ない、かもだけど
#フェリシア
「はい、お互い足の引っ張り合いをしても無意味です」
#アラン
「……しかし、ヴァルクレア城は下手すりゃマジでもぬけの殻だと思ってたが、城主は無事だったとはな。……まァ一人しか残ってねえっつーのは同じようなもんか」
#ヴィルフリート
「この城だけではない。今まで貴様たちが戦ってきた蛮族たちも全て抜け殻のようなものだ。このレーゼルドーン南部が既にもぬけの殻と言えるだろう」
ソルティア
「……とんでもない話ですね、全く」 ふぅ、とため息。
ヤンファ
「全ては一人の人間が掌握してる、か。何とも笑えねえなァ」
#フェリシア
「……一人なのか、二人なのかはまだ分からないけれど」 少なくとも敵対している相手は二人居るのだし。
ソルティア
「………」 フェリシアの言葉に顔が曇る。
シャルロット
「まだ背後に居るかもしれませんし、ね」
#アラン
「流石にアイツらで終いだと思いてえ所だが」
#ヴィルフリート
「クク……その“とんでもない話”を引き起こした奴に喧嘩を売りに行くのだろう」
ヤンファ
「此処で引き下がるワケにはいかねえからなァ」
ヤンファ
「俺らにはもう、後戻りする道なんて用意されてねえ」
ソルティア
「どちらかと言うと、こちらが買った方ですよ……」 やれやれ、と首を横に振って。この一連の流れ全てを見ると多分売られた側だ。
エリカ
「喧嘩っていう規模でもない気がしますけど……」 なんかもっと大変ですよ。
#ヴィルフリート
「まぁ、どちらでも良かろう。重んじるべきは勝利するか否かだ」
#アイゼル
「……そういう事。あんまりぐだぐだと話していないで、そろそろ出発した方がいいんじゃないかしら」
エリカ
「……そうですね。あんまり、悠長にしてられないですし」
#ラーエル
「うん。マグダレーナ様を早く助けにいかないと」
#アラン
「ま、詳しい話は船の中で聞くとして、だ」
ヤンファ
「ン。もう全員残したモンはないな?」 何も置いてないと思うけど
ソルティア
「えぇ、問題ないです。いつでもいけますよ」
エリカ
「はい、すぐに行けます」
#ザガート
「相手の詳しい場所は分かっているのか?」
#フェリシア
「ええ」 推測ですが、と一言おいてから。
ヤンファ
「公国の遺跡、ってことだけは解ってるハズだ」
#フェリシア
「《響の楽園》の南側の一部は、観光用として公開されていることはみなさんもご存知ですよね」 ヤンファに続けて言う。
#フェリシア
「そこから奥、ダーレスブルグ軍の一部の者や調査依頼を受けた冒険者のみが進入を許可される区画のさらに奥に、誰も立ち入る事の出来ない区画があったはずです。どうしても開く事の出来ない扉があって、そこから先の調査が断念されていたんです」
#フェリシア
「その区画までは、美しい光景が広がってはいますが、大したもの自体は残っていません。“封印”などの重要な機構が残っているのならば、その奥だと思います」
シャルロット
「なら、とりあえず行ってみることにしましょう。まさか判らない場所で待っているとも思えませんし」
#アラン
「……ま、魚が釣れなきゃ意味ねェんだしな」
ソルティア
「今日まで開ける事ができなかったというならその可能性は高そうですね」 ファランダレスとかなんとかの力じゃないと開かない系のあれなんだろう。
#フェリシア
「途中までならば立ち入る事は容易です。今行った未調査の区画には、相応の障害が予想されますが」
#アラン
「……っし、決まりだな。ああ、必要なモンがあったらフェリ公がある程度軍備からちょっぱって来てくれてるからな。そこから持ってってくれ」
#フェリシア
「ちょっぱってきたって……」 言い方が悪いわ。
ヤンファ
「とりあえず入ったら侵入の形跡は軽く調べながら進む。何か気が付いたら言ってくれよ」
#ザガート
「ところで〈ファランダレス〉は今は〈守りの剣〉としての力は発動していないようだが、公都に存する他の〈守りの剣〉の影響はどうなんだ?」
#フェリシア
「基本的に公都にある〈守りの剣〉に関しては効果範囲が地上のみの半球状になっています。そして、《響の楽園》の入り口の一つは剣の範囲外にありますから、恐らく貴方も問題なく進入出来るでしょう」
#ザガート
「そうか。ならばいい」
ソルティア
「地下は影響範囲外なんですね」
#アイゼル
「〈守りの剣〉は、基本的にそうらしいわ。だから、ルキスラの地下遺跡にも蛮族が残っていたなんて話もあるくらいよ」
ソルティア
「へぇ……意外と穴が多いんですね」
エリカ
「そうだったんですか」 じゃあ地下は蛮族入り放題なのか……あれ? なんか地味に重要機密なような。
シャルロット
「確かに話さないと始まらないですが、結構重要な情報じゃないです、それ……?」
#フェリシア
「……緊急事態ですから、致し方ありません。ということにしておいてください……」
ヤンファ
「少なくとも、此処にいる奴らにはあんま関係ねえけどな」
エリカ
「まあ、そ、う……なんでしょうか」 関係ない……ないか?
#アラン
「コイツも姫サンを助けたくて焦ってんだ。二人さんは終わったら忘れてくれや」 と蛮族二人へ。
シャルロット
「まあ、信頼できる者しか居ませんしね……」
ヤンファ
「人によるけどなァ」 信頼できるかどうかは
エリカ
「……とりあえず、あとの話は向かいながらがいいと思います」
ヤンファ
「ま、いい加減行くとするかァ」
シャルロット
「ですね。……無理しない程度に急ぎましょう。時間に猶予はないかもしれませんが」
#ラーエル
「オッケー。後の話は船の中で。……それじゃ、行ってくるね」 とヴィルフリートに告げて。
#ヴィルフリート
「行くがいい。俺はこの地から、貴様たちがどうするかをゆるりと見学しているとしよう」
ソルティア
「はい」 こくり頷き。 「では失礼します、ヴィルフリート様」
シャルロット
「また、お邪魔しに参りますので」 ヴィルフリートに挨拶をして、飛行船へ向かおう
#ヴィルフリート
「つまらん手土産を持って来るなよ」
ヤンファ
「約束する。任せとけ」

GM
フェリシアたちが乗ってきた小型飛空船に乗り込んだ君たちはヴァルクレア城を後にし、《響の楽園》へと向かう。
GM
道中心が休まる事は無かったが、無理にでも身体を休ませておくべきだというアランやフェリシアの言葉に従い、どうにか身体だけでも休めておく事にした。
GM
そして、君たちが皆目覚める頃には、目的地はもう目と鼻の先となっていた。
#フェリシア
「……間もなく公都が見えてくるはずです。〈守りの剣〉の範囲外まで脱した辺りで着陸します。そこから先はもうすぐですから、徒歩で向かいましょう」
ソルティア
「えぇ……分かりました」 若干顔が青いが前に乗ったときに比べれば肝が据わったようだ。
#ザガート
「手間を掛ける」
GM
フェリシアがそう言って数分も経たぬ内に、眼下には無数の建物が見えてくる。
GM
それは見慣れた公都の俯瞰風景で、街のあちこちには多くの人々の姿が見られた。
ヤンファ
「そういやァ、今は避難所になってるんだったな」
#アラン
「アイツらは今何が起こってんのかまったく知らねェんだよなァ」 それを見ながら、アランがふと呟く。
ヤンファ
「だなァ。ただ戦いが起こってるとしか思ってねえだろ」
#アラン
「ああ。とはいっても、名目はレーゼルドーンの戦いからの避難、だからな。本当の戦いは何処で起こってんのかなんてまったく知らねェで過ごしてるんだ」
エリカ
「………」 あそこで、モニカも何も知らないでいるのだ。
シャルロット
「いたずらに不安を煽ることもないでしょう。お姉様を救出してから、混乱を抑えられるときに知らせなければ」
#フェリシア
「……そうですね。《呪音事変》からも、完全に立ち直った訳ではありません。これから先は、忙しくなりそうです」
ソルティア
「……公国民にとっては、遠い世界の話ですからね……」
ヤンファ
「違ェだろ。人類にとって、だ」
ソルティア
「……ここで止められなければ、そうなるんですね」
ヤンファ
「そういうこった」 ソルティアに頷き
#ラーエル
「みんながこうして何も知らずに普通に暮らしていけるように頑張らないとね」
シャルロット
「まさか個人間での決戦が最後になるとも思いませんでしたけどね」
ヤンファ
「全くだわ。まさか此処まで踊ってたのがずっと今まで関わってた人間の手によるものだとはなァ」
#ザガート
「…………」
ソルティア
「………」 そういえば、アカシャは大丈夫なんだろうか。と思ってレーゼルドーン大陸のほうへ目をやる。
ソルティア
アカシャも公国まで避難してるんだっけ?
GM
だよ。
ソルティア
じゃあ多分モニカにはアカシャがついててくれるだろう。アカシャ自身にも若干の不安はあるけど。
エリカ
「……」 じ、と自分の通信機見やる。
ヤンファ
「……声、聴きたいのか?」 エリカを見
エリカ
「っ……い、いえ、そういうわけじゃ」
ソルティア
「……アカシャ……」 ぽつっと小さく呟き。アカシャやモニカには、皇帝の思惑が失われても不安要素がなくなるわけじゃないんだよな。
#アラン
「掛けるなら、掛けてもいいんだぜ」
ヤンファ
「こんな状況だ。少しの我侭ぐらい大目に見る」
#アラン
「どうせ、あと数分はまだ着陸しねェんだしな」
ヤンファ
「後悔したくないってんなら、自分のこと優先しときな」
ソルティア
「………はい。と言っても、何を話せばいいんでしょうね……」 少し困った顔になって。
シャルロット
「………」 エリカたちのやり取りを見て、ふっと微笑んだ後……目を外に向けて、姉の顔を思い出す
エリカ
「……すいません」 俯き気味にそう言うと、妹の番号へコール。
GM
2,3回、無機質な発信音が響き
GM
ぴ、と音が鳴る。
#モニカ(通信)
「はい、もしもし」
エリカ
「……もしもし、私だけど」
#モニカ(通信)
「姉さん? どうしたの?」 通信機越しに聞こえるのは、まったくいつも通りの声音と調子で。
エリカ
「……あー、ううん。特に、用事はないんだけど」
#モニカ(通信)
「ふふ、それなのに突然掛けて来るなんて。もしかしてホームシックにでもなった?」 冗談らしい口調で。
シャルロット
「……?」 会話の内容は詳しく聞こえないが、訝しげな表情になってエリカを見る
エリカ
「ち、違うわよ。ただ、ええとその、ほら、公国の方、騒がしくなってそうだから、大丈夫かなって思っただけよ」 いつもどおりの声音に、ほっとしつつ。
#モニカ(通信)
「……あ、うん。なんだか北の大陸で大きな戦いが起こってるって話を聞いたけど。アカシャも、公都まで戻ってくるーって連絡があったの」
エリカ
「ああ、うん……まあ、そんな感じ、だからさ」 実際のところは、少し違うけど。
#モニカ(通信)
「……そっか。姉さんも、そっちに居るの?」
エリカ
「えっと……」 少し迷い。 「今から、私も戦いに行く、ところ」
#モニカ(通信)
「そう……なんだ」 エリカの身を案じるように、少し沈んだ声になる。 「……わたし、待ってるからね」
#モニカ(通信)
「……最近、ギルさんやエルシオーネさんにお菓子作りとか教えて貰ったから、アカシャと一緒に、姉さんたちの事、待ってるから」
エリカ
「……大丈夫。絶対、帰るから」
#モニカ(通信)
「うん、約束。姉さんが無事に帰ってきてくれるなら、わたし、それ以外は何も要らないから」
エリカ
「……うん。約束ね。だから、モニカも、ちゃんと待ってて」
#モニカ(通信)
「分かった、信じてる」 エリカの言葉の節々から、エリカの不安な気持ちは感じ取ったのだろうが、それを敢えて言葉には出さず、追及することもなく、ただ静かに言う。
エリカ
「うん。ありがと。……大丈夫だから、絶対」 それは自分に言い聞かせるように。
ヤンファ
「………」 強くなった。あの時と比べて変わってないような素振りだが、確実に変わったと思う
エリカ
「……」 ふう、と息ついて。 「それじゃ、切るね」
#モニカ(通信)
「……うん、また」
#モニカ(通信)
「帰ってきたら話、一杯聞かせてね。姉さんの好きなもの、たくさん用意して待ってるから」
エリカ
「ん。解った。楽しみにしてる。……またね」
GM
そうして、通信が切れ、通信機からは無機質な音が響くのみとなる。
シャルロット
「……」 知らず、ファランダレスを握り締めて視線をさ迷わせていた
GM
同時にソル→アカシャも掛けた感じかな。
ソルティア
ですな。同時な感じで。
#アカシャ
「……もしもし?」  通信機から聞こえたのは、少しだけ疲れているようなアカシャの声だった。
ソルティア
「……アカシャ? 僕だよ」 長年一緒にいた彼女なら、声だけで分かるだろう。
#アカシャ(通信)
「ええ、分かってます。なんとなくですけど、掛かってくるかなって気もしましたし」
ソルティア
「そうかい? さすがだねぇ」 と小さく笑って。 「アカシャは今どこにいるんだい? 少し疲れてるようだけど……」
#アカシャ(通信)
「私はさっき公都に到着した所です。さっきまで怪我をしてしまった人たちのお世話をしながら公都まで来たものですから、ちょっとだけ疲れちゃって」
ソルティア
「そうか、それはお疲れ様。でもこんな時なんだ、自分の身体もちゃんと労わるんだよ」 言うまでも無いことだろうが。
#アカシャ(通信)
「……その言葉、そっくりそのままお返しします。今一番大変な状況に居るのは、義兄さんたちじゃないんですか?」
ソルティア
「うん、まぁね。……僕も少し疲れたよ。アカシャの声が聞きたいと思ってさ」 疲れてるような声を出してるつもりは無いが、きっと気付かれてる事だろう。
#アカシャ(通信)
「……きっとそうだと思いました」 ふふっ、と冗談を言うように声を漏らして。 「大変な時でも通信を掛けてくる理由って、そのくらいしか思いつきませんから」
ソルティア
「うん。本当は、会って話したい事がたくさんあるんだけど」 良い話ばかりではない、が。 「……こっちも、もうすぐ一段落すると思う。多分、だけどね」
#アカシャ(通信)
「はい、私も話したい事がたくさんあります」 些細な事から、大きな事まで。 「……そうですか。あともうひと頑張り、なんですね」 
ソルティア
「その後どうなるかは分からないけど、多分会いに行けるよ。楽しみにしてる」
#アカシャ(通信)
「会いに行けるという表現はおかしいです。『帰って来られる』ですよ、義兄さん」
ソルティア
「あぁ、そうだね。ごめん」 素直に謝って。 「……一段落したら帰るよ。それまで良い子で待ってるんだよ?」
#アカシャ(通信)
「分かればいいんです。この後久しぶりにモニカとも会う予定ですから、二人で義兄さんたちの事、待ってます」
ソルティア
「うん。それじゃあ、身体に気をつけて」 身体以外にも気をつけて欲しいんだが、さすがに口に出しては言えなかった。
#アカシャ(通信)
「はい、義兄さんも、怪我や病気には気をつけて。元気な姿を見せてくださいね」
ソルティア
「うん、分かった。じゃあね」 と言って、相手の返しの言葉を待って通信を切ろう。
#アカシャ(通信)
はい、それじゃあ。と答えてから、通信は途切れる。
#アラン
「二人共、もういいのか?」
エリカ
「……はい」 ぎゅ、と。通信機握りしめて。
ソルティア
「……えぇ。気合入れさせてもらいましたよ。意地でもここを切り抜けて、生きて帰らないといけません」 不安が吹き飛んだ、と言う程明るくは無いが、気合は入ったようだ。
#アラン
「……良い妹たちを持ってるようで何よりだ」 ふ、と目を瞑って口元に笑みを浮かべて。
ヤンファ
「あ、じゃァ俺もフリージアちゃんとサルビアちゃんとオニキスちゃん、後は誰に……」 ぴこぴこ画面触りつつ
#アラン
「てめェは除外な」
エリカ
「………」 じと。
ヤンファ
「冗談だって」
ソルティア
「帰ったら、また忙しくなりそうですよ……全く」 全く、とは言うがどこか嬉しそうな顔で。
#アラン
「いいじゃねェの。大事な兄妹(かぞく)の為に忙しくなるんならよ」
シャルロット
「……」 ヤンファの言葉はだいたい全部聞き流しておいて
ヤンファ
「………」 シャルのスルースキルが上がっている……
シャルロット
「……二人とも、いつもどおりでお元気そうでした?」 低い声音で問いかけて
エリカ
「……ん」 こくりと縦に頷き。
ソルティア
「……えぇ」 現状を思い出したのか、少し苦そうな顔で頷いて。
ヤンファ
「………」 腕を組み、シャルのどこか不安であろう表情を見る
シャルロット
「……」 苦虫を潰したような顔をして腕を組む
ソルティア
「……後は直接会ってみないと、なんとも」 大丈夫そうだ、とは思ったが。
ヤンファ
「……ま、早いトコ助けに行こうぜ」 ポン、とシャルの頭に手を置き
シャルロット
「あの、上陸後の編成とか、作戦なりってどうなってますか?」 フェリシアとアランに目をやって
#フェリシア
「内部の状況が完全に分かっている訳ではありませんから……はっきりとした事は言えませんが、あまり大人数で動くのも非効率的ですね」
#フェリシア
「恐らく、頃合いを見て二手に分かれる事にはなると思います」
エリカ
「二手……」
ヤンファ
「ま、それもそうだなァ」 アイゼルたちにちらりと視線をやり
シャルロット
「私たちいつもの四人と、もう一つ……でしょうか。表部隊と裏部隊のようなイメージですかね」
#アラン
「そんなとこだろ。細かい編成は、多少変化するだろうが」
#アイゼル
「……ま、メインディッシュを任せる事になりそうなのは不本意だけれど、仕方ないわね」
ヤンファ
「出番なんぞ取り合ってる場合じゃねえからなァ」 流石の目立ちたがりでも引き下がるか
ソルティア
「五人と四人で別れるようになりそうですね」 ここにいるのは9人だよな。
#アラン
「何か意見があるなら今のうちに頼むぜ。じきに着陸だ」
ソルティア
「どう面子を分けるか……と言うのは、行った先の状況で考えたほうがよさそうですね」
シャルロット
「……うち一人を、街に遣るのは可能ですかね」
#アラン
「……そりゃ、まァ不可能ってこた無いが」
エリカ
「でも、元々少人数なのに、これ以上減らすのは……」 どうだろう。
#ザガート
「何か気になる事でもあるのか?」
ヤンファ
「地上の状況も確認したい、ってか?」
シャルロット
「いえ……モニカさんの所に」 アカシャも行くつってたから、結果的には二人か
エリカ
「それは……」
ヤンファ
「……気持ちは解るが」
ソルティア
「……それは……有難い話ではあります、けれども」 ここで戦力を分けてしまってもいいのか?と言う懸念。
#ラーエル
「……判断は任せるよ。今の状況は、僕らより4人の方が熟知してると思うから」
ヤンファ
「それは、さっき約束交わしたばっかりの二人の想いが無駄になっちまう行為にもなっちまうんじゃァねえのか」
シャルロット
「私を冷たい人間だと罵って頂いても構いません」 と、予め切り出して
シャルロット
「今に至って、モニカさんが元気で、本当にいつも通りなんてのはおかしいんですよ」 ちらちらと、外の町に意識をやりながら
エリカ
「……それ、どういう意味」
シャルロット
「ルナの話していた内容を覚えていませんか」
エリカ
「……」 別に忘れてなんかない。 「モニカが、もう完全に〈ヴァニタス〉に侵されてるって言いたいの?」
シャルロット
「そうかも、しれないという話です。それを確かめるためには、知っている人間が傍にいたほうがいい」 それに、と続けて
シャルロット
「何より……ユリウスに意識が行ってる今なら、裏で暗躍することはさぞ容易でしょう。もし侵食が完了していれば……モニカさんが、その手先の一つとして悪事の片棒を担ぐことになる」
ヤンファ
「………ふゥん」
シャルロット
「〈ファランダレス〉があれば救うことだって可能なんです。なのに、助ける前にそんなくだらないことをさせるなんて認められない」
ソルティア
「………」 確かに、今知っている人物で確実にヴァニタスの影響を受けてる人物はモニカだけだ。
ヤンファ
「ソイツはつまり、モニカちゃんが最初から何かしらの目的を持ってヴァニタスの投与を受けていた」
ヤンファ
「お前はそう見てる、ってことか」
シャルロット
「加えて……ソルティアさんにも申し訳ありませんがアカシャさんにも、もしかしたら何かを吹聴してるかもしれないことを考えると、やはり誰か傍にいてやるべきなんです」
エリカ
「……」
ソルティア
「……確かに。僕らはベアトリスさんとは、浅からぬ仲でありますしね……」 今や首謀者の一人(だろう)だが。
ヤンファ
「………」 頭をがしがし搔き  「そこまでは流石に考えてなかったが」
シャルロット
「そもそも、身体を崩し今までの薬で耐えられなくなったあの事件ですら、予定通りかもしれない。……私は疑心暗鬼になっているのかもしれませんが、二人を喪う危険を思えば、考えすぎるほうがいい」
#フェリシア
「可能性は、0とはいえませんね」
ヤンファ
「今まで、何一つ零すことなく全ての『要素』を利用してきてるワケだな、アイツらは」
ヤンファ
「なら確かに、それも一つの『要素』として捉えていいかもしれねえ……が」
ヤンファ
「決定権はソルティアとエリカに持たせてやってほしい」 二人を見て
エリカ
「色々と、気にしてくれるのは有り難いけど」
エリカ
「……あの子は、大丈夫よ。ずっと一緒に暮らしてきた私が、今さっき声聞いて、そう思ったの」
ソルティア
「……フェリシアさん。その開かずの扉から実際に公都に出るまで、どのくらいの時間がかかりますか?」
#フェリシア
「そうですね……。人の足であれば走って3時間程度でしょうか」
ソルティア
「……とりあえず行ってから考える、と言うには辛い時間ですね……」 3時間走り続けるのもきついだろうしな。
シャルロット
「……しかし」 永年の付き合いであるエリカに言い切られると、反対の言葉も強く出せない
#アラン
「向かうなら、俺かフェリ公のどっちかだ」
エリカ
「私のこと信じて、待ってるって、そう言ってくれたの。だから、私が信じないわけには、いかない」
#アラン
「……信じて待ってる、か」
ヤンファ
「………」 見守る。シャルの懸念は解る、だが身内のことを想うのも解る。ここはエリカたちの気持ちを尊重してやりたい
ソルティア
「……便乗するようで少々みっともないですが、僕もアカシャを信じようと思います。……帰ってくるように、と言ったんです。ちゃんと僕らの帰る場所を守ってくれるはずですよ」 小さく頷き。
#アラン
「そうだな。妹や弟にとって、兄姉のそういう言葉は、何よりも大事なモンだぜ」
#アラン
「隊長殿にゃ悪ィが、今回はエリカやソルティアに賛成だ」
シャルロット
「……それは、きちんと……声を聞いて、考えた上でですね?」 信じたいという自分の気持ちからの、根拠のない寄りすがった願いではないか、と確認するように問う
ソルティア
「大丈夫、アカシャは強い子ですよ。間違った事は間違ってると言えるはずです。……そう育ててきましたからね」 小さく微笑んで見せ。
エリカ
「……」 ふー、と。息吐いて。 「……当たり前よ。私、貴女と違って根拠ないこと言うの、好きじゃないし」
#フェリシア
「……シャルロット様、どうなさいますか?」
シャルロット
「……私のお姉様の場合……『助けは要らない、大丈夫だ』なんていってるときには、だいたい本心で助けが欲しいと思っていることが多いんですよ」 ほう、とため息をついて、今までの会話に軽い冗談を差し込んだ
シャルロット
「判りました。全員で向かい、全力で事に当たりましょう。私はモニカさんの事を知らないから信頼なんてできませんが、エリカさんなら信頼できます」
エリカ
「……」 ちょっと驚いたような顔。
ヤンファ
「オーケィ、決まりだな」
#アラン
「ま、それならそれでちゃっちゃと済ませて全員で見に行ってやろうぜ」
ヤンファ
「だなァ。久々に弁当でも作ってもらうかァ」
シャルロット
「その時は、手料理の一つでもご馳走になりましょう。食材の費用は各自持参で」 フェリシアやアランに飛行船を進めるようお願いしながら
#フェリシア
「了解しました。……そろそろ着陸準備に入ります、皆さん、席の方へ」
エリカ
「……あ、は、はい」
ソルティア
「ホームパーティーの準備を頼んでおくべきでしたね」 と笑い。 「と……了解です」
ヤンファ
「あいよォ」 言われる通りに。
#アラン
「よーし、経費で贅沢な食材買いまくろうぜ」
#フェリシア
「もう突っ込まないから」 とアランに言って。 「では」

GM
間もなくして飛空船は、ゆっくりと着陸した。
GM
空はもう長い間雲に覆われていて、陽の光は差し込んでいない。
GM
ハッチが開かれると、アランたちは急ぎ飛空船から降りて行く。
#アラン
「入り口はこっちだ」
GM
そう言ってアランは公都の方向へと皆を先導していく。
GM
彼に従って少し行けば、小さな森の開けた場所にぽっかりと人工物の入り口が口を開けていた。
GM
その口は地下へと続いているらしい。場所としては、公都の南西辺りに位置するだろうか。丁度以前、神殿襲撃事件の際に入った入り口から、公都を挟んで反対側といったところだ。
#アイゼル
「この先ね。さて……準備はいいかしら」 君たちに確認を取るアイゼルは既に準備万端のようだ。
#ラーエル
「うん。僕はいいよ、いつでもいける」 ラーエルも表情を引き締め、暗い遺跡の奥を見つめる。
#ザガート
「こちらも問題無い。むしろ、陽が出ていないとはいえやはり地下の方が落ち着くのでね。手早く進入してしまいたいくらいだ」
ヤンファ
「今更何も準備することなんてねえって」 カッカッカ、と笑い
#フェリシア
「私も大丈夫です。皆さんをサポートする準備は万全です」 最後尾を来たフェリシアも、銃の様子などを確認して頷く。
エリカ
「私は、平気です」
ソルティア
「大丈夫です、問題ありません」
シャルロット
「……」 二つのファランダレスの具合を確かめて、アイゼルに頷いて返す
#アラン
「途中までの道はフェリ公と俺が完全に把握してる。付いてきてくれ」

GM
遺跡の天井には照明が備えられていて、君たちが足を踏み入れるとそれらは次々に点灯していく。
GM
進み始めてしばらくの間は、何の変哲もない魔動機文明時代の遺跡が続き、少しすると窮屈だった遺跡の空間がぱっと開く。
GM
眼前に現れたのは、地下であるはずなのにまるで地上に居るような開放感を覚える光景。辺りには緑が生い茂り、水の流れる涼やかな音が聞こえ、天井は本物の空と見間違える程の……あるいはそれよりも綺麗かも知れない擬似的な星空が広がっている。
GM
この光景こそが、この遺跡が“楽園”と称される所以である。
GM
この辺りはまでは、《響の楽園》でも一般的に開放されている場所で、君たちの中にも訪れた事のある者は居るかもしれない。尤も、今は当然と言えば当然だが人の気配はまったく無い。
エリカ
「綺麗だけど……」 今は楽しめる気分じゃないな。
シャルロット
「一度、プライベートで遊びに来たいものです。鎧なんて脱いで」
#アラン
「だなァ。打ち上げにでも来るかァ」
#フェリシア
「そうですね。良い気分転換になると思いますよ」 と言いつつも、歩む足は止めずに。
ソルティア
「プライベートで来るのもこれからは大変になりそうですけどね……」 立場的に考えて
ヤンファ
「他にも行きたい場所は、この数ヶ月で沢山増えたぜ?」
シャルロット
「ダメですよ、こういうところは静かに楽しまないと」
#アラン
「いいじゃねェか酒飲んでどんちゃん騒ぎでも」 けちー。
エリカ
「酒場じゃないんですから……」
ヤンファ
「お前は酒呑んだら大変なことになりそうだなァ」
#アラン
「俺ァ強ェぞ」 それなりには。 「酒場じゃないとこで飲むからいいんだよ」
#アイゼル
「口より足を動かしなさい」
#ラーエル
「あはは……僕もそういう話を続けてたいのは山々なんだけど」
ヤンファ
「ちゃんと見てるって」
#ザガート
「まぁ、適度なリラックスというものはどんな時にでも必要だろう」
ソルティア
「………」 基本は前衛待機です。
ヤンファ
侵入形跡とか軽く見れそうなのかな
GM
してみてもいーよー。
ヤンファ
久々に振っておくか。 足跡追跡2D6 → 2 + 6 + (12) = 20
GM
基本的に、この辺りにはたくさんの足あとが残っている。が、最近はあまり訪れる者は居なかったのだろうか。目立つ足あとは、随分と少ない。
#フェリシア
「こちらです」 とフェリシアが案内する方向と、その数少ない足あとが向かう方角は一致する。
GM
隠そうとしている様子も無いようだ。
ヤンファ
「ちゃんとアイツらもこっちに来てる、か」 歩きながら時々地面を眺め
ソルティア
「予想はどんぴしゃ、と言う事ですかね」 一応音には気をつけておこう。
エリカ
「……この辺りは、特に何か仕掛けてるわけじゃなさそうでしょうか」
ヤンファ
「特にそれらしいモンは見当たらねえなァ」
#アラン
「……ま、一般人が入ってくる可能性のある場所だしな。普通ならンなとこには仕掛けねえだろうよ」
GM
引き続きフェリシアが皆を先導し、楽園区画の奥にある厳重な扉の前までやってくる。
#フェリシア
「この先が今まで公国軍などによって調査が進められていた区画です。……その更に奥に今まで完全に閉鎖されていた区画があったはずです」
#フェリシア
「高度なアル・メナスの技術で鍵が掛けられていて、それが解析出来ずにその奥へ進む事は叶わなかったのですが、ユリウス陛下たちならば進入出来る手段を確保していてもおかしくはないはずです」
#アラン
「……ま、そうだろうな。もしマジの魔動機文明人が居るってんなら、その先に行く術を知ってたって何もおかしくはねェ」
シャルロット
「帝国のほうが詳しい、というのは、中々皮肉の聞いた現実ですね」
#フェリシア
「……まったくです」 シャルロットに。
ヤンファ
「不可能がない、みてえで嫌だな」
#アイゼル
「何にせよ、やることは変わらないわ。さっさと行って、あの人たちの泣きっ面を拝む。それだけでしょう」
エリカ
「泣きっ面って……」 そりゃ皇帝のは見れるもんなら見たいけど。
#ラーエル
「さすが、アイゼルさんは頼もしいね。僕も、負けないように頑張らないと」
ヤンファ
「そうだぜェ、あのスカした面をぶっ飛ばせる日が来たんだからなァ」
シャルロット
「そうですね。精々、鼻の面を明かしてやりましょう」
#ザガート
「ああ。存分に我が主の無念を晴らさせてもらうとしよう」
#アラン
「そうだなァ。顔面に思い切り拳をぶち込んでやりてェ気分だぜ」
ソルティア
「泣きっ面はともかく、何があっても止めなければなりませんしね」
#フェリシア
「……頼りにさせていただきます」
#アラン
「んじゃ、行こうぜ」
ヤンファ
「おォよ」
エリカ
「……はい」

GM
再び、基本的に石造りの遺跡が続く。
GM
時折、《呪音事変》で関わった遺跡にもあったような制御卓や操作卓のある部屋を通る事になるが、フェリシアは足を止める事なく進んでいく。
GM
そして進むこと十数分、分厚く、扉の表面に灰色の複雑な紋様が浮かび上がっている扉の前に辿り着いた。
#フェリシア
「……やはり、この奥のようですね。以前はこの紋様が発光してはいませんでした」
エリカ
「開く……んでしょうか?」
ヤンファ
「そりゃァ開くだろ。来いって言われてるようなモンなんだしよ」
シャルロット
「開かなかったらここじゃないということになりますが」
#アラン
「だろうな」 とアランは躊躇する事無く扉の前に立つ。
GM
すると、扉はゆっくりと横にスライドして開く。
GM
扉の奥は、今までと一風変わった様子となっていた。
エリカ
「あ……」 勝手に開いた。
GM
今までのように遺跡然とした石造りの壁や天井が広がるのではなく、機械やそれらを繋ぐ管などが複雑に絡みあった未来的いや、魔動機文明時代に遡ったかのような光景だ。飛空船の操縦席に似た空間がずっと続いている。
#アラン
「随分と様子が変わったもんだなァ」
ソルティア
「……現在の魔動機とも違っているように思えますね」
#アイゼル
「とんでもない場所もあったものね。ルキスラの《調の神殿》の方も、公表していないだけでこんな様子だったのかしら」
エリカ
「遺跡、ですから。多分、魔動機文明当時のままなんじゃないですか……?」
#ラーエル
「……だろうね。その中でも、特別に秀でた技術を遺した場所なんだろうけど」
ソルティア
「人族の発展の粋、その中でも秀でた技術ですか……恐ろしい話ですね」
#フェリシア
「……これ程近くに、こんなものが眠っていたなんて、薄ら寒さすら覚えますね」
シャルロット
「……遺跡なんて、そういうもののように思いますよ。だから冒険は楽しいと聞きますが」
ヤンファ
「………」 耳を澄まし、奥の音を聞き取る
GM
ヤンファの耳に届くのは、いくつかの機械音。
GM
奥から、段々とこちらへ向けて来ている。
ヤンファ
「機械……動いてるっつーか」
#アイゼル
お出迎えみたいね」
ヤンファ
こっちに来てんぞ」
#ザガート
「どうやらそのようだ」
エリカ
「……魔動機兵、ですか?」
#アラン
「ここからが本番、ってかァ?」 言いつつ、身構えて。
ソルティア
「……交戦は免れませんか……?」 剣に手をかけて
ヤンファ
「恐らく、俺らの頭数減らすためだろうなァ」
シャルロット
「あまり消耗もしたくないんですけどね……」
GM
間もなくして、奥の広い通路から繋がるいくつもの通路から、多くの魔動機が現れる。
GM
そのどれもが、今まで見たことのないようなものだ。
GM
その数はどんどん増していき、あっという間に10を超える魔動機たちが君たちの前方に群がる。
#ラーエル
「来て欲しいのか、来て欲しくないのか分からないね、これじゃあ」
#フェリシア
「……まだ何かの準備に時間を掛けているのかも知れません。止めるなら、今だということですね」
ソルティア
「……よくもまぁこれだけの数を集めたものです……」
シャルロット
「来て欲しいが、懐柔しやすくくたびれてきて欲しい、ってところですかね」
ヤンファ
「大方、これだけの人数が来ることも予想してたんだろォよ」
#アイゼル
「そうね。さて、と」 アイゼルは一つ息を付いてから、二挺の銃を引き抜く。
#アイゼル
「此処からは二手に分かれましょう。不本意だけど、メインディッシュは貴方たちに譲ってあげるわ」
ヤンファ
「あァ。そのための別働隊だ」
ヤンファ
「シャルの言った通り、消耗するべき場所じゃァねえからな」
#ザガート
「ああ、この舞台の中心には君たちが立つべきだ」
#ラーエル
「此処は、僕たちに任せてくれていいよ」
ソルティア
「……お願いします。ヤンファさん、抜ける道はありますか?」
ヤンファ
「いや……だが」
ヤンファ
「道は開けてくれるモンだってなァ」
#ラーエル
「そういうこと。道を作るのは、僕たちの役目だよ」
エリカ
「でも、これだけの数は……」
#アラン
「……そうだな。この数は、いくらアンタらでも手に余るだろう」
#アラン
フェリ公」
#アラン
「悪ィが、三人を手伝ってやってくれ。俺は、こいつらに付いて行く」
#フェリシア
「……アラン?」
エリカ
「アランさん……?」
#アラン
「お前が直接シャルロットやヤンファを護りたいのは分かってる。が、俺にも絶対に譲れねェ理由があるんだ。頼む」 そう言葉を紡ぐアランの瞳はいつになく真剣だ。
#アラン
「今は時間がねェ。詳しい事は、後で話す」
#アラン
「だから、頼む」
ソルティア
「………?」 僅かに首をかしげて
ヤンファ
……お前」 気になることは前からあった。アランを見、その予感を事実に近づけている感覚を受ける
ヤンファ
「いや、今はいいな」
#フェリシア
「……分かった。4人をお願い」 その瞳にアランの決心の固さを感じたのだろう。フェリシアは異議を唱える事なく了承する。
シャルロット
「……フェリシアさん。お願いします」
#フェリシア
「お任せください、シャルロット様」
#フェリシア
ヤンファ、シャルロット様の事、頼むわよ」
ヤンファ
「あったりめえだろォ」
ソルティア
「……マグダレーナ様は、必ずや」 フェリシアにこくりと頷こう。
#アラン
「助かる。んじゃ、頼むぜ、英雄さんたちよ」
シャルロット
「フフ、悪巧みの片棒をいつもアランさんが担いでくださってますからね。それが望みであれば、叶えてあげるのが友達と言うものです」
#アラン
「かっか、悪巧みは俺も大好きなんでね。ま、頼りにさせてもらうぜ、隊長殿」
#アイゼル
それじゃあ、始めましょうか。遅れるんじゃないわよ」
#ラーエル
「うん、いつでも行ける」
ヤンファ
「さァて、乗り遅れたら置いてけぼりだぜェ」
エリカ
「……え、と」 任せるしかなさそうだ。 「お、お願いします」
#ザガート
「任せておくといい。これでも“ドゥラージュの十一人”に名を連ねていた身だ、魔動機如きに遅れは取るまい」
#フェリシア
「分かりました。援護射撃はお任せください!」
ソルティア
「えぇ。早いところ皇帝陛下のところへはせ参じませんとね……!」 皮肉げに
GM
四人は揃って「了解」とシャルロットに答え
GM
そうして、アイゼルとフェリシアの弾丸が魔動機に向けて放たれ、それが開戦の合図となる。
GM
ラーエルが恐るべき速度を持って次々に魔動機たちを蹴破って行き、彼の邪魔をしようとする魔動機をザガートが魔術によって牽制する。
GM
すぐさま、奥へと続く道のひとつが開かれる。
#フェリシア
「皆さん、行ってください! ご武運を!」
ソルティア
「はいっ! そちらこそ!」
ヤンファ
「行くぞ!!」 《呪音事変》の時のように、俺らはこうやって誰かに導かれていく
#アラン
応よ!」
エリカ
「っ、はい……!」
シャルロット
」 その先頭をヤンファにまかせ、静かに殿を行く

GM
フェリシアたちと別れた後、君たちは機械で覆われた遺跡を一心不乱に走り続けていた。
GM
途中現れる魔動機たちは極力戦闘を避けながら、ユリウス・クラウゼたちの居所を探す。
GM
そして
GM
君たちが辿り着いたのは、両開きの分厚い扉。両方の扉に跨って描かれている紋様が灰色に光っている。
GM
シャルロットには覚えがあるだろう。この紋様は、君自身にはあまり関わりが深くなかったが、イエイツの家紋だ。
GM
……その紋様は、気のせいかも知れないが、どことなく今まで見た〈ヴァニタス〉を連想させるだろうか。
#アラン
「いかにも、って感じだな」
エリカ
「そう……ですね」
シャルロット
「……家紋までそうだと思うと、業の深さを感じますね」
ヤンファ
「……あんま踏み入って欲しくない場所って感じだが」 紋様を見
ソルティア
300年……あるいはそれを超える年月を経た代物ですからね」
#アラン
「それも、もう決着がつくんだろ」
エリカ
「……でも、行くしかないですよ」
ヤンファ
「あァ、解ってる」 みんなに頷き
#アラン
「退くって選択肢はないって言ったのはお前だぜ?」
ヤンファ
「誰も退くなんて言ってねえだろ」
シャルロット
「こんなもの、私たちで終わらせないと」 いけない、と後の言葉を飲み込んで
ソルティア
「敷かれたレールから外れられるか……勝負どころですね」 こくり頷き
ヤンファ
そして、両手を双方の扉にそれぞれ当て
ヤンファ
行くぜ、覚悟なんて無粋なモンは訊かねえからな」
#アラン
ああ」
エリカ
「……」 こくり、と頷き。
ソルティア
小さく頷くだけだ。
シャルロット
「勿論」 いつでもどうぞ
ヤンファ
全員の顔を見、頷き、ゆっくりとその手に力を込め、扉を開く。