虚ろの輪音

第三部 序話「始動-虚ろなる世界-」 - 01

第三部 「虚ろの輪音編」

序話 「始動-虚ろなる世界-」
送られていたのは、ごく普通の日常。
何の変哲もない、彼らにとっては"当たり前"の日々。
誰もが与えられる幸福を、何の不満もなく受け入れている、小さな諍いさえ存在し得ない平和な世界。

そんな中に出現した"異物"。
それは、今まで誰かの為に必死に力を振るっていた私たちに他ならなくて、私たちはただ、呆然と立ち尽くす。

世界は、私の意志とは無関係に変わっていく。
新しい世界で、私たちは"世界の敵"だった。


GM
一足先にユリウスと剣を交えた部屋から出たソルティアは、休憩場所を探して来た道を引き返していた。
GM
その内に、フェリシアやアイゼルらと分かれた場所まで到達する。
#フェリシア
「……ソルティアさん?」 いち早くそれに気付いたフェリシアが、ソルティアの元へと駆けてくる。
#フェリシア
彼女たちの周りには、多数の魔動機の残骸。
ソルティア
「あぁ、フェリシアさん。……ここまで戻ってきてしまいましたか」 休憩できそうな場所はなかったみたいだな……。
#フェリシア
「……お一人ですか?」
ソルティア
「えぇ」 とこくり頷き。 「あぁ、ご心配なく。戦闘は終わって、皆無事です」 と生死だけは伝えておく。
#フェリシア
「……そうですか」 胸を撫で下ろし。 「お疲れ様です。……此処から戻るのは、合流してからにしましょうか」
#アイゼル
「その様子だと、全て滞りなく済んだという訳では無さそうね」
ソルティア
「はい。皇帝陛下との対決には勝ちましたが……」 隠す必要もあるまい。戦闘とその後の経緯を話しておこう。
#ラーエル
「……そっか。この変な胸騒ぎは、そのせいかな」
ソルティア
「……幸い、と言うべきか、ここにいる皆さんも影響は無いようですね」
#アイゼル
「前みたいに、ヴァルクレア城の傍にあった“塔”に近付けば無事では済まないかも知れないけれど」
ソルティア
「……難儀ですね。そこに行く必要性があるかもしれないんですが……」 こめかみをぐりぐりしてため息。
#ザガート
「ともあれ、幸いにして我々は全員今の所無事のようだ。まずは休める場所を探すべきだろう」
ソルティア
「えぇ、僕もそこを探してきたんですが……探しているうちにここまで戻ってきてしまったようで」 と周囲を見回す。
#フェリシア
「休息ならば、楽園区画まで戻って探してみましょう。……確か、休める場所もあったはずです」
ソルティア
「そうしましょう。場所が見つかったら、皆を呼びに行きますから」
#ラーエル
「僕らが探して来るよ。ソルティアさんは、この辺りで待ってて」
ソルティア
「ありがとうございます。やはり遺跡はどうも慣れなくて……」 所詮はレンジャーだからな。
#ラーエル
僕もレンジャーだったけど!
ソルティア
だ、大丈夫、レベル高ければ!
#アイゼル
「仕方ないわね。ラーエル、行くわよ」
#ラーエル
「あ、うん」
#ザガート
「では、我々はこの辺りで待たせてもらうとしようか」

GM
しばらくして、アイゼルとラーエルが途中で見た“楽園区画”の一角に、休息に適した部屋を発見する。
GM
発見する、といっても一般に開放されているような区画だ。訪問者たちが軽く休憩を取る為の場所もある。
GM
君たちが集合したのは、そんな一室。部屋の雰囲気だけは、いやに落ち着いている。
#フェリシア
「……マグダレーナ様、シャルロット様、エリカさんにソルティアさんに、ヤンファも、無事で何よりです」 改めて。
ヤンファ
「そっちこそなァ」
ソルティア
「ありがとうございます。フェリシアさん達も、無事でよかった」
#アラン
「……一人忘れられてる事に突っ込む気にもなんねェ」 はっ、と冗談らしく笑いつつ。
#マグダレーナ
「フェリシアこそ、無事で良かった。……本当に」
エリカ
「……」 俯いて黙りこくっている。
#ユリウス
「…………」 ユリウスはマグダレーナに肩を貸されながら、未だに言葉を殆ど発さない。
シャルロット
「はは……まあ、無事は無事……ですよね」 一応健在だし
#フェリシア
「……皆さんがこうして生きている。今はそれだけで十分でしょう」
ヤンファ
「……つってもまァ、このまま無事って言うのも微妙な状況だ」
ヤンファ
「休息入れつつ、次のことも考えなきゃいけねえなァ」
#アイゼル
「このままでは無事でいられない、というのなら、それを打破する手段を考えるだけよ」
ソルティア
「そうですね……まずは街の様子を伺いたいところですね。具体的にどんな状況になってるのか……」
シャルロット
「とにかく、状況を確かめないといけません。……あまり、私たちに有利とは言えない状態になってしまいました」
#ラーエル
「……街の様子。此処からなら、公都もすぐだし、まずは公都の状況からかな」
ソルティア
「えぇ。といっても、それを確認してどうなるのか、と言われると困りますが……」 頭を掻いて
ヤンファ
「確認しても仕方ないつっても……気になること、あるだろ」
ソルティア
「色々と、ね。身の安全の方は気にしてはいませんが……」 身の安全は、だが。
#マグダレーナ
「……元々、不利な状況と言えば不利な状況だ。そう悲観的になることも無い……と信じよう」
ソルティア
「今大事なのは気力ですからね。抗う気持ちを無くしたらいけませんよ」 こくり頷き。
#ザガート
「確かに、何をするにも気力は必要、か」
ソルティア
「抗う事を止めたら、ベアトリスさん……いえ、アレクサンドリアの思惑通りと言っても過言ではありませんからね」
#アラン
「その前にゆっくりと休ませてもらわねェとやべェけどな」 エリカを近くの椅子に座らせよう。
エリカ
「……」 促されるままに座り込み。
ヤンファ
「危険かどうかも解らねえ。まずはアラン、俺……そうだな、ラーエルもだ。三人でさっと上の様子を伺ってくるか」
#ラーエル
「ん、僕は勿論構わないよ」
シャルロット
「三人で平気ですか? というより、斥候を三人全員出してしまうのもよくないのでは」
#アイゼル
「……」 じろっとシャルロットを睨む。
シャルロット
あいぜるってせっこうだっけー!?(覚えてない

おまけ:アイゼルとラーエルのキャラクターデータ

※PLには初期の頃から公開されてるデータです。

“無毀なる紅玉”アイゼル・バーガンディス
器用度 44+2
敏捷度 37+1
筋力  18
生命力 22
知力  25
精神力 32

HP 61+2  MP 56+2
シューター     13
スカウト       9
マギテック      8
エンハンサー     6
セージ        5
戦闘特技
1.《精密射撃》
3.《両手利き》
5.《二刀流》
7.《射手の体術》
9.《MP軽減/マギテック》
11.《武器習熟/ガン》
13.《足さばき》
ex.《影矢》
《トレジャーハント》
《ファストアクション》
《影走り》
《鋭い目》
秘伝/CA
《紅き珠玉は弾雨に咲く》
練技・賦術
【キャッツアイ】
【ガゼルフット】
【メディテーション】
【アンチボディ】
【デーモンフィンガー】
【ケンタウロスレッグ】
装備
〈バレットシャワー〉×2
〈サーペンタインガン〉×2
〈ロングバレル〉
〈アラミドコート〉
魔剣〈スパーデッタ〉
〈女王の靴〉
ほか
“黄金”ラーエル・ファルケンハイン
器用度 49+1
敏捷度 31+1
筋力  25
生命力 29
知力  23
精神力 27

HP 61+2  MP 56+2
グラップラー    13
コンジャラー     9
エンハンサー     6
レンジャー      5
セージ        1
戦闘特技
1.《魔力撃》
3.《武器習熟/格闘》
5.《防具習熟/非金属鎧》
7.《防具習熟Ⅱ/非金属鎧》
9.《マルチアクション》
11.《防具の達人》
13.《魔法拡大/数》
ex.《牙折り》
《追加攻撃》
《投げ攻撃》
《カウンター》
《バトルマスター》
《治癒適性》
秘伝/CA
《極光脚》
《閃電二撃ち》
練技・賦術
【ガゼルフット】
【キャッツアイ】
【アンチボディ】
【ビートルスキン】
【デーモンフィンガー】
【ケンタウロスレッグ】
装備
〈アクセルブローグカスタム〉
〈トンファーカスタム〉
〈フェニックスクローク〉
〈決死の鉢巻〉
〈奇跡の首飾り〉
〈野伏のそよ風マント〉
〈真・ブラックベルト〉
〈軽業のブーツ〉
〈真・信念のリング〉
ほか
ヤンファ
「他にもちゃんと安心できるヤツならいるって」 お前も聞き耳できるだろ
ソルティア
「はは……アイゼルさんも斥候ですし、僕やシャルロットさんも野伏としての技術はありますしね」
ヤンファ
「それに、そんな時間をかけるつもりはねえ」 三人なら本当にささっと、だ
シャルロット
「そうですか……ン」 むしろついていきたいような気分ではあったけれど。
シャルロット
「判りました。それでは、宜しくお願いします」 3人に頭を下げて頼む
ソルティア
「一応、無理はせずに。街全体が彼女の監視下に置かれていても不思議はありませんからね」
#アラン
「……あんなのが“聖女”だなんて、片腹痛いぜまったくよ」
ヤンファ
「……ま、その辺は何ともな」
ソルティア
「ある側面から見れば、“聖女”に変わりは無い、とも言えますがねぇ……」
ヤンファ
「アラン、行けるか?」 そっちの返事はなかったが
#アラン
「あァ、悪い。問題ないぜ」
シャルロット
「妨害なんかは無いとは思いますけど。私たちに“今を見せ付ける”という配慮でしょうし」 今こんな状況なのは
ソルティア
「でしょうね。ま、精々彼女の作った世界を見せてもらうとしましょう」 ふてぶてしい、と言ってもいい態度で床に座り込んで。
ヤンファ
「っし、行こうぜ。シャル、ソルティア、フェリシア。頼んだぜ」 主にエリカのことを。
ソルティア
「はい」
シャルロット
「問題ありませんよ。……気をつけて」
#フェリシア
「ええ、くれぐれも……」
#マグダレーナ
「……さ、ユリウス。私たちは少し休ませて貰おう」
#ユリウス
「……ああ」 そんなみんなのやり取りをぼうっと眺めつつ、マグダレーナに促されるままに腰を掛けた。
ヤンファ
「………」 去り際にユリウスの顔色もちらりと伺い、出て行った
ヤンファ
てな感じで。再び来るなら探索は地の文で済ませるぐらいか?
シャルロット
そんなかんじかな
GM
一通り見てくる→戻る→みんなで出る。こんな感じかな。
ヤンファ
うん
GM
ヤンファ、アラン、ラーエルの3人で行くときは
GM
どのくらいまで様子を見る?
ヤンファ
えーと、とりあえず街の人たちの様子、城周辺などの様子
ヤンファ
まあセコいけどアイテムとか食料の店周辺の様子とかも。消耗はリアルにしてるだろうし
GM
では。

GM
三人が辿り着いた公都の様子は、天候や植物を除いていつもと何ら変わらなかった。
GM
建造物の様子が変わっている訳でもなく、多くの人々が外に出歩き、言葉を交わし、笑い合い、通りは賑わっている。
GM
ひとつ違った点をあげるとするならば、
GM
ヤンファが消耗した備品を購入しようととある露店に向かった時、その店主が露骨に君たちを煙たがっているような素振りを見せた事だろうか。
GM
それからと言うもの、往来を行く人々の視線が、刺さるようなそれに変わっている事に気付く。
ヤンファ
「………」 違和感、というより。俺達が浮いている、のか
#ラーエル
「……嫌な感じ」
#アラン
「露骨に避けられてんなァ……」
ヤンファ
「……なんだろうなァ。意図的な何かを感じるぜ」
#アラン
「そりゃ意図的なんだろ」
ヤンファ
「胸クソ悪ィなァ」
GM
モニカとアカシャだが、エリカとソルティアの家を訪問しても、彼女たちは出て来なかった。
ヤンファ
「………」 不在、か?いや……そんな筈は
ヤンファ
気配はないか。 聞き耳2D6 → 1 + 2 + (14) = 17
GM
無い。
#ラーエル
「……目的の子たちも居ないみたいだけど、どうする?」
ヤンファ
「……不在、か。とりあえず切り上げにしようぜ。あんま下の連中を待たせても不安煽るだろうよ」
#アラン
「あいよ。……ま、こんなとこに長居したくねェしな。さっさと戻ろうぜ」
ヤンファ
「おォよ」

GM
ヤンファら三人が報告に戻り、一通りの休息を取った後、君たちは《響の楽園》を後にする。
GM
そこに広がる世界は、つい数時間前とはまったくその様相を変えてしまっていた。
GM
大地に咲き乱れるのは灰白の花〈ヴァニタス〉。幻想的で美しく、何処か空恐ろしい雰囲気を醸しだしていた。
GM
〈ヴァニタス〉だけではない。周囲に生える普通の樹々などの他の植物も、灰色に発光していた。
GM
そしてそれらを灰色たらしめているのは、空から振る無数の“灰色の雪”だった。
GM
雪のように降り積もる事は無く、物に触れれば溶けるように消えていく。内部から、それを侵蝕する為に。
#アラン
と、まァそんな状況だ」
シャルロット
「そうですか。……いまひとつ良く判らないということが良く判りました」 情けなく笑いながら
#アイゼル
「自分の目で確かめるしかなさそうね」
#マグダレーナ
「……雪、か? ……こんな所で降るとは」
ヤンファ
「……雪、っつって良いのかねェ」
エリカ
「なに、これ……」 自分を抱くようにして、僅かに震えている。
ソルティア
「……薄気味の悪い事です」 吐き捨てるように言う。その暗い怒りの顔は今まで誰も見たことがないような表情だろう。
#ザガート
「どうやら、雪では無いようだがね」 手に触れても冷たさはまったく無い。
#ラーエル
「全然冷たくないし、積もる様子もないし……そもそもザルツじゃ雪なんて降るものじゃないよ」
ソルティア
「〈ヴァニタス〉のような、音……虚音とでも言いましょうか。それが形を取ったものなのでしょうか」
#フェリシア
「……報告にもありましたね。〈ヴァニタス〉は可視化した〈弔鐘〉の残滓が溜まったもの、と」
ヤンファ
「……しかし、あの二人が居なかったのが気になるが」 エリカの様子をちらりと見やり
ソルティア
「……出来れば、一度会いたかったですけどね。それでもやる事は変わりませんから」 小さな笑みを作って。
ヤンファ
「悪ィな、期待に添えなくてよ」
ソルティア
「ヤンファさんのせいではありませんよ」 僅かに顔を伏せ、左右に振る。
ヤンファ
「店行ってもモノ買える雰囲気じゃァねえし、今あるモンでなんとかしねえとなァ」
#フェリシア
「必要最低限の物はまだ飛空船に残っているから、しばらくは何とかなるはずだけど……」
#マグダレーナ
「……飛空船、か。ランベルト教授たちはご無事だろうか」
ヤンファ
「……そういやァ」 あっちは大丈夫なのか気になるな
シャルロット
「…………」 腕を組んで、これからを思案する
#アラン
「……街、直接見なくていいのか」 居残り組に問い掛ける。
エリカ
「……私、は」 会いたい。けど、会うのが、怖い。
ヤンファ
「……動かないと不安なら動けばいいし、動けないと思うなら俺らといるといい」 どちらがいいというものではない
ソルティア
「結果は同じでしょうが……そうですね、見ていきましょう。どんな風に世界が変わってしまったか、しっかりと確認しておきたいですから」
シャルロット
「いえ。概ね、わかりましたので。今は時間も惜しい。アランさんたちの報告で十分です」
#アラン
「……つっても、急いで何をするって話でもあんだよな」
ヤンファ
そういえばギルたちの様子見てなかったな
シャルロット
「一先ず、誰が影響を受け誰が影響を受けていないのか。協力を願える人物がいるかを探します」
ヤンファ
「そうだな。一人でも味方が欲しい」
#マグダレーナ
「教授たちも、最終的には公都まで戻って来ていたはずだな。……フェリシア、そちらの様子を当たってくれるか?」
#フェリシア
「畏まりました」
ヤンファ
「俺らだけの人数だけだと行動範囲に限りがある。まずは情報収集の幅、行動の幅を広げるか」
シャルロット
「それと、私たちの命令系統がどこまで生きているのか。兵は使えないでしょうが、敵対されるとも思いたくありませんので」
ヤンファ
「あの街のヤツらの反応を見る限り、“侵された”ヤツらは俺らを煙たがるらしい」
ヤンファ
「変な罠じゃなけりゃァ、普通にリアクションとってくれるヤツは正気……だと思うんだがな」
ソルティア
「バルトロメウスさんにも会いたい所ですが……帝都はさすがに遠いですからね」
シャルロット
「そうですね……ですが、恐らくバルトロメウスさんやランベルトさんも、影響下にあるかと……思いますよ」
ソルティア
「ですかね……それでも、一応確認はしておきたいところです。一番影響を受けて無さそうな方というと、そのお二方辺りですから……」
#アイゼル
「……協力を頼める人間、ね」
#ラーエル
「そういえば……イーヴさんも途中までは一緒に居たんだよね?」
シャルロット
「ええ。イーヴさんは無事だと思います。探し出したほうがいいとおもいます」
#ラーエル
「……まぁ、僕が無事でイーヴさんが無事じゃない訳ないしね」
ソルティア
「そうですね……まずはイーヴさんを探して、と言うところですか」
エリカ
「……」 言葉を紡げぬまま、俯いている。
ソルティア
「………」 エリカにどう声をかけていいか分からず、それでも気持ちを伝えようと肩を軽く叩く。
エリカ
「……」 触れられた肩は震えている。
ソルティア
「……エリカちゃん……」 小さく首を横に振り。 「……頑張ろう……なんて、気休めみたいな事は言えないけど……」 言葉を捜して少し口を閉ざす。
ソルティア
「……でも、その。……僕らは、エリカちゃんの味方で、仲間で、友達だから。一緒にいれる……それは、忘れないで」 このくらいの事しか言えない。
#アラン
「行くなら、付き合ってやる。どうしたいか、素直に言ってみろ」
ヤンファ
「………」 エリカには言葉をやれない。支えるのは俺らだが、決めるのは彼女だ
シャルロット
「……」 エリカの顔をチラッと伺い、あまり余裕の無い表情を浮かべてすぐ視線をきった
エリカ
「……私、」 行くのは怖い、でも、もしかしたら、と。 「…………行き、ます。私も」
エリカ
「……」 ソルティアの言葉には、何か返すこともなく。
ヤンファ
「……オーケィ」 返事がはっきりしてるならそれでいい
#アラン
「なら、決まりだ」 ぽん、とエリカの頭に手を置いて。
#アラン
「フェリ公が教授を探してみる、俺とエリカとソルティアは、モニカちゃんとアカシャちゃんを探しに、ってとこか」
#フェリシア
「ええ、不測の事態に備えて、一人か二人は付いて来て欲しい所だけれど」 とアランに答える。
ヤンファ
「連絡は……取れんのかコレ」 そういえば、というように魔動通信機取り出し
ソルティア
「ギルさんにも一度会いに行ってみたいと思いますが……門前払いにはならないでしょうしね、さすがに」
#アラン
「そう願いたいもんだな」
シャルロット
「理由はわからないですが以前の、最後に行われた会議を覚えていますか?」
#マグダレーナ
「最後の会議というと……」
シャルロット
「私たちがカエルレウス様……観測者のところへと発つ前です。体調不良を起こしていたのは誰か、というところですが」
#マグダレーナ
「……ああ」 確かにそういう話があった。
ソルティア
「……教授とバルトロメウスさんは、確か身体に違和感を覚えていた、と言っていましたね」
ヤンファ
「……ふむ」 顎に手を当て  「大体は帝国の人間だったか、体調不良」
ソルティア
「逆にここにいる面子やイーヴさんは無事なようでしたね」 本当はジェラルドやベアトリス、黒騎士もそうだったのだが今は言うまい。
シャルロット
「なので……ランベルトさんを探しに行くのであれば、少し警戒しておいて間違いは無いと思います」 念のため、と後押しして。
#フェリシア
「……了解しました。留意しておきます」
ソルティア
そういえばユリウスはここについてきてるでいいんだよね?
GM
いるよー。
シャルロット
マグねえが連れてきてるわ
GM
丁度何か言おうか迷ってたけどこの場面で言う事でもないかな、と。
エリカ
私と一緒にずーんとしてるよ、きっと。
ヤンファ
「で、コレで連絡取れんのか」 魔動通信機のストラップを持ってぷらぷらさせ
ヤンファ
誰かにかけよう。シャルにTELL
GM
シャルの通信機は普通に反応を示す。
ヤンファ
「お、普通に通じたか」
シャルロット
「……使えるみたいですね」
ヤンファ
「……何のお陰か、って考えると何か癪だがな」
ソルティア
「ま、技術は技術と割り切って考えるしか……」 はは、と苦笑して。
ソルティア
「……一応、アカシャにかけてみましょうか」 エリカがモニカにかけた時は通じなかったが。
#マグダレーナ
「通信機が繋がるのならば、こちらも手早く済みそうだな」 後でやっておこう。
ヤンファ
「ま、通信は使えるらしいな。状況が解ったヤツらからシャルの通信に連絡入れてくれ」
ソルティア
「了解です」
#マグダレーナ
「ああ、分かった」
#アイゼル
「……で? 教授と貴方たちの妹を探しに行くのは分かったけど、他はどうするのよ」
ヤンファ
主に俺とシャルだよね
#マグダレーナ
「私は、ハウルへ連絡を試みてみよう。通信機が繋がるのならば、彼とも話が出来るはずだ」
#マグダレーナ
「……先程シャルロットが言った事を考えれば、彼が無事である可能性もある」 マグダレーナ様は彼が別に体調不良出なかったことを知ってます。
シャルロット
「……私は、とりあえず確かな場所に陣取って安全なところを確保しておきましょう」 ユリウスもどうしようもないしな
ヤンファ
「地下じゃ休むに休めねェしなァ」
ソルティア
「アイゼルさんやラーエルさんは、イーヴさんを探して欲しいんですが……居場所は分かりそうですかね?」
#ラーエル
「……正直、あてもないね」
シャルロット
「そうですか。……協力者は多いほうがいい。それに、もし影響を受けて居ないなら立場が危ういかもしれません」
#ザガート
「……しかし」
#ザガート
「フェリシア女史、この辺りは普段は〈守りの剣〉の影響下か?」
ヤンファ
「………」
ソルティア
「………」
ヤンファ
「……嘘だろ」
シャルロット
「ン……?」 おや、ザカートさんが普通に居るわね
#フェリシア
「え……?」 言われてふと思い出したように考えて。 「……この辺りは、そうですね。剣の効果範囲内の端といったところのはずです」
ソルティア
「〈守りの剣〉の効果が……? いえ、蛮族もこれの影響下にあるのなら、確かに守りの剣は必要ありませんが……」
#ザガート
「〈守りの剣〉など、もう必要も無いという意志表示か……あるいは別の狙いか」
ソルティア
「〈守りの剣〉自体が失われた、或いは持っていかれた、機能を停止させられた……いずれにせよ、一度確認しておきたいですね」
ヤンファ
「……むしろ、どうやって〈守りの剣〉を無力化したんだ」 持ってったのか
#アイゼル
「これだけの人を操る方が、〈守りの剣〉を無力化させるより余程難しいと思うけれど」
ヤンファ
「まァ、それもそうだが……」
ソルティア
「マグダレーナ様、〈守りの剣〉の所在地はご存知で?」
#マグダレーナ
「ああ、公都内部にあるものならば」
シャルロット
「……今、それを見に行けるか判らないですが」
ソルティア
「申し訳ありませんが、そちらの確認も願えますか?」 あまり一般市民が知っていい情報ではなかろうし、と言う事態が収束した後への判断。
#マグダレーナ
「……分かった。シャルロットの言うように、今確認ができるかは分からないが
#ユリウス
「…………〈守りの剣〉が必要ない、というのはその通りだろう」
ヤンファ
「………ン?」
#マグダレーナ
「……ユリウス?」
#ユリウス
「……元々、レーゼルドーン大陸の蛮族も《虚音》の影響下にあった。……《虚音》の影響がより広範囲に行き渡り、近づいただけでほぼすべての者が侵されるというのならば、結界など不要だ」
#ユリウス
「……君たちも、何度も見、戦ったはずだろう。……《虚音》に侵された蛮族たちと」
エリカ
「……」
シャルロット
「ええ。私の力が及ぶ蛮族に、何度も。あれらが総てそうだったんですね」
#ユリウス
「……ああ、そうだ。彼らの動きは、すべて私たちが掌握していた……。……〈クルルラガン〉が、誰の報告でも行方不明だったのも、私たちが仕組んだ事だ」
ヤンファ
「………」 《虚音》の結界があればそれ以下のモンなんて必要ない、ってか
ソルティア
「でしょうね。僕らが陛下と相対するまでは、陛下達が仕組んだ事なのでしょう?」 確認の意味も込めて尋ねる。
#ユリウス
「……ああ」 ソルティアに力なく頷いて。
シャルロット
「……」 ユリウスに色々喋ってもらいたいが、大丈夫だろうか
#アラン
「……話すんなら、もっと落ち着いた状況にしてくれや」
#アラン
「こんなとこで話されても、落ち着いて考えられやしねェよ」
ヤンファ
「……そうだなァ」
#マグダレーナ
「……そうだな。まずは、私たちの状況を落ち着ける所から始めなければ」
シャルロット
「……それも、そうですね。ええと」 立ち回りが決まってないのは私とヤンファか。
ヤンファ
「とりあえず、腰を落ち着かせれそうな場所は俺とシャルで探すか」
シャルロット
「いえ。ヤンファさんはフェリシアさんについてあげてください」
ヤンファ
「あン? お前はどうすんだよ」
シャルロット
「私がお姉様と一緒に、ユリウスを連れて安全な場所を探してみます」
ヤンファ
「………」 言ったらきかない、というのもあるが  「……オーケィ、いい子にしてるんだぜ」 考えがあるのだろうと口出しはしなかった
ソルティア
「バルクマンさんへの連絡は……すぐに出来ますか。〈守りの剣〉の確認はどうしましょう?」 確認を防がれるかどうかの確認も込みで。
シャルロット
「〈守りの剣〉は、捨て置いて問題ないでしょう。今重要視すべき要素ではありません」
#ザガート
「そうだな。……まぁ、内部に居る状態で急に発動でもされれば困ったものだが、それでも被害は私一人だ」
ソルティア
「その時は、ザガートさんを担いで退去ですかねぇ」 ちょっと冗談っぽく。
#ザガート
「魔術でも唱えられる隙があれば逃げられるのだがね」 ワープ系の魔法で。
シャルロット
「とりあえず灰色の雪が収まるまでは多分大丈夫でしょう」 苦笑して。
#ザガート
「では、この雪が降り止んだ後は街には近付かぬようにしておこう」 冗談らしく二人に答えた。
#マグダレーナ
「では、シャルロットは私と一緒にユリウスと。ラーエルとアイゼルも、こちらを手伝ってもらえるだろうか」 とはいっても多少別行動になるかもしれないけど。
#ラーエル
「分かりました、お手伝いさせていただきます」
#アイゼル
「……ま、特に他にすぐ出来る事も思い付かないし、それでいいわね」
ヤンファ
「いい場所、確保できたら先に連絡してくれ。そこで全員落ち合うぞ」
シャルロット
「ええ。全員が休める場所を探してみましょう」

GM
一度分かれた君たちは、それぞれの役割を果たす為に動き出す。
GM
ヤンファとフェリシアは、ランベルト・ロートシルト教授の様子を確認すべく、公都内へと足を運ぶ。
#フェリシア
「……ひとまずは、別邸かしら」
ヤンファ
「だなァ……あんまりいい予感はしねえが」
ヤンファ
「………」 むしろ、今は他の組で動いてる面々が気になるが
#フェリシア
「いらっしゃらなかったら、通信機を使ってみるとしましょう。……正直、今の状況で必要以上に通信機を使いたくなくって」
ヤンファ
「……ま、お前は特に、な」 以前操られてしまったこともあるだろう
#フェリシア
「……ええ、勝手な事だけど、今操られていなくて本当に良かったと思うわ」
ヤンファ
「……そう、だな」 改めて想い直し
ヤンファ
「こうやって俺らが抗ってる一方で」
ヤンファ
「何も知らされず、日常を演じなければいけない……そんなの俺だって嫌だぜ」
#フェリシア
「……本当に。……モニカさんとアカシャさん、無事だといいんだけど」
ヤンファ
「下手に希望を持てない、ってのが悔しいなァ」
#フェリシア
「……何て声を掛けたらいいのかも分からない。ずっと前にシャルロット様に相談されたことを、今度は私が悩んでしまうなんて、情けない限りだわ」
ヤンファ
「エリカだって戦ってきた。もう一人の戦士になったんだ」
ヤンファ
「皆、全員で支えあうが……答えを出すのは自分だ」
ヤンファ
「下手に口出すより、見守ってやった方がいいと思うぜ」
#フェリシア
「……難しいものね」
ヤンファ
「……簡単に他人が答え出すモンじゃァねえしな」 エリカだけに関してなら気になることが一つあるが、と思いつつ
GM
そんな会話をしている内に、君たちは旧市街にあるロートシルト邸までやってくる。
ヤンファ
「っと、此処だったな」
GM
以前訪れた時と同じように、庭には大きめの魔動機が鎮座している。
ヤンファ
「………」 念のため、気配を探る。演出でもいいがとりあえずダイス振っておこう 聞き耳2D6 → 1 + 5 + (14) = 20
#フェリシア
家の中からは、生活音らしきものが聞こえる。
ヤンファ
「居るみたいだ。いこうぜ」
#フェリシア
「ええ」
GM
ロートシルト邸のドアノッカーを叩けば
GM
中からぱたぱたと足音が聞こえて、扉が開かれる。
ヤンファ
「………」
#アンネリース
「どちら様でしょう……か」
ヤンファ
「よ、元気だったかアンネちゃん」 ぴっと二本指立てて挨拶。いつも通りに
#アンネリース
扉を開ききって、君たちの姿を見た途端、その表情が曇る。
ヤンファ
……」 その表情は不安か、傀儡か。日常を演じつつ様子を探る
#アンネリース
「……何か用?」 その挨拶には答えず、小さな声で。
ヤンファ
(ハズレ、か) そのリアクションを悟りつつ  「いやァ、親父さん共々世話になったんでなァ」
ヤンファ
「ちっと挨拶に来たんだが、不在か?」
#アンネリース
「……」 そう言われると、逃げるように家の中へ引っ込んでいって。
ヤンファ
「……ハズれってトコかねェ」 フェリシアに耳打ち
#フェリシア
「……期待出来そうにないわね」
GM
少しすると、足音が増えて戻って来る。
#エドゥアルト
「……何だ、アンタか」 面倒臭そうに後頭部を掻きながら、玄関口まで出てくる。
#ランベルト
「……君たちか」
ヤンファ
「あァ、ご無沙汰、って程でもねえが」 ついこの前だし
#フェリシア
「……ランベルト教授、ご無事で何よりです」 頭を下げて挨拶する。
#ランベルト
「……ああ、ありがとう」 歯切れ悪くそう答えて。 「……君たちは、あまり良い状態とは言えないようだが」
#アンネリース
「……」 アンネリースはエドゥアルトの後ろに隠れるように様子を伺っている。
ヤンファ
「えーと」 そういや何も考えてなかったな、と思いつつ。 「ン……? 良い状態じゃない、ってのは?」
#エドゥアルト
「……オイオイ、何言ってんだよ。言わなくても分かるだろ、“異端者”さんたちよ」
#フェリシア
「……異端者?」
ヤンファ
「異端者……」 俺達のことか
#アンネリース
「……女神様の事、信じてないんでしょ」
#ランベルト
「この街の様子は、君たちももう見ただろう」
ヤンファ
「………成程な」 小さく呟き、自分で納得したように。
ヤンファ
「………」 あの女が、信仰を集める、だの言っていた。おそらくそれが関係してるといったところか
#ランベルト
「この街で女神様を信仰していないのは、君たちを除いて他には居ない」
#ランベルト
「……君たちには世話になっている。悪い事は言わない。早い内に帰依するといい」
ヤンファ
「……はッ」
#エドゥアルト
「あの女神さんのお陰で俺もこうしてぐうたら楽に生活出来てんだ。女神さまさまだぜ」
#エドゥアルト
「アンタも、そういう生活が良いって言ってたじゃねェか」
ヤンファ
「だなァ。確かにそういうのは嫌いじゃァねえ」
#エドゥアルト
「なら、さっさとこっちに来いよ。楽なもんだぜ?」
ヤンファ
「簡単に言ってくれるなァ」
ヤンファ
「俺には護るモンだって、信じてるモンだってある」
ヤンファ
「それを裏切ってまで、楽したいとは思わないぜ」
ヤンファ
「そうしてしまったら、それは“俺”じゃァなくなるんでな」
#エドゥアルト
「……そうかよ。なら、もうアンタたちと話す事なんざねェ。さっさと行きやがれ」
#ランベルト
「……エドゥアルトの言葉は悪いが、今の君たちには私たちは協力出来ない」
ヤンファ
「あァ、気分悪くさせたな」
ヤンファ
「行くぜ、フェリシア」
#フェリシア
「……そうね、行きましょうか」
#フェリシア
「ご迷惑をお掛けしました。失礼します」 一礼。
ヤンファ
「協力出来ない、ってのは女神の縛りだろ」
ヤンファ
「自分の意志でもなんでもねえモノ、こっちから願い下げだ」
ヤンファ
「じゃァな。そのうちまた来るかもよ」 そう言って踵を返した
#アンネリース
「……」 そんな言葉に恨みがましそうな目を向けて。
GM
ばたん、と強く扉が閉められる。
#フェリシア
「シャルロット様の予想通り……駄目だったみたいね」
ヤンファ
「……やれやれ。今まで世話んなってただけあって、ツラいモンだな」 ああは言ったが、それも演技の一つだ
#フェリシア
「飛空船の設備を増設したり、あるいはもう少し大きな飛空船を融通してもらえれば……と思ったんだけど」
#フェリシア
「……ええ、全く。……こんなのが幸せだなんて、ふざけてるわ」
ヤンファ
「……が、収穫はゼロじゃァない」
ヤンファ
「異端者、だとよ」 収穫というかなんと言うか
#フェリシア
「ええ、彼らは揃って“女神”を信仰しているみたいね」
#フェリシア
「そして、それを崇拝していない私たちは“異端者”と……」
ヤンファ
「ベアトリスが言ってた。『信仰が沢山集まった』、だとかなァ」
#フェリシア
「《虚音》で人々を操って、彼女を信仰させ……それによって神としての力を揮えるように、か」
ヤンファ
「信仰そのものが媒体になってる、ってトコか」
ヤンファ
「……厄介なモンだ。あの時みてえにお前の通信機壊して治るってモンじゃァねえ」
#フェリシア
「彼ら自身の心を取り戻す他には、どうにも出来なさそうね」
#フェリシア
「……ともかく、それについてはみんなで集まった後にした方が良さそうだわ。今後に繋がる手掛かりには成りうるはずよ」
ヤンファ
「あァ。連絡入れとくぜ」

GM
エリカ、ソルティア、アランの三人は皆と分かれた後、ヤンファたち二人とは別に公都へ入った。
GM
二人の妹は家には不在だったということで、何処へ行くか……と頭を悩ませているところだ。
#アラン
「……さて、家じゃないとなると、何処か思いつくとこはあるか?」
ソルティア
「神殿……ですかね。アカシャが行くような所というと」
エリカ
「……私も、それくらいしか思いつく場所は」
#アラン
「神殿か。なら、そっから当たってみるか」
ソルティア
「多分、もうライフォス神殿ではなくなっているんでしょうが、ね」 皮肉気に笑い。
エリカ
「……」 微妙な表情しつつ。頷き。
GM
モニカやアカシャが通っていたのは、旧市街のライフォス神殿だ。
GM
二人が行く場所としてまず思いついたそこへ向かう。
ソルティア
「えぇ、行きましょう」 先頭に立って進もう。
GM
辿り着いた神殿の前には、多くの人々が集っていた。
GM
いつもと殆ど変わらない様子だが……神殿の前には礼拝者と思しき人々もいれば、神殿前の広場で何かしらの建造作業を行なっている者たちも居た。
#アラン
「……賑わってんなァ」
ソルティア
「元々人の多い神殿ではありましたが……普段以上ですね、これは」
エリカ
「……」 視線を泳がせて、見知った姿を探す。
GM
人々はそれぞれ楽しそうに会話しながら作業に従事したり、礼拝の為に神殿へ入る行列に並んでいる。
GM
その行列の中には、モニカやアカシャの姿は見当たらない。
ソルティア
「……いませんね。ここじゃなかったんでしょうか……」 辺りを見回して。
#アラン
「これが全員ライフォスを拝みに来てるってんなら万々歳なんだが、どうもそうとは思えねェな」
エリカ
「……」 中の様子は伺えないだろうか。
GM
人だかりで見えないね。
エリカ
「……」 神殿の中も確認したいが、この行列に並ぶ気にもなれない。
GM
二人がきょろきょろと辺りを見回していると、ソルティアの懐で通信機が音を立てる。
ソルティア
「全くです。……おや?」 通信機が鳴った。
ソルティア
「ちょっとすみません。……もしもし?」 通信機を取り出して応答しよう。
#アカシャ(通信)
「……もしもし、義兄さん?」 通信機から聞こえて来たのは、聞き慣れたアカシャの声だ。
ソルティア
「………あぁ、アカシャか。どうしたんだい?」 出来る限り平静を装って対応する。
エリカ
「……? アカシャ、ちゃん?」 通信、向こうからかかってきたのか。
#アラン
「通信が掛かって来るってこたァ……神殿内じゃなさそうだな」
#アカシャ(通信)
「……今、何処に居るんですか?」
ソルティア
「神殿の前だよ。凄い人だかりになってるけど……」 何神殿かは言わず。
#アカシャ(通信)
「そうですか。礼拝ですか?」
ソルティア
「いや、アカシャがこっちにいるかもって思ってね」
#アカシャ(通信)
「……そうでしたか。私は今、モニカと一緒に〈宵の明星亭〉に居ます。最近ギルさんやエルシオーネさんに、お料理を教えて貰っていて」
#アカシャ(通信)
「エリカさんも一緒、なんですよね」
ソルティア
「あぁ、〈宵の明星亭〉にいたのか」 と頷き。 「エリカちゃん? あぁ、一緒にいるよ」
#アカシャ(通信)
「……じゃあ、来て貰えますか? 私も義兄さんと会いたいですし、モニカもエリカさんに会いたがっていますから」
ソルティア
「………あぁ、分かった。今はアランさんもいるから、一緒に行くよ」
#アカシャ(通信)
「分かりました。待ってます」
GM
そう言うと、通信はぷつっと切れる。
ソルティア
「………」 通話の切れた通信機を眺めて。
エリカ
「あの……アカシャちゃんは、なんて……?」
ソルティア
「……モニカちゃんと一緒に〈宵の明星亭〉にいる。会いたいから来てくれ、ってさ」
#アラン
「〈宵の明星亭〉ねェ……」
#アラン
「ギルのとっつぁんとエルシオーネの様子も見たいトコだったし、丁度いいっちゃ丁度いいか」
エリカ
「……モニカも、一緒に……」  「……そっか。お菓子作り、教えてもらってるって言ってたし……」
ソルティア
「えぇ。あちらから連絡があったのは、幸いですね……」
エリカ
「……それじゃ、すぐ、向かいましょう」
ソルティア
「……ん、行こう」
#アラン
「……ああ、そうだな」 ソルティアの言葉には少し歯切れ悪く言って。 「分かった。行こうぜ」

GM
久しぶりの公都、《中枢道》を通りながら、公都を縦断するように新市街へと向かっていく。
GM
かつては毎日のように通っていた〈宵の明星亭〉も、今となっては少し懐かしい。
GM
入り口には、「本日休業」の札。
エリカ
「休業中……?」
#アラン
「……あん? 珍しい、っつか初めて見た気がするぜ、こんな札」
ソルティア
「………」 少し躊躇いつつも、入り口の扉をノックしよう。
#エルシオーネ
「どうぞ」 中からは、久しぶりに聞く抑揚の薄い声。
ソルティア
「……失礼します」 扉を開けて、宿の中へ。
エリカ
「……」 ソルティアに続く。
GM
店内の様子は、通っていた頃と何一つ変わっていない。
GM
休業中の札がある為当然だが、中には客は居らず、カウンターの方へギルとエルシオーネ、そしてモニカとアカシャの姿があるくらいだ。
エリカ
「あ……モニカ……皆……」
#ギル
「エリカちゃんに青年、久しぶりだね」
#エルシオーネ
「マスター、露骨にアランさんを省くのは止めてあげてください」
ソルティア
「……お久しぶりです、ギルさん、エルシオーネさん」 礼儀正しくお辞儀をして。 「それに、モニカちゃんに……アカシャ」
#エルシオーネ
「お久しぶりです、皆さん」
#アラン
「ああ、久しぶりだな」 四人の様子を鋭い目で眺める。
#ギル
「……なんというか、しばらく見ない内に逞しくなったというか」
ソルティア
「……色々、ありましたから」 寂しいのか悲しいのか辛いのか、どこか陰のある小さな笑みで応える。
#モニカ
「……あ」 作業の手を止めて、エリカたちの方を見て。
#アカシャ
「義兄さん……」
エリカ
「……」 何を言おうかと、少し逡巡し。 「……た、ただいま、モニカ」
#モニカ
「……うん、姉さん」 沈んだ声で、エリカの声に答える。
ソルティア
「………」 大声を上げそうになるのを抑えて。 「……元気だったかい、アカシャ?」 静かに声をかける。
#アカシャ
「元気な訳……ないじゃないですか」 モニカと同じく作業の手を止めて、俯きがちに。
ソルティア
「……そうか。そうだね……ごめん、アカシャ」 こちらも少し俯いて。
#エルシオーネ
「お二人とも、エリカさんとソルティアさんにすごく会いたがっていたんですよ」
#ギル
「ほら二人とも、感動の再会の抱擁だ!」 かつてのように、ギルは冗談らしくモニカとアカシャに言う。
#モニカ
「……ん」 少し逡巡しながらも、立ち上がる。
#アカシャ
「……少しくらいなら、怒られませんよね」 アカシャもモニカと同じように立ち上がって。
エリカ
「モニカ……ごめん、寂しかった?」
#モニカ
「……寂しかったに、決まってるじゃない……」
#アカシャ
「……私たちには、家族は義兄さんたちしか居ないのに……」
ソルティア
「……アカ、シャ……」 何と応えればいいのか分からず、その場に立ち尽くして。
エリカ
「……ごめん、ほんとに、ごめん」
#モニカ
「ずっと一人っきりにして……っ!」 俯いて涙を零しながら、少しずつ近付いていって。
#アカシャ
「……ずっと、ずっと寂しかったんですから……!」
GM
そこまで言い終えると、感極まったようにだっ、と二人の元へと駆けて来る。
ソルティア
「……ごめんな……」 その場に片膝をついて、軽く両手を広げる。
#アラン
……」
エリカ
「モニカ……!」 モニカを抱き寄せられるように、両手広げようと、
#アラン
「ソルティア! 避けろ!」 突然、黙って見ていたアランが叫び、エリカを突き飛ばす。
エリカ
「っ、きゃ…!?」
ソルティア
「……っ」 完全に避けはしない。急所だけは避けるようにしてアカシャを受け止めようとする。
GM
ず、と人の肉体に刃物が突き刺さる不快な音が2つ。
#アラン
「……っづ……!」 エリカを突き飛ばして、代わりにそこに立っていたアランの腹部には、深々とナイフが突き刺さっている。
GM
それを避ける事なく受け止めたソルティアの身体にも、だ。
エリカ
「っアランさん、何、を」 急に突き飛ばされて、慌ててアランの方へを向き直り。
ソルティア
「……… ッ」 呻きと痛みを堪え、そのまま飛び込んできたアカシャを抱きとめる。
#ギル
「……ちょっとちょっと二人共! 何してるの! 危ないでしょ!」
ソルティア
「ギルさん!……いいんです、僕は」 首を横に振り。
#アラン
「……違ェ、ソルティア……。とっつぁんが心配してんのは……」
#アカシャ
「……寂しいに決まってるじゃないですか。……唯一の家族が、女神様を信じていないなんて」
#モニカ
「……そうよ。……二人共、酷いじゃない。あれだけわたしたちを励ましておいて、二人は異端者なんて」
エリカ
」 思考が止まった。呆けている。脳が理解を拒否している。
エリカ
「…………なに、これ」  「なに、いってるの」
ソルティア
「……そうだね。ごめんな、アカシャ」 口の端から血を流しながら、アカシャの背中をぽんと軽く叩き。
#アカシャ
「……謝るくらいなら、女神様に帰依してください」
ソルティア
「それは出来ないよ、アカシャ」 小さく、それでも明確に答える。
#エルシオーネ
「……モニカさん、アカシャさん、危ないですよ。……ほら、お二人に対する気持ちはわかりますけど、そんな事をしたら、どんな報復を受けるかわかりません」
#モニカ
「……姉さんもだよ。……お母さんが居ないわたしたちの拠り所は、女神様しかないのに」
#モニカ
「……ほら、姉さん、悩んでるくらいなら楽になろう? わたしだって、姉さんに酷い事なんてしたくないよ」
エリカ
「……」 何これ。なにこれ。なんなの、これ。
ソルティア
「………」 ギルとエルシオーネに顔を向ける。
ソルティア
「……撃たないんですね、ギルさん」
#ギル
「……店の中で騒ぎは起こしたくないからね」
#ギル
「青年たちが何かするってんなら、話は別だけどさ」
ソルティア
「……えぇ。僕も、ここで争いたくはありません。ましてや、相手が貴方方なら……」
#ギル
「……その言葉が聞けるのは嬉しい、が、出来れば同志として聞きたかったかな」
ソルティア
「……すみません、ギルさん」 謝罪の言葉に意味がないと分かっていても、こんな言葉しか出てこないのだ。
エリカ
「モニ、カ……? ねえ、冗談、でしょ? 嘘、よね。ねえ、そう言って」
#モニカ
「冗談? 冗談なのは姉さんの方でしょ? 私たちがこうして幸せに暮らせて来たのは、女神様のお陰なんだよ?」
エリカ
」 それは。今まで支えにしてきたものが、がらがらと崩れていくような一言だった。
#モニカ
「わたしの身体がこうして治ったのだって、今までお母さんがいなくなってからも普通に暮らせて来たのも、全部女神様のお陰」
#モニカ
「だから、ね?」 諭すようにエリカに言葉を投げかけ続けて。
#アラン
「……ったく……人を馬鹿にすんのもいい加減にしやがれよ……」 語気に怒気を含ませながら、ゆっくりと立ち上がって。
#アラン
「エリカ、耳貸すんじゃねェぞ」
ソルティア
「アランさん、怪我は……ぐっ」 刺さったままの刃の傷みに小さな呻きを漏らして。
#アラン
「……平気だ」 力を込めて、ソルティアと自分に治癒を施して。
#アラン
「……この程度の痛み、お前らに比べりゃ痛くも痒くもねェ」
ソルティア
「……ありがとうございます」 治癒に合わせてアカシャの手を掴み、そっと自分の身体から刃を抜かさせる。
#アカシャ
「……離してください、義兄さん」
#アカシャ
「義兄さんがそのまま異端者であり続けるなら……義兄さんは、私たちの敵です」
ソルティア
「………あぁ、そうだね、アカシャ。ごめんな」 最後に一度だけ後頭部に手を寄せ、アカシャの頭を抱きしめる。 「……それでも、行かなきゃ。行かなきゃ、いけないんだ」
#アカシャ
「…………」 抱きしめられても無表情なままで。
ソルティア
「ありがとう。ごめん。愛してる。……アカシャ。身体に、気をつけて」 それだけ言って、抱きしめていた腕を緩めてアカシャを解放する。
#アラン
「……エリカ」 呆けているエリカの手を引いて
エリカ
「……あ」 手を引かれるけど、視線は、モニカへ向いたまま。
#アラン
「……必ず取り戻してやる」 噛み締めるようにそう言って、モニカを見る事がないようにその頭を抱き寄せた。
エリカ
「、っ……アラン、さ……」
ソルティア
「ギルさん、エルシオーネさん。これが、多分、最後です……どうか二人を、お願いします……」 小さく頭を下げて。
#ギル
「ああ、二人の事は任せておいてくれていいよ」
#エルシオーネ
「お二人も、無駄に命を散らす前に、こちらへ来てください。モニカさんとアカシャさんの為にも」
ソルティア
「……ありがとうございます。エルシオーネさんも、お体には気をつけて。ギルさんを、あまり苛めてあげないでください」 酷く、酷く寂しげな笑みを浮かべて、それでも肯定の言葉は返さず。>エルシオーネ。
#アラン
「……邪魔したな、とっつぁん」
#アラン
「行こうぜ、ソルティア、エリカ」
#エルシオーネ
「マスターを苛めるのは私の趣味ですから、それは譲れません」
#ギル
「……はは。それじゃあね、三人とも」
ソルティア
「ありがとうございます。ありがとう、ございます……すみません。行きます」 最後にギルに深く頭を下げて、アランに頷いて四人に背を向ける。
#アラン
そのままエリカを連れて、店の外へと出ていこう。
エリカ
「っ、……」 そのまま連れだされる。
ソルティア
「……元気で」 振り返る事無く、扉を開ける瞬間呟いて、そのまま宿を出て行く。
#アラン
「…………」 店外へ出たアランは、強く灰色の粉の降る空を睨むように見上げる。
エリカ
「……なんなん、ですか」
ソルティア
「………」 無言で顔を伏せて。
#アラン
「……」 その言葉には答えられず。
エリカ
「全部……全部女神様のおかげって……そうじゃない……っ、今まで、ずっと、二人で、やってきたのに」
エリカ
「私……私達が、ずっと頑張ってきたこと、どこいっちゃったんですか。なんで、皆、なんで……っ」
ソルティア
「……そうだよ、エリカちゃん。こんなはずじゃないんだ。この世界は……」
ソルティア
「変えてしまった……全部、全部だっ……僕達がやってきた事! 僕達が生きてきた事ッ! 全部全部無くされたッッ!」 俯いたまま拳を震わせ、血を吐くように叫ぶ。
#アラン
「……ああ、そうだ。お前たちは、お前たち自身の力で、今まで必死にやってきたんだ」
#アラン
「それをこんなふざけた形に歪めるなんてのは、絶対に間違ってる」
#アラン
「だが、全部じゃねェ」 二人の言葉を否定するように首を横に振って。
#アラン
「……まだ、俺たちが居る」
#アラン
「これまで必死こいて生きて、戦って、泥塗れになりながら此処まで来た俺たちの心は、まだ此処に残ってる」
#アラン
「……だから、取り戻しに行こうぜ、俺たちの世界」
エリカ
「……アラン、さん……」
ソルティア
「……えぇ」 握っていた拳を開いて自分の頭を掴み、ばさりと前髪を後ろに流す。
ソルティア
「取り戻しますよ。絶対に。絶対に……これだけは、誰にも譲れない。僕の、僕らだけのものです」 キッ、と鋭い目で灰色の空を見上げて。
#アラン
「そういうこった」 ソルティアの答えに多少無理にふっと笑って頷くと、エリカの肩に手を置いて。 「戻ろうぜ、アイツらの所によ」
エリカ
「……」 ず、と。鼻すすり。こく、と頷き。
ソルティア
「ん」 少し表情を和らげて、エリカに笑いかける。
#アラン
「っし! ……待ってやがれよ、女神さんよ」 もう一度強く、北西の方角を睨みつけて、足を進め始めた。
ソルティア
「無くされた分の思いは、投げつけてやりませんとね」 アランとエリカの後ろについて。
#アラン
「おうよ、やってやろうぜ」 後ろを振り向いて、ソルティアに拳をつきだして。
ソルティア
「えぇ」 その拳に拳を合わせる。