虚ろの輪音

第二部 第四話「解き放たれる楔」 - 03

シャルロット
ッ、ヤンファさん!」 準備オッケーいつでもこい!
ヤンファ
「オーケィ、出番だな」 シャルの傍らに
#ルナティア
……」 ふっと、ヤンファとシャルの方向へ顔だけ向けて
シャルロット
周辺は、既に暴れだしそうな力の奔流で溢れている
エリカ
「……」 力の奔流を見て、ごくりと生唾飲み込み。
#アラン
「エリカァ、怖いんなら捕まっててもいいんだぜェ?」 びりびりと、シャルロットの方から伝わってくる力の流れに身体を軽く身震いさせつつ。
エリカ
「あ、あらんさんこそ」 無意識にじりじりとシャルロットの方から距離を取りつつ。
#アラン
「……っは、俺は好奇心で一杯だぜ」
シャルロット
「力は充足しました。その剣の使いかた、ヤンファさんは判っていますよね?」 反動の抑え方だ
ヤンファ
「あァ、暴走させんじゃァねえぞ、シャル」 シャルの横に立ち
シャルロット
「〈ファランダレス〉今度こそ、使いこなして見せます。だから、応えて!」 強く、強く右手で握り締める
GM
今度は扱える。それだけの資格は、今の自分にはあるはずだ。
シャルロット
ず、と。やけに耳に残る重い音とともに地面から抜かれる
シャルロット
すると、集約された力が風となり嵐となって、剣を中心に螺旋状へ吹き荒れた。
シャルロット
そして緩やかに、空へ。天を貫くかのように振り上げる
ソルティア
「ッ……」 と、巻き起こる風に顔をかばい。 「……この様子ですと、寄ってくる蛮族に気を配る必要は無さそうですね」 吹っ飛んでそうだ。
ヤンファ
古き盟約により彼の者を支える剣〈ヴァイケリオン〉よ……今一度その力を振るうこと、シャンリークの名の下に命ず」
ヤンファ
「《担い手》が使役せし〈解放〉の力、《代り手》として我が身と共に均衡す。示せ〈抑制〉、共に道を拓く者達を護らんが為に!」 シャルロットに合わせ、〈ヴァイケリオン〉を〈ファランダレス〉にカキンと合わせる
シャルロット
「解き放て、開放せよ、総てを、ここに! 〈ファランダレス〉!!」
シャルロット
心地よい響き渡る音を切欠に、ヤンファの一歩前に出て剣を水平に構える
シャルロット
消し飛べ!」 左から、右へ。何の飾りも無い、何のひねりも無いただの横凪ぎの一閃。それを、霧の中心へと解き放つ
ヤンファ
ッ!!」 シャルロットが〈ファランダレス〉を振るう瞬間、その力が少しずつ剣を介して逆流してくる
シャルロット
爆音。空気の爆ぜる音が耳朶を打つ。斬る、などとおこがましい。これは力をもって弾き飛ばす暴力の一撃だ
GM
2つの剣の解放と同時に、2人の身体に押し寄せる途方もない疲労感。
GM
立っている事も辛く、強く地面に向けて押し潰されるかのような重圧。
GM
それすらも超えて、解放という名の暴力が振るわれる。
シャルロット
「ぁぁぁあああああ!!」 そうして、シャルロットを爆心地として周囲に立ち込めていた霧を、力によってねじ伏せ、弾き飛ばす!
GM
シャルロットの叫びと共に、彼女を中心に巻き起こった力の奔流は、一瞬にして周囲の紅き霧を消し飛ばした。
ソルティア
「ッ」 あまりの勢いに声も出ない。隣のルナが飛ばされないか気を配りながら、行く末を見守るだけだ。
GM
霧散ではなく、まるでその場から即座に消えてしまったように、あっさりと消えてしまう霧。
GM
霧が晴れるだけではなく、空を覆っていた雲すらも掻き消えて行く。
GM
そして、雲が消えた空からは明るい月の光が差し込み、霧の街は夜の光に照らされる。
ヤンファ
……こりゃァ、一人で反動もらったら死ぬ、ワケだ……」 その威力を見届けると、〈ヴァイケリオン〉を地面に突き立てて膝をつく
#ルナティア
……」 軽く目を細めて、巻き起こる風に髪を靡かせながら見つめている
エリカ
「あ……」 霧が吹き飛んだ瞬間に尻もちついて、そのままぽかんとしている。
シャルロット
っは、ぁ……」 たった一瞬で吹き出た大量の汗が、顎をつたってぼたぼたと地面を濡らす
ソルティア
「……シャルロットさん、ヤンファさん!」 爆発の中心地にいる二人に声をかける。
ヤンファ
「……白」 みえた
エリカ
「……って何処見てんですか!!!」 慌ててスカート抑えた。
#アラン
「流石の俺も引くわァ……」
ヤンファ
「事故事故」
#ディペナテス
「……成ったか」
GM
が、霧を晴らすと同時に、シャルロットの身体には、それまで以上の重圧。
GM
指先ひとつ、動かす事が出来ない程に身体は麻痺し、思考もまとまらない。
GM
かろうじて、声を出す事くらいは出来るだろうか。
ヤンファ
「おォ……コイツは確かにしんどいわ」 よっこらせ、とゆっくり立ち上がった
ソルティア
「ルナ……ごめん、ちょっと行ってくるね」 一言断ってから、倒れそうな爆心地の二人のとこへ駆け寄ろう。
#ルナティア
「謝らないでいいわ」
ヤンファ
「ちょいと、休憩要るぜコレは……」 剣を杖にしつつ、シャルの様子を確かめる
エリカ
「……って、ていうか、大丈夫なんですか、二人とも」 のたのたと起き上がり。
ヤンファ
「俺より、シャルだ……力は分散できたが」
シャルロット
ぁ、づ……?」 あれ、おかしいな。こんなはずでは。ぼんやりとした頭でおかしいとぼやく
エリカ
「……」 大丈夫じゃなさそうだ。
#アラン
「……大丈夫、とはとても言えねェみたいだな」
ヤンファ
「く……ッ」 自分もふらつきながら、シャルを引き寄せて支える
ソルティア
「……本営に連絡を取って、一度戻りましょう。このまま侵攻だなんて、冗談ではありません」 と通信機を取り出し。
シャルロット
「……これ、は……ちょ、むり……」 ふらふら
ヤンファ
「……は、は。オイ、シャルから無理って……単語が出たぜェ?」 シャルをゆっくり座らせた
ヤンファ
その後に自分もどすっと座り込む
#アラン
「俺もマジ限界に近ェわ……」
#ルナティア
……」 ちら、と黒騎士の方を見て。
#ディペナテス
「…………」 小さく頷いて、君たちの元を離れる。
エリカ
「……これじゃ、このまま、なんて無理ですね」 やっぱり。
ソルティア
「僕にしたって、少し無理をしましたからね……このまま進んでも足手まといになるだけです」 と通信機のスイッチを入れようとして。
#ルナティア
いいえ」 ソルティアとエリカの言葉を否定するかのように
#ルナティア
「このまま、行くわ」
ソルティア
「……え? ちょ、ちょっと、ルナ……」 困惑した声をかける。
エリカ
「っ……で、でも、皆もう無理よ……っていうか、なんで貴女が」 仕切ってるの!
ヤンファ
「オイオイ……」 まじかよ
#ルナティア
「シャルはともかく、他はまだ動けるでしょ」
シャルロット
「……やっぱ、り……今が、好機……ですよね」 ひゅー、ひゅー
#ルナティア
「別に、エリカが指示してくれるなら、私はそれに従うけど」 帰る以外で。
エリカ
「……」 ぐぬぬ。
ヤンファ
「………なんでこう五月蝿くなるかなァ」 好転していきなり修羅場ってんじゃねえよ
ソルティア
「動けることは動けるけど……今の状態じゃ、霧がかかってた時と同じくらいにしか動けそうにないよ?」 行動判定-2でござる
#ルナティア
「そうね。今のは、霧を吹き飛ばしただけで、〈クルルラガン〉を破壊出来た訳じゃない」
#ルナティア
「もしかすると、また紅き霧が出される可能性はあるかも知れない」
#ルナティア
「だから、今叩くのよ」
エリカ
「それはたしかにそうかもしれないけど……」 ここまで消耗した状態じゃあ……。
ソルティア
「……強引にでも、やるしかないってことか……」 ふぅ、と息をついて。ルリアッドソウルユニットの出番か……
シャルロット
「ルナの意見に……私は、賛成です。今の手ごたえ、十分に……」 ふっとばした
ヤンファ
「っつーか、“死神”一人じゃァできねえのか?」
#ルナティア
「まぁ、流石にそのままとは言わないわ」
#ルナティア
「……」 どこからともなく、3つ程透明な液体の入った小瓶を取り出して。
#ルナティア
「これ、飲んで」 ぱっぱっぱっとソルエリカヤンファに小瓶を投げた。
エリカ
「っちょ……」 わたた。
ヤンファ
「ごっ」 受け取りきれず顔にぶつかったあとキャッチ
ソルティア
「……? う、うん」 何か渡された。何かはよく分からんがルナがくれたんだから何も疑わずにするっと飲もう。
#ルナティア
「……ああ、あなたの分、足りないから」 アランに。
#アラン
「おいィ……?」
エリカ
「……何、これ」
エリカ
「あ、ちょっとソルティアさん!」 確かめもせずに!
ソルティア
「う?」 きょとんとした顔でエリカを見て。
#ルナティア
「ソルを見れば分かるわ」 具体的にはHPMP全快のPP3点回復。
ソルティア
「あ……でも、何か元気になった気がする」 PPが1点に戻った!
シャルロット
「私のは……?」 えー
#ルナティア
「無いわ」
シャルロット
「……」 唇をとがらせて抗議する
ヤンファ
「………」 えェー、こいつから貰ったの飲むのかー
エリカ
「……」 なんか飲みたくねえー!
#ルナティア
「……飲まないなら、そこで口を尖らせてるシャルにあげたら?」
シャルロット
私のだだあまりのPP、渡せたらなぁ。ファランダレスで融通できない?(無茶
#ルナティア
トランスファーPPはエリカの特権やからなあ
シャルロット
そうだよなー
ヤンファ
「……まァ」
ヤンファ
「助けてもらった分、言うことをきいてやらんでもない」
#ルナティア
「そうね。ヤンファが愉しい夢を見てる間、私は私を嫌ってるエリカを守ってたんだもの」
ヤンファ
「オイなんで夢の中まで知ってんだよ」 見れないぞふつー!
#ルナティア
「涎」 自分の口元指して。
ヤンファ
「ハッ」 ふきふき
シャルロット
「というか、アランさんとヤンファさんいったいどんな夢を」
ヤンファ
「マット運動?」
#アラン
「そりゃァもうボンキュッボンでしっぽりむふふだな……」
エリカ
「……」 じとー。
#アラン
「やめろよその目。僻むなよ」
エリカ
「何に僻めっていうんですか!」 きぃ。
シャルロット
「……ヤンファさんのほうが卑猥です……」
ヤンファ
「……意味が解かるのかお前」 マット運動で
#アラン
「シャルロットも大人になったんだな……」
エリカ
「……はあ」 渋々、といった様子で 「ソルティアさん」
ソルティア
「え、あ、な、何、エリカちゃ……あ」 しゅるしゅると異貌の気配が戻っていきます。
エリカ
ぎゅ、と胸元のペンダント握って、【トランスファーPP】を使って2点譲渡するぞ。
エリカ
これ行使必要?
#ルナティア
必要だけど今はいいよ。
ソルティア
「え、えーと……ごほん。何かな、エリカちゃ……わわっ?」 異貌を解除して兜外して向き合ったらPPを渡された!
#アラン
「……あ、ずりィ」
ソルティア
「あ、う、え、え~っと……あ、ありがとね、エリカちゃん」 ちょっとぎこちなく笑う。目の前ではなかったとはいえ、異貌したことに引け目があるんだよ!
エリカ
「……そんな変に気、使わないでください」
エリカ
「なんか、その。かえって困ります」
ソルティア
「そ、そう?」 困り顔で頭を掻いて。 「……うん、ごめんね。こうやって気を使ってばかりだと、エリカちゃんの事、信じてないみたいだもんね」 まだ多少ぎこちないけど、小さく笑い。
ソルティア
「うん。まぁ……これからも、本当に必要な時以外するつもりはないけどね」 本人も嫌いですから、異貌。
エリカ
「……まあ、その。少し驚きましたけど、別に、それでどうこう、言いませんから」 異貌とか、そんな程度では。
#ルナティア
「……」 エリカとソルティアのやり取りを、横目で眺めつつ。
シャルロット
「……まあ、私は戦力外通告、ですか……」 ちょっと寂しそうに
#ルナティア
「今のシャルの出番は、ここまでで十分よ」
ヤンファ
「お前は大人しくしとけ。初めてでこんだけ上手くいっただけでも上出来だ」
ヤンファ
「……ったく、なんで俺がこんな……」 ぶつくさ言いつつ飲んだ
#ルナティア
「それに、流石に今のシャルを治す手段までは、私は持ってないから」 みんなの体力を単純に回復させるエリクサー的なのは持ってたけど。
シャルロット
「ち、近くには、いますよ……?」
#ルナティア
「そうね。ヤンファに抱えてもらって」
ヤンファ
「へいへい」 指図すんなと言うのも面倒くせえ、と思いつつシャルを抱える
シャルロット
「わ、わ……近くといっても、傍でいいんですか?」
シャルロット
私はてっきり、近くに居る姉様と一緒に後ろを付いていくのだとばかり
ヤンファ
「まァちっと大人しくしてろよ」 抱えたままもしんどいのでシャルを背負った
シャルロット
「うう……恥ずかしい限りです」
#ルナティア
「戦いになったら、少し離れて見てて」
#ルナティア
「〈ファランダレス〉が、必要なの」
#ルナティア
「シャルが動けない分は、私が代わりを務めるわ」
ヤンファ
「〈ファランダレス〉を所持してるシャルが必要、って言えよ」 素直じゃないナー
シャルロット
「……どうして、は、聞かないよ。だから、こう言わせて、ルナ」  疲労の残る、やつれた笑顔で笑って言う
シャルロット
ありがとう、頼りにしてる」
#ルナティア
っふ……ふふ……」 色々とごちゃ混ぜになったような笑いを零しながら、軽く左目を撫でた
ヤンファ
「………」 やっぱり解からねえなァ
#ルナティア
「……何?」
ヤンファ
「いやァ?」 肩を竦め、なんでもねーよ、と
#アラン
「……で、俺は?」
#ルナティア
「……留守番?」 考えてなかったのか、疑問形で言った。
#アラン
「っかァー……こいつ言いたい事ばっか言いやがって人に留守番とかマジKYだわ……」
エリカ
「……で、アランさんもちょっと待っててください」 仕方ないなPPあげるわ。
#アラン
「いや、いらねェ」
エリカ
「……? なんでですか」
#アラン
「霧が晴れりゃ、この状態でも蛮族共の相手はできるわ」
#アラン
「今から一番大変な役目を担うのはお前らなんだ」
エリカ
「……」 む。
シャルロット
「私は、見てるだけになりそうですけどね」 そして美味しいところだけかっさらう
#アラン
「いいだろ美味しい場面に居られるんだからよ」
シャルロット
「へっへー……ゆずって、あげませんよ?」
#アラン
「で、エリカは何か文句あるのか」 不満そうな顔して。
ヤンファ
「親切無駄にされたのが不服なんだろ」
エリカ
「……とりあえずこれだけ受け取って置いてください。私、まだ余裕ありますから」
 アランにPP1点押し付けるわ。
#アラン
「……あー、分かったよ。なら、有り難く貰っとく。だが、少しでも怪我して帰ってきたらゲンコツぶちかましてやるからな」
エリカ
「なんで私が拳骨貰わなくちゃいけないんですか!」
#アラン
「こっちに力分けてんのに怪我して帰ってきたらそりゃゲンコツもんだろ」
エリカ
「そっちこそこっちが余ってるもの分けなかったせいで死んだり怪我したりされたら目覚めが悪いじゃないですか!」 なんでフォローしたってんのに拳骨貰わなきゃいけないんですかー。むすー。
#アラン
「おうおう悪かった悪かった」 両手のひらを見せてどうどうと。 「んじゃまァ、お互い怪我なしで終えるってことでいいな」
エリカ
ふー、と溜息ついて。 「……解りました。じゃあそういうことで」
ヤンファ
「しっかし、またお前を抱きかかえることになるとはなァ」 前とは違って掃討戦だが
シャルロット
「役得でしょ?」 背中に負ぶさって、照れ隠しと悔しさを紛らわせるように言う
ヤンファ
「……お、おォ」 コイツからそんな言葉が出ると思ってなくてちょっと動転する
#ルナティア
「…………」 ヤンファに対する無粋なツッコミは止めておこう。
ヤンファ
「……何だよ」 今度は逆である
#ルナティア
「愉しい夢の続きが見られて、良かったわね、って」
ヤンファ
「……うぜェ」 こいつうるせえ
シャルロット
「ん、なんで夢の続き?」
#ルナティア
「気にしないで」
ヤンファ
「なんでもねーよ」 ふーん
シャルロット
「……まだ私に判らない会話がここにある……勉強しないと」 ちょっとずつ元気でてきた
ヤンファ
「……勘弁しろよ」 俺が恥ずかしいだけじゃねえか
ソルティア
「………」 こんなに他人と話すルナが見られるなんて…
ソルティア
「何か途端に平和な光景になりましたね……あ、本営から連絡ですね」 さっきの通信が届いていたようだ。とりあえず現状報告をしておこう。
#アラン
「……ああ、ソルティアがするわきゃないと思うが、こいつの事は黙っとけよ」 ぴっとルナティア示して。
ソルティア
もちろんですよ、と現状報告を続けながら手で答える。
ソルティア
「……それで、何か伝える事はある?」 通信の途中で皆に聞いておくのだ。
#ルナティア
「……」 あるはずがない、と首を横に。
ヤンファ
「ジェラルドのおっさんに娘は任せろって伝えるよう頼んどいてくれ」
#アラン
「俺からも特にねェな。あ、途中で寝てた事も黙っててくれな?」
シャルロット
「ああ……お姉様に一言。ごめん、無茶してきます、と」
#アラン
「その辺俺が伝えりゃいいんじゃね……?」
シャルロット
「そういえばそうでした」
ヤンファ
「だったな」
ソルティア
報告内容はまぁところどころごまかして、とにかく進めそうなのでこのまま行きます、的な。
GM
うむ。そのまま進めそうならばそれでいい、と。
エリカ
「……」 で。ルナティアから貰った小瓶をふた開けてから暫く嫌そうに見て。ええい、とぐびり。
#ルナティア
「……やっと飲んだわね」
エリカ
「……飲んだわよ」
#ルナティア
「明後日辺り、酷いから」
ヤンファ
「オイ」
エリカ
「……え、ちょ、なにそれどういうことよ!」
ヤンファ
「オイ…!」
#ルナティア
「……文句あった?」
ヤンファ
「逆に訊くが無いと思うか?」
シャルロット
「なんですか、副作用ですか。アンネリースさんのヤツみたいですね」
#ルナティア
「そうね。無理やり身体の回復力を増強させるだけだから」
ソルティア
「まぁ、明後日なら大丈夫大丈夫。どうせなら街まで戻りたいなぁ……」
#ルナティア
「……ソルを見習って欲しいわ」 見てよ明後日なら大丈夫大丈夫とか大して考えずにいってるぜ。
ヤンファ
「あァー…」 くそ、どいつもこいつも!
エリカ
「そういうのって普通飲ませる前に言うものでしょう……」
#ルナティア
「そう。ごめんね?」 気のない謝罪したわ。
エリカ
「……」 こいつ謝罪の心が全くねえー!
ヤンファ
「逆にイラっとくる謝罪だなァ……」
エリカ
「やっぱりアランさんに飲ませればよかった……」 さいあくだわ。
#アラン
「お、おう……」 飲まなくてよかったわ
ソルティア
「あ、後ちょっとした薬を使ったので、明後日頃はアストラムは使い物になりませんとだけ……」>通信先
ソルティア
明後日の作戦にアストラムを投入するつもりだったりすると困るからな!
GM
そちらも伝えておきます。との返事の後、ご武運を、と来るで。
ソルティア
はい、行ってきます、と言って通信を切りました。
ヤンファ
「……ま」  「いい加減、行くとすっか」
#ルナティア
「……そうね。正直、これ以上此処に居たくない」
#ルナティア
「あなたたち以外に、姿をあまり見られたくないから」
ヤンファ
「へいへい」 要求やら指示やら多い女だ
シャルロット
「そう、ですね……ルナはあんまり今は対面よくないですし」 今後改善しよう
エリカ
「……あんまりってレベルじゃないと思うけど」
#アラン
「絶対チクってやるわ……」
シャルロット
「それじゃあ、いきましょうか。正念場というやつです」
シャルロット
「ふふっ……もう、自分が動けないのが不満でなりません」
シャルロット
楽しそうに笑って、みんなを見回す
ヤンファ
「だからって剣から銃弾射出すんなよお前」 動けないからって
エリカ
「……はあ」
ソルティア
「本営からは『ご武運を』との事です」
#ルナティア
「律儀ね」 報告なんてぱっぱっぱで良かったのに、と。
ソルティア
「報連相は大事なんだよ、ルナ」 元軍属のコメントである。
#ルナティア
「……真面目ね」 ほうれん草も報連相も大事だけどさ。
ソルティア
「それじゃ、出発の合図は隊長にお任せしますね」
シャルロット
「今はルナが私の代わりをやってくださるのでは?」 なんて、いたずらっぽくルナに視線を
#ルナティア
「……え?」 そこまでやらなきゃいけないの? って。
ヤンファ
「隊長がやってんだし、代理って自分で言ったんなら」
ヤンファ
「やるべきだよなァ?」 ニタニタ笑う
シャルロット
「皆とコミュニケーションを取ることは、チームワークの第一歩です」
#ルナティア
「……別にそんな為に来たんじゃないのに」
#ルナティア
「……私が言ったんじゃ、納得できない人が居るでしょ」 と、エリカに視線を。
エリカ
「……別に」 シャルもシャルで嫌いだしわたし。
#ルナティア
「…………」 頼みの綱のエリカさんまで……。
シャルロット
「私が言おうがルナが言おうが、けっこう大差ないですよ」 多分
ヤンファ
「だそうだ」
#アラン
「エリカにしては上出来だ」 ここですぱんとその回答が出てきたのは偉い。理由が酷いけど
エリカ
「別に他意はないんですけど……」
ソルティア
「………」 勿論僕は期待の笑顔です。
ヤンファ
「ほれ、ほれ、早く進軍しねえといけねえんだぜェ?」
#ルナティア
「……はぁ……」
#ルナティア
「……これから、霧の街の統治者ヤーハッカゼッシュを討ちに行くわ」
シャルロット
「♪~」 みんなとルナが仲良くやってるさまが嬉しくて、ご機嫌で眺めている
エリカ
「……」 あ、ホントにやるんだ……。
#ルナティア
「……各自、全力を尽くして。……後は?」 シャルにいつも何て言ってるの、的な
シャルロット
「アストラム、出撃! とか、そういう?」
#ルナティア
「……私、隊員じゃないわ」
シャルロット
「仮隊員ということで」
ソルティア
「そうだね、隊長代理だね」
エリカ
「……」 仮って、本隊員にするつもりじゃなかろうなこいつ……。
シャルロット
いつかはチームに入れたいと思っているのですよ? フフ、バルトロメウスに次ぐ有力人材です
ソルティア
待望のマギテックでもありますからねシャルロットさん
#ルナティア
「……もういいわ。分かったわよ……」
ヤンファ
「………」 なんかスッキリするわコレ
#ルナティア
目標は、ミストキャッスル。目的は、ヤーハッカゼッシュの撃破。……アストラム、出撃するわ」
ヤンファ
「おォ!」 わざとらしくテンション上げて返事してやった
ソルティア
「はいっ!」 シャルロットの時よりキリッとしつつ
#アラン
「応!」 俺留守番だけどな、と小さく付け加えた。
エリカ
「……おー」 うわあ、ホントに言ったわ……って顔しつつ。
シャルロット
「イエス、マム。出撃です」 いえー、と拳をゆるゆるもちあげて
シャルロット
「いきましょう。大丈夫、私がリーダーやるより、なんだか安心しません?」
ヤンファ
「いやァ、まァ」 のーこめんと。
ソルティア
「ルナはもともとリーダー向きではないけどね……まぁこれも経験だよ」 うん。
#ルナティア
「……隊長代理の権限で、気に入らなかったら斬るから」 そう言ってから、霧の街の奥へと駆け出して行く。
ヤンファ
「……若干怒ってる」 ヒソヒソ
エリカ
「ちょ、そんな権限ないでしょ!」 ていうか急に駆け出すな!
ソルティア
「あっ、待ってよルナ!」 あわてて追いかけて。
#アラン
「じゃァ、隊長代理殿に斬られねえように頑張って来いよォ」
エリカ
「ああもう」  「……とりあえず、いってきます」 とぱたぱた駆け出し。
ヤンファ
「ま、さっさと片付けてくるわ」
ソルティア
「じゃあ行ってきます!」 とアランに声をかけて
#アラン
「吉報待ってるぜ」
シャルロット HP:68/68 MP:34/56 PP: 3/3
ヤンファ HP:58/58 MP:30/30 PP: 3/3
エリカ HP:52/52 MP:65/65 PP: 3/3
ソルティア HP:70/70 MP:62/62 PP: 3/3


GM
ディペナテスとルナティアに助けられ、無事に〈ファランダレス〉を解放し、紅き霧を払った君たちはルナティアの言葉に従い、そのまま霧の街の中心《ミストキャッスル》を目指す。
GM
ヤンファの背には、〈ファランダレス〉の解放によって体力を失ってしまったシャルロット。しかし、〈ファランダレス〉だけはシャルロットから離そうとしても離れてはくれない。
GM
霧が晴れた事で、周囲の形勢は段々と変わって来ているようだ。
GM
元々、兵の練度や数では連合軍も負けてはいない。霧という制限が取り払われてしまえば、士気も上がり、どちらが優位に立つかは明白だった。
GM
戦う兵たちを横目に、君たちは街の中心部へと駆けていく。先頭に立つのはルナティア。迷う事なく、蛮族の妨害の少ないルートを選び出し、的確に進んでいく。
ヤンファ
「斥候も不要とはなァ」 器用に進むモンだ
シャルロット
「楽チンですねー」 ファランダレスは離す気もないのできにしませんが
#ルナティア
「……ん」 先頭を走っていたルナティアが不意に小さく声を漏らす。
ヤンファ
「どうしたァ」
ソルティア
「……? どうしたの、ルナ」 多分斜め後ろ辺りについてるソル。
#ルナティア
「流石に、すんなりとは通してくれないみたい、ね」 彼女が顎で示した前方には、数体の蛮族。ルナティアは右手で鎌をくるくると回しながら、蛮族たちに向けて駆けて行こうとする
#ルナティア
一歩踏み出した所で止まり、背後を振り向く。
エリカ
「何……?」
GM
無茶をするならばせめて、一言は声を直接聞かせてもらいたいものだな」
GM
背後から現れたのは、マグダレーナ。その横には、ジェラルドの姿もある。ジェラルドの表情には、若干呆れた色が浮かんでいる気もする。
#ジェラルド
「……こういう所は、やはり姉妹か」 どちらも無茶をする、と諦めたように首を横に振って呟く。
ソルティア
「それは失礼しました、マグダレーナ様。だ、そうですよ」 と後半はシャルに。
ヤンファ
「速かったじゃァねえか」
エリカ
「え、あ、マグダレーナ様!?」 いつのまに!
#ルナティア
「…………」 若干恨めしそうな目でジェラルドを見て。
シャルロット
「あれ、お父様……、それに、お姉さままで!」 なんだか見られてはいけない場面を見られたような
ヤンファ
「問題ねえよ。どうせ心配してそのうち飛んで来るだろうとは思ってたからなァ」 背中のシャルをちらりと見て
シャルロット
「それはまあ、そうなのかもしれませんが……」 おんぶされてる状態で前に出張ってるのが負い目なのだ
#マグダレーナ
「アランたちから報告を受けて、少し無理を言って此処まで来させてもらった」
#ジェラルド
「……確かに、余裕があればそのままミストキャッスルへ、というのが作戦ではあった。お前たちの様子を見る限り、問題は無さそうではある」 が、それとこれとは別問題だそうだ、とマグダレーナを見て。
ヤンファ
「一人変な奴も混じってるが、今は伏せといてくれよォ?」
#ジェラルド
「それは私ではなく、殿下にお聞きするのだな」
エリカ
「……」 や、やっぱまずいよねとルナティアのほうチラ見つつ
シャルロット
「『変な奴』は失礼ですよ、ヤンファさん」 ぐりぐり
#ルナティア
「……斬るわよ」 隊長代理権限で。
ヤンファ
「おっとォ、コイツはフェリシアよりおっかねェなァ」 けらけらと笑ってやった
#ルナティア
「……」 もう無視だ無視。
#マグダレーナ
「シャルロット、君を咎めるつもりは私には毛頭ない」
#マグダレーナ
「君の力が必要とされている事は分かっているし、私もまた、それと必要としている一人だ」
#マグダレーナ
「エリカも、ソルティアも、ヤンファも、君を支えてくれるのだろう。ならば、必要以上の心配は無礼と言うものだ」
#マグダレーナ
「それでも、一言くらい声を聞きたいのが姉や父というものでな」
シャルロット
「あはは……」 コメントに困って、苦笑いを浮かべている
ソルティア
「………」 なんともコメントしづらい顔でたたずんでいる。
#マグダレーナ
そして、そちらの君は」 とルナティアに視線を向けて。
#ルナティア
「……だから見つかりたくなかったのに」 みんなの視線を受けて。
ソルティア
「ルナが分からない事が僕に分かるわけ無いよ……(ひそひそ)」 感知能力的にな。
#ジェラルド
「……」 さて、マグダレーナはどう言うのかとちらりとマグダレーナを見て
シャルロット
「お姉様……」 思案顔の姉に目を向けて声をかける
ヤンファ
「まァそのうち見つかってたろ」
エリカ
「……」 どうしようこの状況。
#ルナティア
「……お姫様が気に食わないというのなら、代わるわ。私の代わりに、あなたがヤーハッカゼッシュを討てばいい」 とマグダレーナに。
#マグダレーナ
「返答次第では、そうするつもりだ」
#マグダレーナ
「シャルロット、ソルティア、改めて尋ねよう、彼女とはどういう関係だ」
ソルティア
「………」 どういう関係だ、といわれると困るな。幼馴染であり姉弟のような者であり。
シャルロット
「親友であり、戦友です。現在、非常時にあたって協力いただいています」
シャルロット
「此の戦場においては信頼にあたる人物です。というのはどうでしょうか?」 と、最後に小さく首を傾けて笑う
#ルナティア
「……そこまで仲良くなった覚えはないんだけど」
シャルロット
「私からすれば大事なお友達です」
エリカ
「……」 呆れた目でシャルロットを見たわ
#ルナティア
「……呆れられてるわ」 エリカにも私にも。
シャルロット
「え、ええー……」 二人から呆れられてるわ
ヤンファ
「……まァ、誰もが見た事実で言えば」
ヤンファ
「蛮族に襲われかけたエリカを庇ってくれたのは確かだからな。シャルの言ってることはそれで正しいと思うぜ」
#ジェラルド
「……ほう。それで、この場を共にしているという訳か」
エリカ
「まあそうですけど……」 なんか自分が庇われた点を強調されると。くそう。
ヤンファ
「ま、この場限りかどうかは解からないが、な」 今はとりあえず任せとけよ、と
#ジェラルド
「私は、お前たちの選択にとやかく言うつもりは元々無い」
#マグダレーナ
「シャルロットの答えは分かった」 頷いて。 「後は、ソルティア。君の答えも聞かせて欲しい」
ソルティア
「その、なんと言えばいいのか……上手く言葉が見つかりませんが」 うーん
ソルティア
「……僕自身、と言うのが一番近いでしょうか」
#マグダレーナ
「君自身?」
ソルティア
「はい。……少しだけ道を違えて……それでも同じ未来を見ている同じような存在……上手く言えませんが、僕はそう思っています」
ソルティア
「正確に喩える言葉は、僕は持ち合わせていません。他者から見れば、幼馴染であり、姉弟のようなもの、というところなんでしょうが……」
#マグダレーナ
「……成程」
#ルナティア
「……ええ、分かり難いわ。でも、私もソルとどういう関係かは、表現し難い」
ヤンファ
「大人しくコレって言っとけば良いのになァ?」 小指を立ててヒソヒソとシャルに呟いた
シャルロット
「……なんですか、その小指?」 わからない事がまだあるようです
ソルティア
「………」 恋人になりたいのか、と言われると何か違う。むしろ分かれた半身を追いかけているような感じ……? とでも考えているようだ。
#マグダレーナ
「ヤンファは同行させる事に異論はないようだが、エリカ、君はどうだ」
#マグダレーナ
「君も、この場においては彼女が信頼……とまでは行かずとも、信用に足る人物だと思っているか」
エリカ
「……」 廃村でのこととか思い返しつつ。 「不本意ではありますけど……一先ず、今は信用できると……思います」
#マグダレーナ
分かった。これで、君たち4人の保証は得たということになる」
#マグダレーナ
「では最後に、君自身に問おう。君は、この四人(彼ら)をどう思う」
#ルナティア
「…………」
#ルナティア
「……シャルロットは、一応友達。ソルは、幼馴染。ヤンファとエリカとは、よく分からないわ。そんなに喋った事がある訳でもないし」
#ルナティア
「……ただ確かな事は、意外と、居心地は悪くない。これでいい?」
#ジェラルド
「…………ほう」
#マグダレーナ
「良いだろう」
ヤンファ
「………」 クーデレってやつかァ
シャルロット
「……」 なんだかご満悦だ。嬉しそうにニコニコしてる
#マグダレーナ
「では、エリカ、ソルティア、ヤンファ、そしてルナティア。私の妹を、宜しく頼む」
ヤンファ
「おォ。改めて言われることでもねェ」 マグ様に頷いた
エリカ
「あ……は、はいっ」 よろしくされました。
ソルティア
「……今更ですよ、マグダレーナ様。ここはあえて、言われなくとも、とお答えしましょう」 小さく笑い。
#ルナティア
「……仕事はするわ」
#マグダレーナ
「ジェラルド、後少し私の我儘に付き合ってもらうぞ」
#ジェラルド
「ええ、構いません」
#ジェラルド
「そうでなくとも、親というのは子の道を切り開くのが役目」
#ジェラルド
愛娘(シャルロット)たちの道を、この手で切り開いてみせようではありませんか」 と、盾と剣が一体化した武器を構えて。
#マグダレーナ
「ありがとう」 四人とジェラルドに。
シャルロット
「お姉さまも、お父様も……いえ。頑張って、勝ちましょう!」 無理をするな、とか。死なないでなんてことは、飲み込んで言わなかった
#ジェラルド
「ああ、行ってくるがいい。お前たちの帰りを、心待ちにしているぞ」
ヤンファ
……」 この男がこうして戦場で戦士として立っているのは初めて見るが、やはりシャルを育てた人間だけあるな、とその姿を見て思う
ソルティア
「はい。それじゃ、行ってきますね」 いつも通りの緩い笑顔で。
#ルナティア
「……じゃあ、引き続き付いて来て。もたもたしてたら、置いていくわ」
エリカ
「む……わ、解ってるわよ」 もたもたとかしねーし!
ヤンファ
「へいへい隊長殿」
ソルティア
「うん、分かってるよ」 これでも移動力は23はあるぞ
シャルロット
「いってきます、待っててください」 ヤンファの背中で言っているので、中々締まらないが
#マグダレーナ
「では、行こうか」 ジェラルドと共に駆け出して、前方を塞ぐ蛮族と剣を交え始める。
#ジェラルド
「応!」
シャルロット
「行きましょう。作ってくださった道を!」

GM
道を阻む蛮族たちはジェラルドとマグダレーナによって押さえられ、ルナティアは若干納得行かなさそうな顔をしながらも、そのまま案内を続ける。
シャルロット
「斬りたかったんですか?」 なんだか不満顔だ
#ルナティア
「……違うわ」
ヤンファ
「案外と早く見つかったのがご不満だったんだろ」
#ルナティア
「……半分正解、半分不正解」
エリカ
「……なにそれ」
ソルティア
「こうなるのが嫌だったのかな……」 流れ的に
#ルナティア
「見つかるのが嫌だったのはその通り。……後半分は言えない」
シャルロット
「……」 やっぱり根が深いな。そう思って、そこについては言及しない
ヤンファ
「ふゥん」 まあ何でもいい。自分の気持ちを言わないといけないのが嫌だったってか
#ルナティア
「……そんな事より」 走りながら、視線を上げると。
ヤンファ
「ン」 なんぞ
#ルナティア
視線の先には、霧に包まれている巨大な屋敷が見えて来る。
GM
遠目から見ても、随分と精緻な装飾が施されている事が見て取れる。
GM
恐らく、蛮族の技術で建造されたものではないだろう。
ソルティア
「あそこが……?」 走りながら顔を上げる。
シャルロット
「……屋敷? ええと、これが目的地ですか?」
ヤンファ
「まァ、大将がひねくれてねぇなら此処だろうなァ」 いかにも強調されとるわ
#ルナティア
「そうよ。あれが、《ミストキャッスル》。城なんて名前でも、実際は大きめの屋敷なだけね」
#ルナティア
「ヤーハッカゼッシュは此処に居る。心配しなくていいわ」
シャルロット
「もっとお城お城している建築物だと思っていました……お城の住み心地はお嫌いだったんですかね」
エリカ
「……元からあったのを使っただけじゃない?」 蛮族だし。
ソルティア
「防衛手はいるかな?」
#ルナティア
「居ないわ」 ソルに即答する
ヤンファ
「もうハッカしか残ってないんじゃねェ?」 適当に略した
#ルナティア
「流石に、近衛は居るとは思うけど」
シャルロット
「居たところで蹴散らして進む以外ありません!」
ソルティア
「ということは、後は屋敷を駆け抜けて……」
#ルナティア
「ミストキャッスルは、見た目はまあまあ大きいけど、中はそんなに複雑でもないわ」
#ルナティア
「……この様子なら、近衛以外が居る可能性も薄そうだし、すぐにヤーハッカゼッシュの元へ辿り着けるでしょう」
ヤンファ
「つっても、霧に何も無いとは思えねえんだが?」
#ルナティア
「大丈夫よ。この霧は普通の霧。紅き霧が出たとしても、シャルに任せるわ」 酷い事言った。
ヤンファ
「はァ……」 こんな沸き方してても普通と言われると何かなァ
シャルロット
「も、もう一発ですか。わかりました、いざとなれば踏ん張り時ですね」
ソルティア
「その前に決着をつけたいところだね!」
#ルナティア
「それは、私たちの頑張り次第ね」
ソルティア
「ん、分かったよ。これ以上シャルロットさんに負担をかけるわけにもいかないから……頑張ろうね」
エリカ
「……なんでそんなに詳しいの」
#ルナティア
「私が斥候だから。私の両親がこの街に住んでいた事があるから。それ以外の衝撃的な理由。さぁどれでしょう」
シャルロット
「3番とかどうでしょう」
ヤンファ
「3番、私がハッカでした。とかやめろよ」
エリカ
「衝動的な理由で地理に詳しいとかわけわかんないわ……」 はあ。 「もうどうでもいい……」 その辺に関しては
#ルナティア
「正解は全部、でした。みんな不正解ね」 
ヤンファ
「お前結構ヒネクレてんなァ……」
#ルナティア
「……さて、今ので緊張は解れた?」
シャルロット
「ず、ずるい! こたえがひとつじゃないなんてずるいです!」
ソルティア
「………」 それ以外の理由、って言うのは多分ルナの今までの行動とかに関係してるんだろうな、とか思いつつ。
#ルナティア
「別に答えがひとつとは言ってないし……」
ヤンファ
「元々緊張もクソも」 ないわ
ソルティア
「ルナがいるなら緊張なんてしないよ」 むしろリラックスしてます
シャルロット
「私も大丈夫です。今はおんぶされているから気楽なものですし」
#ルナティア
「……戦場である事は、忘れないで」
エリカ
「こんなところで和んでも仕方ないと思うんだけど……」
#ルナティア
「……こういうのも、隊長の仕事かと思ったんだけど」 違った?
エリカ
「……さあ、知らない」
シャルロット
「私、そんなことしたことありませんでした! 勉強になります……」
ヤンファ
「意図的か天然かの違いだが、よくわかってるじゃァねえか」
エリカ
「……」 ああくそ、余計なこと覚えやがって!
#ルナティア
「……やって損したわ」
ソルティア
「大丈夫。……あんまり相手を待たせると何をしてくるか分からないし、早く突入した方がよさそうだね」
#ルナティア
「……そうね。馬鹿は此処まで」
#ルナティア
「……突入するわ。覚悟はいい?」
シャルロット
「オッケーです」
ヤンファ
「……」 自分で馬鹿っていった面白ぇ。 「いつでもいいぜェ?」
エリカ
「……いいわ」
ソルティア
「いつでも、いいよ」 体調は万全だ。明後日はともかく。