虚ろの輪音

第二部 第六話「運命の袋小路」 - 04

#ラーエル
「ドゥラージュ……」 ラーエルら4人も、君たちの元へと駆けて来る。
シャルロット
「……」 額の汗と、張り付いた血と髪を乱雑に払って、ドゥラージュの元へ歩み寄る
#ドゥラージュ
「……見事です、シャルロット・イエイツ。……いえ、シャルロット・ヘリオドール」
#ドゥラージュ
「……最期に、私をこの鎖から解放してくれた事には、感謝を示しましょう」
ヤンファ
「………」 一歩下がり、ラーエル達に譲りながらドゥラージュとのやりとりを伺う
ソルティア
「……災難であったようで」 ぺこりと一礼して下がろう。
シャルロット
「感謝の意は、素直に頂きましょう」
シャルロット
「ですが、貴方がた蛮族へ謝罪するのも可笑しな話ですがこれらは、人族によるものです。私からは、貴女の意思を奪ってしまったことに、謝罪を」
エリカ
「……別に貴女が謝ることじゃないでしょ」 ぼそっと後ろから不満を。
#ドゥラージュ
「……いいえ」 シャルロットには首を横に振り。 「戦えば、命は失われる。命を奪う事は即ち、誰かの意志を奪う事に他なりません」
#ドゥラージュ
「私は、自らの為に多くの者を犠牲にし、その意志を奪って来ました。……因果応報、貴女が気に病む事ではないでしょう」
シャルロット
「……そう、ですね」 ドゥラージュになのか、エリカになのか。曖昧に笑って返す
#ドゥラージュ
「……代わりに、最期にもう一つ、お願いをさせていただきましょう」
シャルロット
「なんでしょうか?」
#ドゥラージュ
「……少しでも、悲しみの少ない世界。力ある貴女方には、それを目指し、これからを生きて欲しい。私は、そう願います」
エリカ
「……」 誰に操られるでもなく、本当にこう思って、言ってるのか、このひとは。
ヤンファ
「………」 成程、敵方からも敬われる訳だ
ソルティア
「……はい。必ずや」 言葉少なく答えて、笑顔を向ける。その悲しみを全て無くすことなど出来ないというのは、彼女の方がよく知っている事だろう。
シャルロット
「……ええ。貴女が叶えられなかった悲願もあわせて、私の、これからにしていきましょう」
#ザガート
「…………」
#アイゼル
「……未練ったらしいわね。逝くなら、さっさと逝きなさい」
#ラーエル
「……今度こそ、あなたは、ゆっくり眠っていてくれて構わないから」
#ラーエル
「もう、あなたが誰かを傷つけなきゃいけない時間は、終わったんだ」
#ドゥラージュ
「…………」 それぞれの答えにふ、と笑って。
#ザガート
「最後の戦いに赴けなかった事は、もう謝罪致しません。代わりに、貴女という人物を、後世に伝えていきましょう」
ヤンファ
「果報者、だな」
#ドゥラージュ
「……このような経験が出来た事だけは、幸いだったかも知れませんね」
#ドゥラージュ
「……彼らに、良い土産話が出来ました」
シャルロット
「ええ。……いくらでもお持ちください」
#ドゥラージュ
それでは……」
#ドゥラージュ
そこまで言うと、彼女の身体は糸の切れた人形のように倒れてしまう。
#ヴィルフリート
さらばだ、ドゥラージュ」
ソルティア
「………」 小さく頭を下げて見送る。
エリカ
「ぁ……」 と、倒れたドゥラージュ見て、声漏らし。
シャルロット
「……どこか、良い場所に眠らせて上げましょう」
#ラーエル
「……そうだね」
ヤンファ
「………」 珍しく手を合わせておいた
ソルティア
「……エリカちゃん」 漏れた声に、何か言っておくことがあったのかい、と言う視線を送る。
エリカ
「……」 ソルティアの視線に首を横に振り。
ソルティア
「ん……」 首を横に振るのを見て、視線を皆へと戻す。
ヤンファ
「これが……本当に“神に与えられた”機会、ってヤツか」
シャルロット
「……神が死をもてあそんでは、いけませんよ」 ヤンファの言葉にやや顔をしかめ
ヤンファ
「弄んだのはクソ女神の方だろォよ」
シャルロット
「場所は……ヴィルフリート様、どこかよろしい場所がありませんか?」
#ヴィルフリート
「……さあな。俺は、この女の来歴は詳しくは知らん」
#ラーエル
「……本当なら、一緒に眠らせてあげたい人はいるんだけど」
#ラーエル
「さすがに、いつ亡くなったのかも分からない人たちとはどうしようもないし……」
#ラーエル
「《黄金戦役》の時、彼女にしたがってた人たちと一緒に眠らせてあげられれば、それがいい……かな」
シャルロット
「ん……そうですね。すみません、良い場所に、なんていっておきながら、任せきりになってしまいました」
#ラーエル
「……ううん、僕の方こそ、もっとちゃんとした提案ができなくてごめんね」
#アイゼル
「……確か、ルキスラの傍にまとめて作られたんだったわね、“黄金”の軍勢の墓は」
エリカ
「……そこから掘り起こされちゃったってこと、でしょうか」 墓から。
#アイゼル
「入れる所まで見た訳じゃないから、入れる前、かもね」
エリカ
「……どっちにしろ、酷い」 墓荒しにしても、死体泥棒にしても。
ソルティア
「……よくもまぁ」 珍しく嫌悪感を露にして。
ヤンファ
「しかし、ルキスラか……遠い、な」
シャルロット
「足なら来ますよ」
ヤンファ
「っとあァ。そうだったな。今のうちに連絡入れてくるわ」
シャルロット
「ネ? 乗員が少々増えても、大丈夫でしょう」 多分
ヤンファ
「ったく、ちゃんと許可とってからだぜ?」 言いつつ通信機を取り出そう
#ザガート
「……だが、ルキスラに眠らせに行くのは、もう少し状況が落ち着いてからの方がいいかも知れないな」
シャルロット
「ン……そうです、ね。本当はすぐにでもゆっくり眠らせてあげたいところですが」
#ヴィルフリート
「それまでは、奇跡でも施して棺にでも入れておくか」
#ザガート
「ああ。それは私にまかせてくれて構わない」
シャルロット
「あ、お願いできますか? あはは、私って、神官としては徳が低いみたいで」
#ザガート
「最後に一つくらい、主の為にして差し上げねば、な」
#ザガート
そう言ってドゥラージュに【プリザーベイション】を掛けましょう。
ソルティア
「お願いします、ザガートさん。僕は……棺を見繕って持ってきましょう」
#ヴィルフリート
「良かろう。運ぶのを手伝え」 案内する、と。
ソルティア
「よろしくお願いします」
エリカ
「……」 あたりを見回せば、他の蛮族の死体もいっぱいあるんだろう。

GM
さて。
GM
一通り終えてドゥラージュを棺に仕舞って(他の蛮族も色々処理しつつ)から、通信を飛ばすかい?
シャルロット
そうしましょ。通信が届くかな
GM
誰に飛ばそうか。
シャルロット
アランから話を貰ったんだからアランに返すのが礼儀かなー
GM
良かろう。

#アラン(通信)
おう、俺だ」
シャルロット
「私です。いえつい。ええっと、アランさん、状況どうですか?」
#アラン(通信)
「丁度、お前らに通信を飛ばそうと思ってたとこだ」
#アラン(通信)
「今、教授から小型の飛空船を借りて、フェリ公が操縦してそっちに向かってるとこだ」
#アラン(通信)
「お前らの状況は?」
エリカ
「……ええと。…………」 なんて説明したものか。
シャルロット
「ちょっと説明が難しいので、色々省きますが……封印を解放しました」
ヤンファ
「予定通り、ってトコだな」
シャルロット
「後は、ユリウスへ喧嘩を買いに行くだけです」
エリカ
「……」 ユリウスの名前が出れば、無意識に拳を握り。
ソルティア
「………」 ただ、皇帝と対峙するって事はベアトリスと対峙することでもあり。
#アラン(通信)
「……そうか」
#アラン(通信)
「こっちからは伝えておかなきゃなんねェ事がある」
シャルロット
「ン……なんでしょう?」
ヤンファ
「………」 気になることがあるが、まあいい。 「どうした?」
#アラン(通信)
「マグダレーナの姫サンの姿が、何処にも見当たらなかった」
ヤンファ
なんだと……!」
ソルティア
「……え……?」
エリカ
「マグダレーナ、様が……?」
シャルロット
「……ッ、お姉さまが!? どうして!」 食いつくように通信機を握って
#フェリシア(通信)
「……恐らく、ユリウス陛下たちに連れていかれた、のだと思います」 必死に感情を抑えるような声が聞こえてくる。
エリカ
「そんな、どうして」
#フェリシア(通信)
「……申し訳ありません。私が、もっとしっかり注意していれば……」
ヤンファ
「……いや」 首を横に振り
シャルロット
「……、フェリシアさんがいけないわけじゃありませんよ」
#アラン(通信)
「お前は姫サンから一般人の避難を最優先してくれって命令されてたんだろ。お前の責任じゃねェよ」
ソルティア
「……また一つ、買わないといけない喧嘩が増えたと言う事ですね……」 静かな怒りを滲ませて。
#アラン(通信)
「……理由は、まァいくつか考えられるが」
#アラン(通信)
「一番考えられそうなのは、“餌”だろうな」
エリカ
「……シャルロットを呼び寄せるための、ですか」
#アラン(通信)
「そういうこった」
ソルティア
「……用意周到なこと。そんな用意をせずとも、こちらから向かうというのに」
ヤンファ
「そんな煩わしい手を取る必要なんて無いってのによォ……帝国のトップがやることかよ」
シャルロット
「ただ、正面切って戦うことになったら、お姉様の存在が難しいですね……」 満足にやれるかどうか
#アラン(通信)
「……さてな。それはあの野郎が何処まで腐ってるか次第だ。今の時点で、十分腐ってやがるが」
ヤンファ
「それに関しては問題ねえだろう」
エリカ
「……? いや、でも人質に取られたら、正直言って……」 まともに戦うのは。
ヤンファ
「姫を殺した、死んだとあれば……仮にアイツラの目論見が上手く行った後の公国が中々立ち直れない」
エリカ
「それは、そうかもしれないですけど……」
ヤンファ
「まだ利用価値はあると見なしてる筈だろ」
シャルロット
「そんなの、関係ないでしょう。生きる者はみな“傀儡”になるんですから」
エリカ
「……」
ヤンファ
「……あァ」 そう、か
シャルロット
「強いて言うなら、ユリウスは別に支配を望んでいるわけではなく、“ある種の平和”が目的地です。むやみに殺すことはない、というのが楽観的な結論ですね」
シャルロット
「悪いニュースはそのぐらいですか?」 震える指を必死に押さえながら問いかける
#アラン(通信)
「ああ。今回はそれで仕舞いだ」
#アラン(通信)
「……ま」
#アラン(通信)
「何であれ、さっさと助けに行かねェとな」
ヤンファ
「そうだ、な」
#アラン(通信)
「場所は、十中八九《響の楽園》だ」
#アラン(通信)
「ケリ、つけに行くとしようじゃねェか」
#フェリシア(通信)
「……後1時間程で、私たちもそちらに到着します。それまでに、少しでも休息を取っておいてください」
ヤンファ
「オーケィ」
ソルティア
「了解しました」
シャルロット
「はい。ええと、良いニュースはありませんか? 避難活動が無事終わった、ですとか」 そっちのほうは大丈夫だったのかしら
#アラン(通信)
「そっちに関しては、もう済んでる。カシュカーンより北にゃ人は殆ど居ねえよ」
#アラン(通信)
「虚ろの蛮族と連合軍の戦いに巻き込まれる奴らは、居ないだろう」
シャルロット
「そうですか。後顧に憂いなし……ですね」
エリカ
「軍も、もう撤退させてしまっていいんじゃあ」
#アラン(通信)
「……命令出す奴が居ないんだよな」 尽く。
エリカ
「そんな……だって、もうこれ以上戦ったって、意味なんか……」 ない、のに。
シャルロット
「またぞろ操られてやりあう、というケースも避けられますし、このまま頑張ってもらいましょう」
ソルティア
「……撤退させるにも、指揮官がいないと難しいですしね」 撤退戦は一番被害が出るし。
シャルロット
「バルトロメウスさんや、お父様あたりでは管理で手一杯ですか……」
#アラン(通信)
「……バルトのとっつぁんは公都か帝都まで戻ってるはずだ。そういう指示があってな」
シャルロット
「指示……? 一体何処から」
#アラン(通信)
「ユリウスだよ。虚ろの軍勢が出た直後、姿を消す前にそう命令したんだろうよ」
エリカ
「……」 そこまで皇帝が手を回していたってことだろうか。
ヤンファ
「用意周到なこっちゃなァ」
#アラン(通信)
「ジェラルドのおっさんの方も……途中からは動きを知らねえな」
ヤンファ
「……動きを知らない?」 忙しいってのか
シャルロット
「お、お父様まで行方不明なのですか!?」
#アラン(通信)
「……途中までは避難誘導をしてたんだがな。いつの間にか、姿を消してやがった」
シャルロット
「……バルトロメウスさんに状況を伝えて、帝国の処理を進めてもらわないといけませんね」 歯噛みする 
ソルティア
「……いつの間にか、と言うのは不自然ですね……皇帝がジェラルド様に目をつけるとも思えませんが」
シャルロット
「お父様も探しに行きたいところですが、もしかするとユリウスと何かあったのかもしれません。お姉様のさらわれるところに遭遇したとか」
ヤンファ
「……ジェラルドのオッサンは連中が《響の楽園》にいること知ってんのか?」
#アラン(通信)
「……さあな。あのおっさんなら、そんくらいの予測はしてそうなもんだが」
ヤンファ
「そうかァ……ソレは何か嫌な予感するなァ」
シャルロット
「……? 良く判りませんが、お父様もそこへ向かった可能性がある、ということですよね」 だったら、なおのこと行くべきだ
エリカ
「……でも、何も言わずに一人で何処か行くような人には……」 見えない、と思ったけど。
ソルティア
「……一人で乗り込んだ、なんてことがないといいんですが……」 そー言う人ではないが
シャルロット
「お父様が、きっとソレが最良だと判断されたのであれば、そうするはずです。ザイアの信念の元に活動される人ですから」
エリカ
「……」 そういうものだろうか。納得はしきれない顔。
ソルティア
「その場合でしたら、何らかの連絡はあると思いますが……と言っても、僕らがやる事は結局一緒です、か」
ヤンファ
「……ま、どの道行くんだからなァ」
#アラン(通信)
「ああ、そういうこった」
ヤンファ
「……そういやァ」 後ろ振り向き
ヤンファ
「お前らはこれからどうすんだよ?」 アイゼル達を見。乗せるなら先に言っておくが
#アイゼル
「そう、ね」
#アイゼル
「わたしたちも行くわ。愚帝に落とし前をつけてもらわないと気が済まないもの」
ヤンファ
「オーケィ、伝えとく」 と言って向き直した
#ラーエル
「……そうだね。ドゥラージュや、もっと多くの人の思いを踏み躙ったんだ。きちんと、償ってもらわなきゃ」
シャルロット
「……ええっと、アランさん、若干3名、増えても大丈夫ですか?」
ヤンファ
流石にヴィルフリートはついてこないか
#アラン(通信)
「そのくらいなら平気だ」
#ヴィルフリート
「……ふむ」
#アラン(通信)
「……んじゃ、後少しの間、いい子で待ってろよ」
ヤンファ
「へいへい」
ソルティア
「はい」
エリカ
「……解ってます」
GM
ぷつり、と通信は切断されて。
シャルロット
「もう……こんなときに、お父様もお姉様も……」 くしゃ、と頭を乱暴にかいてしゃがみこむ
ヤンファ
「大丈夫だ。二人共そう簡単にくたばりはしねえ。俺らのこと待ってる筈だ」 シャルの傍らに立ち、頭を撫でる
シャルロット
「判っています。でも……こんな遠くに感じるなんて」
ヤンファ
「ま、確かに遠いが……迎えが来るまでの辛抱だ」
ソルティア
「……来るまで一時間、ですか。出来る限り休息を取っておきたいですね」
エリカ
「そう、ですね」
#ラーエル
「……そうだね。一刻の猶予も無い状態だ。少しでも、時間は有効に使わないと」
#アイゼル
「ごちゃごちゃと考えるのは後にして、今は出来る事を考えなさい」
ソルティア
「アイテムも整理しておかないと。先ほど使った分もありますしね……」 互いに融通しておこう
シャルロット
「今できることといわれましても……」 うーん、と小さくうなって
ヤンファ
「休息、だ。戦いに於いての大事だぜ」
シャルロット
「……そうですね」 こくり、と小さく頷く
ヤンファ
「何せ、ようやくあのいけ好かねェ野郎のツラを堂々とぶっ飛ばせる機会が来たんだ。そのためにもゆっくり身体休めときなァ」
ソルティア
「何でしたら強引にでも寝かせてあげますよ?」 と、冗談のつもりで笑いながら。
シャルロット
「私は、ソルティアさんをどう寝かせるか、ということについて見当していたのですが」 冗談めいた返しをソルティアに
ソルティア
「またシャルロットさんに頼む事になりそうですねぇ」 と返して。勿論飛空船でもドンと来いって感じの精神状態ではあるが。
#ヴィルフリート
「ドゥラージュの棺は、此処に保管しておいてやろう」
#ヴィルフリート
「ルキスラやダーレスブルグが落ち着いた後に、引き取りに来い」
シャルロット
「判りました」 ラーエルたちをちらり、と見た後、ヴィルフリートに頷く
#ラーエル
「……分かった、お願いね、ヴィルフリートさん」
ソルティア
「その時は、この光景も何とかしておきたいものです」 城から見えるヴァニタス畑のな。
ヤンファ
「あァ。丁重に葬っとくぜ。そん時はお前らも一緒に、な」 ラーエルたち見て
#ヴィルフリート
「飛空船には乗らん。が、俺の腹の虫は収まった訳ではない」
ヤンファ
「ほォ、っつーと?」 何かするのか
エリカ
「……? でも、塔は壊せないって……」 さっき言ってたし。飛空船にものらないならどうするつもりなんだろう。
#ヴィルフリート
「貴様らがこれを引き取りに来た後、首魁がまだ生きているのであれば、一泡吹かせてやらねば気が済まん」
エリカ
「一泡って……」
ソルティア
「………」 少し困ったように眉を寄せて。
シャルロット
「なるほど……何かやるなら協力しますよ?」
#ヴィルフリート
「愚か者が。力を貸してやるのは俺の方だ」
シャルロット
「いえ……人族のテリトリーに踏み込むのであれば、私のほうで手を回させていただきます、という話ですよ。お貸しいただけるのであれば、存分に」
ヤンファ
「アンタの一泡ってとんでもねえ気がするなァ……」 山一つ吹き飛びそうだぞ
エリカ
「…………一泡くらいじゃ足りないと思いますけど」 ぽつり。
ソルティア
「比喩抜きで泡吹かせそうですしね……」
#ヴィルフリート
「貴様らだけでどうにも出来なくなれば来い。何かしら協力はしてやる」
#ヴィルフリート
そう云って、どかっと玉座に座り直す。
#ヴィルフリート
「〈守りの剣〉がある以上、出来る事は限られるがな」
シャルロット
「まあ、ここに居るだろう貴方が、よもや人の領域で顔を出したら、それだけで一泡噴きますよ」 常人はね
ヤンファ
「はは、違いねえ」
ソルティア
「首魁が吹かなさそうなのが問題ですねぇ」
#ヴィルフリート
「それだけでは、眉根一つ動かす事の無い相手だろうがな」
シャルロット
「違いありません。……ともあれ、もし助けが必要にあったらお邪魔させていただきます」 その時はティーセットとかも持ち込んだほうがいいのかしらね。ワイン?
#ヴィルフリート
「ああ」
ヤンファ
「ま、そうならねえことを祈っとくがな」
エリカ
正直あんまりいいもの食べてなさそうだよね、ヴィルフリートさん。
ソルティア
ニート(保護者なし)だしな
#ヴィルフリート
霞を食って生きていけるかもしれない。
シャルロット
人ももぐもぐしそうにないしなあ、環境的に。
#ヴィルフリート
「休むのなら適当に休め。城は好きに使え」
ソルティア
「ありがたく……」 ぺこりと礼をしよう。
#ラーエル
「……それじゃあ、休ませてもらおうか」
ソルティア
「そうしますか……ここなら鎧を脱いでもよさそうですしね」 オールタイムアーマーではあるがあるのとないのでは気分も違おう。
#アイゼル
「いつまでも馬鹿話をしてたら、時間が勿体無いわ」 さっさと一番豪華な部屋に消えていくわ。
ヤンファ
「あァ。城だし客室あるよなァ。ちょいと借りるぜェ」
シャルロット
「どうしたんですか、唐突に。そのあたりで休んでればあっというまに1時間だと思いますけど」
エリカ
「……私はいいです」 客室とかは。
ヤンファ
「ばっか。ふっかふかのベッドとかあるかもしれねえだろ」
#ラーエル
「……掃除、されてるのかな」
エリカ
「まともにベッドメイクされてるとは思えませんけど……」
ヤンファ
「だよな……」
ソルティア
「と言っても、ここで野宿みたいにするのも大変だしね……まぁ、寝やすいところは探そうか」
シャルロット
「いえ、まああるかもしれませんが……大丈夫ですよ?」 寝るわけでもないし
エリカ
「……本格的に睡眠取れるほど時間があるわけじゃないですしね」 そこらでゆっくりしてれば十分でしょう?
ヤンファ
「ま、解散解散」
ヤンファ
ほいほいっと部屋探しに消えていった
#ザガート
「私は、外の見張りでもしておこう」 念のため。
#ラーエル
「ありがと、ザガートさん」 「じゃあ、また後で」 適当な場所見繕って休むわ。
シャルロット
「……あ、お手伝い……はしないほうが、いいですね。お願いします」 立ち上がりかけて、すぐ腰を下ろす
#ザガート
「……」 シャルロットには軽く手を上げて応えて、外へ消えていく。
ソルティア
「お願いします、ザガートさん」 こちらも適当な場所で休憩だ。
シャルロット
「……なんだか、男性陣のほうが積極的に部屋とか探しに行くってびっくりですね」 きょとんとしたかおで
エリカ
「……部屋探しに時間とってどうするのよ」 はあ、と溜息。
シャルロット
「……ですよねえ。プチ探検になりそうです」
エリカ
「下手したら探し終わる頃には時間になってそう……」 適当に体育座りしつつ。
シャルロット
「ところで……」 ちら、とエリカを見て
エリカ
「……なに」
シャルロット
「ちょっといろんなことが多すぎてごちゃごちゃしたままなんですが……」 もごもごとしながら続ける
エリカ
「……」 なんとはなしに取り出した通信機ぼんやり眺めつつ。続きを待つ。
シャルロット
「ヤンファさんのアレって、なんていうか、アレなんでしょうか!?」 ぱたぱたと手をふりながら言葉の足りないところを身振り手振りで
エリカ
「……ごめん、何言ってるか解んない」 共通語でよろしく。
シャルロット
「い、いえ……私も良く判らないので聞いたのですが……」 ううー、と小さく唸って
エリカ
「……はあ、もう少し落ち着いて喋ってよ」
エリカ
「……で、ヤンファさんがどうしたって?」 すごく溜息混じりに。
シャルロット
「……はぁ。急にヤンファが部屋だのベッドだのいうので素面を突き通すのに四苦八苦しました」 ぱたぱたと手をふって風を顔におくる
エリカ
「……」
エリカ
「ごめん、ちょっと横になって休む……」 荷物枕にして横になるか……。
シャルロット
「……あっ、ちょっと、人をそんな目で見ないでくださいよ! だってあんなことがあったら意識しちゃうじゃないですか!」 えぇー!? と驚いて
エリカ
「……知らないわよそんなこと」
エリカ
「ていうかちょっとほんとにおめでたい頭しすぎじゃないの……」
ヤンファ
「……ぶぇっくし!……なんだァ、風邪引いたか俺……?」
シャルロット
「ぅう……場を和ます会話って難しいです」 情けない顔で諦めたようにエリカから離れた場所に腰を下ろす。鞘に入れた剣を抱くようにして
エリカ
「……」 和むと 思ってん の …… ?
シャルロット
「……エリカさん。もし、手伝えることがあったら、私なんでもやりますからね」 真面目な顔に戻って、ファランダレスを抱くようにして言う
エリカ
「……軽々しく、何でもとか言わないでよ」 むす、と。顔は背けて言う。
シャルロット
「何でも、ですよ。大事なことです。……ドゥラージュが、解放できたんですから」 うつらうつら、とした様子で洩らしつつ
エリカ
「……」 考えてること、見透かされたみたいで癪だ。
エリカ
「今は……それどころじゃ、ないでしょ」
シャルロット
「私がお姉様を助けに行くのに……エリカさんの大切な人を助けに行かないっていうのも、いけないことです」
エリカ
「……今すぐ危ないのはマグダレーナ様の方でしょ。だったら、今はそっちだけ、考えてればいいじゃない」
シャルロット
「一杯、エリカさんには、私のせいで面倒かけましたし……というか、多分今もかけてる。だから、お礼ぐらいはしたいじゃないですか」
エリカ
「……なんで、そう」 ひとのことまで、いちいち気にかけていられるのか。
エリカ
「こんな、時なのに」
シャルロット
「……色々、考えていないと不安なんです。立ち止まったら、もう走れなくなりそうで」
シャルロット
「だから、今やれることを、全部……やっていかないと」 小さい声と、剣を握り締める音が漏れる
エリカ
「……。私とは、逆だわ」 何だって。考えるほどに恐ろしい。思考を止めて、夢中で走らなければ、どうにかなりそうで。
シャルロット
「大丈夫、ヤンファだって助けてくれるって言ってくれましたから……?」 逆だ、といわれて言葉が尻すぼみにきえていった
エリカ
「……それは、貴女にでしょう」 人の手は、そんなにあっちこっちに伸ばせないし。
シャルロット
「……エリカさんと私は、そんなにも違うんですね。なんだか、不思議な感じです」 同じ人なのに
エリカ
「私だって不思議よ……」 あんたみたいなトンデモな人間がいるなんて。
シャルロット
「それ、私が不思議だって言われてません……?」 苦笑いをしながら
シャルロット
「私は助けてもらえるから、その分私が他の人を助けられると思います。エリカさんだって、その手でいろんな人を助けてきたじゃないですか」 冒険者として。
エリカ
「………私は、別に」
シャルロット
「……でも、本当の事ですよ」 人を助けてきたっていうのは、紛れも無い事実だ
エリカ
「……」
シャルロット
「……自分を、もうすこし信じて、褒めてあげてください」 そんな卑屈すぎるのは、よくない
エリカ
「……上から目線」 年下のくせに。
シャルロット
「エリカさんだって、私に遠慮の無い冷たい目線です。これぐらいいいではありませんか」
エリカ
「……」 お互い様か。
エリカ
「……なんでもするって、貴女、さっき言ったけど」
シャルロット
「……はい。どうしました?」
エリカ
「なんでもするのは、私の方。……だから、お願い。(モニカ)を助けて」
エリカ
「私じゃ、もう、どうしようもない……どうしていいか、わからないのよ……」
シャルロット
「……全部、任せて……とは、言えません。まだ、私も判らないことのほうが多い」 先ほどの、ヤンファにすがったときの姿をよぎる表情を浮かべて
シャルロット
「でも、私には〈ファランダレス〉があって、それが希望なのであれば……私は、モニカさんを救うために剣を取ります」 そっとエリカに手をのばす
シャルロット
「だから、一緒に。二人で助けましょう。私一人に任せられても、やりきれないかもしれません」 力なく笑って
エリカ
「……貴女って、ほんと、馬鹿ね」 でも、こいつならなんとかしてしまえそうだと、そう思わされてしまう。
エリカ
「……解った。私も、貴女に任せっきりにするの、癪だし」
シャルロット
「はい。頑張りましょう。……全部終わったとき、皆で笑っていられるように」
エリカ
「そうね……そうなりたい」  「……」 微妙にためらいがちに、伸ばされた手をとって。
シャルロット
「……」 交わした握手で、薄っすらと微笑を浮かべる
エリカ
「……」 此方は、むす、っと仏頂面のままだけど。
シャルロット
「……それじゃあ、これからの戦いに勝つために」 と、言ってるそばから手から指がすり抜けてすとんと落ちる。
シャルロット
「……おやすみ、なさい………」
エリカ
「あ……」 って。ほんとに寝るとは。
エリカ
「……はあ」 まあ、いいか。自分も目を瞑って、極力、体力回復に努めよう

GM
そして、私たちは全てを裏で操る者たちとの決戦に赴く。
GM
多くの恐怖を、仲間との絆や大事なモノへの想いで振り払いながら。

第六話 「運命の袋小路」 了



戦利品の獲得
名誉点20D6 → 5 + 4 + 3 + 4 + 5 + 1 + 6 + 4 + 5 + 6 + 2 + 1 + 5 + 1 + 1 + 2 + 2 + 4 + 6 + 1 = 68
リザルト
2012/08/11 第六話「運命の袋小路」経験:3,170 報酬:15,000G 名誉:68
GM
報酬はフェリシアからの支給。飛空船内で消耗品の購入は可能です。

▼能力値成長結果

シャルロットヤンファエリカソルティア
器用度 33 > 34
敏捷度 30 > 31
筋力  20 > 20
生命力 24 > 24
知力  27 > 28
精神力 25 > 25
器用度 35 > 37
敏捷度 37 > 38
筋力  30 > 30
生命力 23 > 23
知力  13 > 13
精神力 14 > 14
器用度 13 > 13
敏捷度 17 > 19
筋力  14 > 14
生命力 23 > 23
知力  30 > 31
精神力 42 > 42
器用度 30 > 30
敏捷度 16 > 16
筋力  30 > 30
生命力 25 > 26
知力  31 > 31
精神力 31 > 33