虚ろの輪音

第三部 第二話「たったひとつの言葉」 - 02

シャルロット・イエイツ=ヘリオドール
器用度 35+2
敏捷度 33+2+2
筋力  20
生命力 24
知力  30+2+2
精神力 27

HP 69+2  MP 75+2
ファイター     10
プリースト:騎士神  8
エンハンサー     6
マギテック      4
ソーサラー      2
コンジャラー     2
レンジャー      2
戦闘特技
1.《魔力撃》
3.《防具習熟/盾》
5.《防具習熟Ⅱ/盾》
7.《マルチアクション》
9.《両手利き》
ex.《魔法拡大/数》
《タフネス》
秘伝/CA
《地這刃》
《活人撃》
《閃電二撃ち》
《ストレイフレイド》
《不動堰》
《剛魔撃》

《咬破魔刃撃》
《瞬閃哮》
《黎光閃》
《饗宴の四重奏》
練技・賦術
【ガゼルフット】
【キャッツアイ】
【ビートルスキン】
【メディテーション】
【スフィンクスノレッジ】
【ケンタウロスレッグ】
装備
〈ファランダレス=リベラトール〉
〈ファランダレス=リベラ〉
〈イスカイアの魔導鎧〉
〈女神のヴェール〉
〈祈りのアミュレット〉
〈ウェポンホルダー〉
〈信念のリング〉
〈ガンベルト〉
〈跳躍の羽〉
〈フルオプション・マギスフィア〉
ほか
ヤンファ・シャンリーク
器用度 39+1
敏捷度 40+2
筋力  30
生命力 24+6
知力  13
精神力 16

HP 60+2  MP 33+2
フェンサー     11
スカウト       9
プリースト:剣神   6
エンハンサー     6
アルケミスト     5
戦闘特技
1.《武器習熟/ソード》
2.《防具習熟/非金属鎧》
3.《武器習熟Ⅱ/ソード》
7.《マルチアクション》
9.《防具習熟Ⅱ/非金属鎧》
11.《防具の達人》
ex.《必殺攻撃》
《トレジャーハント》
《ファストアクション》
《影走り》
秘伝/CA
《瞬刃》
《天趨刃》
《刃狼哮》

《瞬閃哮》
《風の導き》
《饗宴の四重奏》
《刹風刃》
練技・賦術
【キャッツアイ】
【ガゼルフット】
【アンチボディ】
【ビートルスキン】
【ケンタウロスレッグ】
【デーモンフィンガー】
【クリティカルレイ】
【パラライズミスト】
【ヴォーパルウェポン】
【バークメイル】
【アーマーラスト】
装備
〈ヴァイケリオン〉
〈アラミドコート〉
〈籠手〉
〈男神のキッパー〉※1
〈ウサギのピアス〉
〈多機能ブラックベルト〉
〈軽業のブーツ〉
ほか

※1 … 〈女神のヴェール〉と同効果の男性専用代替品。ハウスルールで規定。
エリカ・ケイ
器用度 14
敏捷度 20
筋力  14
生命力 23
知力  32+6+2
精神力 46

HP 56+2  MP 94+2
フェアリーテイマー11
セージ        9
アルケミスト     6
エンハンサー     5
戦闘特技
1.《魔法誘導》
3.《魔法収束》
5.《魔法制御》
7.《魔法拡大/数》
9.《MP軽減/フェアリーテイマー》
11.《キャパシティ》
ex.《魔法拡大/時間》
《鋭い目》
《弱点看破》
《マナセーブ》
秘伝/CA
《宴は終わらず》
《我らが舞は唯一人の為に》
《魔法圧縮/数》

《風の導き》
《饗宴の四重奏》
練技・賦術
【メディテーション】
【アンチボディ】
【ストロングブラッド】
【チックチック】
【スフィンクスノレッジ】
【パラライズミスト】
【バークメイル】
【クラッシュファング】
【ヴォーパルウェポン】
【エンサイクロペディア】
【イニシアティブブースト】
装備
魔銃【シックザール】
〈ソフトレザー〉
〈カトレアの花冠〉
〈ノドゥス・セクンドゥス〉
〈祈りのアミュレット〉
〈ガンベルト:活性弾×12〉
〈韋駄天ブーツ〉
ほか
ソルティア
器用度 33+1
敏捷度 16
筋力  31
生命力 27+3
知力  31+1
精神力 35+3

HP 78+2  MP 71+2
ファイター     11
ソーサラー      9
エンハンサー     6
レンジャー      3
コンジャラー     2

戦闘特技
1.《魔力撃》
3.《防具習熟/金属鎧》
5.《防具習熟Ⅱ/金属鎧》
7.《武器習熟/ソード》
9.《武器習熟Ⅱ/ソード》
11.《防具の達人》
ex.《マルチアクション》
《タフネス》
秘伝/CA
《剛魔撃》
《閃電二撃ち》

《咬破魔刃撃》
《饗宴の四重奏》
《刹風刃》
練技・賦術
【ビートルスキン】
【キャッツアイ】
【メディテーション】
【ストロングブラッド】
【デーモンフィンガー】
【スフィンクスノレッジ】
装備
〈ディ・ゾンネ〉
〈スパイクシールド〉
〈イスカイアの魔動鎧〉
〈決死の鉢巻き〉
〈赤の眼鏡〉
〈黄鉄鉱のお守り〉
〈野伏の威風堂々たる炎武帝のマント〉
〈ウェポンホルダー〉
〈ブラックベルト〉
〈韋駄天ブーツ〉
〈信念のリング〉
ほか


第二話 「たったひとつの言葉」
世界をひとつ取り戻し、僕らは次の目的地へと向かう。
そこで待つのは、僕らの大事な家族と、紫の月の断罪者。

今度こそ、彼らの手を掴む為に僕らは剣を取る。
今の僕たちになら、彼らの手を取る事はきっと出来るから。

さぁ行こう。たったひとつの、大事な言葉を伝える為に。


GM
“黒き騎士”との決戦を経て、無事に一つ目の中継塔を停止させる事に成功した君たちは、再び飛空船へと乗り込み拠点へと戻ることとなる。
GM
帰路においては、《虚人》たちは積極的に襲い掛かってくるような事はなくなっていたが、確認した限り、未だ彼らのほぼ全員が虚ろな目をしていた。
GM
彼らの心を取り戻すには、中継塔をひとつ停止させただけでは足らないようだ。
GM
拠点へ戻った後、君たちはそこで待つマグダレーナたちに軽い報告を終えてから、ひとまずの休息を取ることにした。
GM
そして、その翌日。
GM
先日と同様の場に一同が集っていた。
#マグダレーナ
改めて、《ドラゴンズ・ジャベリン》の機能停止の任、ご苦労だった」 マグダレーナが君たち4人やその同行者に向けて言う。
シャルロット
「ありがとうございます、お姉様」 辺に謙遜せずに、素直にねぎらいの言葉に礼を返そう
ソルティア
「僕らの力でも中継塔を止める事は出来るようで、一安心ですよ」
#アラン
「だなァ。あれで止められないとなると流石にどうしたもんかって所だった」
エリカ
「いえ。私が、そうしたくてしてることですから」 とマグ様に返しつつ。
#マグダレーナ
「……そうか」 それぞれの言葉にうなずきつつ、エリカの言葉に少しだけ嬉しそうな顔をして。
ヤンファ
「………」 大分、ふっきれたっていうか。とても喜ばしいことだな
#マグダレーナ
「フェリシアからの報告によれば、それによって多少《虚人》たちの様子が変化したようだが、まだ彼らが洗脳状態にある事は変わりないようだ」
#マグダレーナ
「この後は、予定通り公都へ向けて出発し、《デュークダム・ピラー》の機能を停止させに行く」
ヤンファ
「ま、これぐらいは予定通りってトコで済ましとかねえとなァ」 先がしんどいわ
#マグダレーナ
「早速で済まないが、この場はその為の方策を練る場とさせてもらう」
シャルロット
「とはいいましても、やることは同じなのでは?」
#ユリウス
「ああ、基本的な方針は変わるまい。同じく、中継塔に乗り込み、守護者を下し、その機能を停止する」
ソルティア
「しかし、次は公国内なんですよね……潜入するのも人をなぎ倒して、と言うわけにもいきません」 うーん、と考え込み。
#フェリシア
「ええ。ソルティアさんの仰る通り、次の目標は公都です。……市民たちに危害を加える訳にはいきませんし」
エリカ
「正面から行くと……妨害はされますよね、当然」 虚人たちに。
ヤンファ
「市民の妨害は、まァ流石に無いと思いたいなァ」 
ソルティア
「以前首都に入った時は、敵愾心こそ向けられましたが、実際に危害を加えられる事は……まぁ、ごく僅かでした。今回もそのように行けばいいんですが、ちょっと楽観的過ぎますね」
#アイゼル
「どうかしらね。《ドラゴンズ・ジャベリン》の停止によって、解けるには至らなかったにせよ、あの《虚人》たちは妨害の意志は見せなくなった」
シャルロット
「それは……そうかもですね。確認されている敵性勢力は、一般市民や一般兵だけですか?」
#マグダレーナ
いや」
#マグダレーナ
シャルロットの言葉に首を横に振り。
ヤンファ
「……」 まさか蛮族とか言わないだろうな
#バルクマン
「殿下たちが《ドラゴンズ・ジャベリン》へ向かっておられる間、この拠点にも襲撃がありました」 撃退するのは容易だったが、と。
#イーヴ
「“神の使い”、あれはそう呼称しておくのが正しい所だろう」
エリカ
「……あの、翼の生えた人型、ですよね」
ソルティア
「“神の使い”……天使の似姿ですか?」
#イーヴ
「ああ」
#ラーエル
「……こっちにも出たんだ」
ヤンファ
「あァ……あの気色悪ィ奴か」
シャルロット
「そうなると……あっちにも出ない、なんてことはありえませんね。むしろ、防衛を厚くしているかも」
#ザガート
「……まぁ、《虚空楽土》とやらに近いのはこちらの方だ。あそこに出たのならば、この拠点や公都に出没してもおかしくはない」
ヤンファ
「勘弁してもらいてえなァ」 頭搔いて。 「あんな気色悪ィの街ん中入れたら子供がトラウマになるっての」
#アラン
「《虚人》たちにとっちゃ、ありゃマジモンの神の使いだからなァ。むしろ歓迎してるんじゃねェの」
ソルティア
「どうせ街の中では神の使いと大騒ぎなんでしょうよ」 はぁ、とため息。
ヤンファ
「そんなの見たくねえな……」
エリカ
「……でも、多分そうなんでしょうね」
ソルティア
「神の使いの妨害に、市民達の妨害の可能性。中継塔が一つつぶれた事で、どれだけの影響があるのか……」
ヤンファ
「じゃァ、その神の使いとやらを攻撃したら俺らがまた非難囂々で何されるか解ったモンじゃァねえ」
#ユリウス
「公都に実際に行ってみるまでは判断がし難いな」
ソルティア
「中継塔に乗り込む前に、一度様子を見てみるべきかもしれませんね」
シャルロット
「今回の攻略戦は、容易くは済みませんか」 うーん、と困ったように唸って
#ユリウス
「……」 ふむ。少し考えこむ。
#ユリウス
「……となると」
#ユリウス
「“下”ではなく、“上”から行くか」
#フェリシア
「……上?」
エリカ
「……飛空船で、ですか?」
ソルティア
「……直接中継塔に乗りつけよう、と言うのですか?」
#ユリウス
「ああ。神使たちの妨害はあるかも知れないが、少なくとも市民の妨害は入らない」
ヤンファ
「オイオイ……」 大胆なことを。
シャルロット
「それは私も考えましたが、空対空の兵装が無い以上、少し難しいのでは?」
#ユリウス
「……確かに、対応出来て前と同様の数くらいが限度にはなるだろう」
ソルティア
「前回出てきたのは五体でしたか。それ以上に神使がいるかどうか……」
エリカ
「……降りられるような場所、あったでしょうか……」 屋上とかあったっけ?
#ユリウス
「公都と帝都の中継塔には、屋上は存在している。……まぁ、飛空船が着陸出来るような広さはないだろうが」
ヤンファ
「つっても真上からスカイダイビングするワケにもいかねえだろ」
#ユリウス
「それについては、操縦士の腕を信じるしかないな」
エリカ
「落下時のショックを和らげることができるなら、それもアリだと、思いますけど……」 【ホバリング】はどうかと思ったけど、落下時の言及がなかったわ。
#ユリウス
「後は【フライト】などの魔法か」 途中からそれで飛空船から降りて飛んでく。
エリカ
空を歩く妖精魔法(エアウォーキング)なら、時間をかければ用意できなくはないですけど……」
#アラン
「案外空を行く方法ってのは多いもんだなァ」
シャルロット
「飛行魔法では少し戦闘に難がある、とおもって私は考えから除外していたのですが……」
#マグダレーナ
「……ならば、天と地、両方からか?」
ヤンファ
「地上を囮に、ってことか」
#マグダレーナ
「ああ」 ヤンファに頷いて。
#マグダレーナ
「どちらにせよ、私は公城へと向かわなければならない」
ヤンファ
「……そうだなァ」 呻りつつ 「確かに地上で騒動起こしてから、飛行船で一気に接近するってのは難しいことじゃァねえな」
シャルロット
「……」 顎に手を当てて考えている
シャルロット
「空、というのは、ユリウス。飛行船を想定していますよね」
#ユリウス
「ああ」
シャルロット
「……少しお待ちください」 考えるから、中の人が
ソルティア
「【フライト】の呪文はまだ使えませんから、他の方に頼る事になりそうですね」
#イーヴ
「突入前に君たちを消耗させる訳にも行くまい」
ソルティア
「はい。となると、ザカートさんに頼る事になるでしょうか……」 イーヴも真語使えたっけ?
#アイゼル
「…………」
GM
イーヴは賢神だから……。(13レベルでチート魔法)
#ザガート
「私か、あるいは彼になるだろうな」 イーヴ。
#ラーエル
「イーヴさん、ドゥラージュとの決戦の時にも空を飛んで助けに来てくれたんだよね」 使える事は実証済みだ。
ヤンファ
「……アレが空飛んで来るのか?」 想像しちゃったんだけど
#イーヴ
「文句があるのか」 メガネくい。
ソルティア
「キルヒアの神官は、高位になると他の魔術も使いこなしますからね……」
ヤンファ
「いやァ、中々スタイリッシュだと思うぜ」 メガネクイってして腕組んで飛んで来るイーヴさん
#アイゼル
「少なくとも、貴方が想像しているようなものじゃないわ」 そんなきもくなかったわ。
ヤンファ
「そうか……」 残念だ
エリカ
「何で残念そうなんですか……」 失礼ですよ!
ヤンファ
「いや、なんかな」 面白いじゃん
エリカ
「……ともかく、飛空船から降りる方法に関しては、大丈夫そうですね」 意外と。
ヤンファ
「まァ、魔術に頼って大丈夫ならいいと思うぜ」
ソルティア
「しかし、【フライト】の呪文は戦闘を行いながら飛べるようなものじゃありませんから、そこは注意しないといけませんね」
ヤンファ
「……途中で解除とかされねえよなァ?」
シャルロット
「ン……」 考えているうちにある程度話がまとまってきているが
#フェリシア
「何か思いつきましたか?」
シャルロット
「……魔法での降下は、少し楽観視があるように思います」
#マグダレーナ
「飛行中にはそれに集中しなければならないからな」 余程飛行時間は短くしなければならん。
シャルロット
「それに、降下後の飛行船防衛に少々問題があるかと」
ヤンファ
「つっても、他に方法あんのかよ」
#フェリシア
「それは、確かに……」
シャルロット
「そこで、飛行船も、地上部隊も両方囮にしてはどうでしょうか?」
#バルクマン
「……となると、やはり素直に地上からの突破しかあり……両方、ですか?」
ソルティア
「神使がどれだけ沸いて出てくるのかも分かりませんし……え?」
エリカ
「……両方?」
ソルティア
「……でしたら、本命は一体どこに……? まさか、中継塔を登って行くわけではありませんし」
ヤンファ
「いや、確かにそれは悪くねェ。仮に市民も居るんじゃァ、戦いにくくて場が持たないだろうよ」
シャルロット
「ええ。地上部隊と飛行船のメンバー配置は追って考えますが……さて。ヴァルクレア城に一人、有力な協力者がいらっしゃいましたよね」 意味ありげに、お城へいっていた面子に視線をめぐらす
ソルティア
「え……まさか、このタイミングで?」
#アイゼル
「ヴァルクレア城って……」
#アラン
「オイオイ……」
エリカ
「協力者ってまさか……」
ヤンファ
「……一人、正気なのは確かに残ってたな」 そういや
ソルティア
「た、確かに今、公都は守りの剣の効果を受けていませんが……」
シャルロット
「人族の世界観光に、ちょっと飛行船の防衛についていただければ安心だと思うのですよ」
エリカ
「そんな気軽に……」
#ザガート
「……確かに、中継塔に近付き過ぎなければ、今ならば公都での彼の協力を期待する事は不可能ではないか」
ヤンファ
「………」 腕組みして  「俺らは今、手段を選んでられる状況じゃァねえからな」
シャルロット
「折角の機会ですし、ちょっと町並み自慢と行きませんか? どうでしょう」 と、彼と面識の多そうなチームアイゼル(りーだーだれなんだろうこのPT)に視線を
#ラーエル
「説得に応じてくれるかは正直分からないけど……そうだね。もしヴィルフリートさんが力を貸してくれるなら、かなり心強い」
シャルロット
「説得に関しては、ユリウスを連れて行けば大丈夫のように思うんですよね……」 少し愉快そうに笑いながら
#ユリウス
「……私か?」
ヤンファ
「そこは人任せなのかよ」 苦笑した
エリカ
「……」 それは大丈夫と言っていいんだろうか。
シャルロット
「なんとなくですけれど」 ユリウスを驚かせるって話をしていたようにも思うし、意趣返しとしても面白いだろう
#マグダレーナ
「飛空船も地上部隊も囮と言ったが、突入部隊はどのようにするつもりだ?」
ソルティア
「現状だと、敵を引き付けてから、【フライト】で逆から乗り付ける……くらいしか思いつきませんが」
ヤンファ
ドレイクの竜形態に乗るつもりじゃないのか
ソルティア
それだと中継塔にヴィルフリートさんが最接近しちゃうからな
ヤンファ
ああ、そうか
シャルロット
「いえ。そちらですが……カエルレウス様に頼み込んでみませんか?」
エリカ
「……」
ソルティア
「えっ」
エリカ
「い、いやいやいや」
#イーヴ
「……」
ヤンファ
「“観測者”は無いだろ……関与するつもりはないって言ってた筈だぜ?」
ソルティア
「エ、エルダーすら超えそうなドラゴンを輸送機代わりに使う気ですか!?」
シャルロット
「いえ。カエルレウス様ならご協力いただけます」 あえて、断言するように。
#ザガート
「そう言い切る事の出来る理由があるのか」
#アラン
「流石ウチの隊長は言う事が違うぜ……」
ヤンファ
「見ろよ。面子の半数が豆鉄砲喰らったツラしてやがる」
#アラン
「マジでな……」
エリカ
「その自信はどっから出てくるのよ……」
#イーヴ
「彼はかの《大破局》ですら、どちらに与する事も無かったと聞く。その彼をどう説得するつもりだ」
シャルロット
「元々、人族、蛮族といった争いに関与する気が無いのだと仰っていました。ですが、今の局面はそんな些細な話ではありません」
ソルティア
「……まぁ、確かにこの状況、いうなれば神と人の争いであり、人族も蛮族も関係はありませんが……」
ソルティア
「……より正確にいうなら、意思無き者と意思有る者との争い……観測者殿の心次第では、確かに勝算はあるかもしれません」
#イーヴ
(……まぁ確かに、一つ後に打診しに行くつもりではあったが)
シャルロット
「なんでしたら、ヴィルフリート様を連れて会いに行けば説得力も増すでしょう。無論、これはオマケみたいな考えなんですが」 一番の理由ではない
ヤンファ
「……お前そんな錚々たる面子並べようってのか」 恐ろしいわ
シャルロット
「カエルレウス様は、観測者です。ですが、これより先に広がる未来に、観測する世界はありません。ただ閉ざされた、誰も認識しない灰色の世界です」
シャルロット
「そんな世界を甘受する気があるならば、カエルレウス様は《虚音》に冒された同属を倒しはしなかったと思います」
ソルティア
「……なるほど。説得力はありますね」 こくりと頷き。
#イーヴ
「成程」
エリカ
「確かに、協力を得られれば心強いことこの上ないけど……」 上手くいくだろうか。
ヤンファ
「……まァ、上手く行くかどうか解らないとしても」 人差し指を立ててエリカに。 「やらない、という選択肢は今の状況に不要じゃァねえか。上手くいかなくても、悪いことが起きるワケじゃァねえだろ」
エリカ
「……そう、ですね」
シャルロット
「それに、私は見て欲しい。カエルレウス様に、世界の移ろいを。私たちの行動で拓かれる未来を」
シャルロット
「正誤は未来の誰かが決めてくれるかもしれません。ですが、それを伝える者が居て欲しいと、私はおもうのです」
ソルティア
「観測者としては、観測のし甲斐のある事かもしれませんね」 小さく笑い。
シャルロット
「……いかがでしょうか?」
ヤンファ
「良いと思うぜ」 頷き  「シャルらしい、ぶっとんでるのに希望のある発想だ」
#ユリウス
「悪くない。この状況で、それだけ強力な二名の助力を得られるのならば、こちらとしては願ったり叶ったりだろう」
ソルティア
「後の問題は、カエルレウス様が《虚音》にどれだけの耐性があるのか、と言う事くらいでしょうか。かのドラゴンなら、英雄を上回る抵抗力を持っていても不思議ではありませんが」
シャルロット
「それに関しても、あまり心配はしていないんですよね。何せあの虚音の塊みたいな植物を寝床にしてましたし」
ソルティア
「ねぐらの辺りの花は抜くな、とすら言っていましたからね……」 煩いのが嫌だ、くらいの理由だろうが。。
#アイゼル
「もしその“観測者”とやらが中継塔に近付いて異常を見せたら、すぐに引き返せばいいわ」
#ラーエル
「僕たちだって一瞬で《虚人》になっちゃう……とかじゃなくて、違和感が段々増してくような感じだったからね」 すぐに引き返せばどうにかはなる。
ヤンファ
「っつか、あんなのが侵食されたら中継塔どころじゃァねえって……」
#マグダレーナ
分かった」
#マグダレーナ
「では、方針をまとめよう」
#ユリウス
「ああ」
エリカ
「はい」 こくりと頷き。
ソルティア
「はい」 マグ様に向き直り。
シャルロット
「はい、お願いします」
#マグダレーナ
「まず第一に、ヴァルクレア城へと向かい、城主ヴィルフリート・クラウゼヴィッツへ協力を要請する」
#マグダレーナ
「次に、そのままの足で“蒼き観測者”の元へ向かい、彼の助力を求め……」
#マグダレーナ
「公都にて、飛空船からの陽動を行う部隊と、地上から公城へ向かい、市内にて陽動を行う部隊、そして観測者と共に中継塔へ突入する部隊に分かれる」
#マグダレーナ
「これで構わないな」
ソルティア
「えぇ、了解です」
シャルロット
「はい、問題ありません」
ヤンファ
「さらりと言ったがとんでもねえ作戦だなオイ」
#マグダレーナ
「私もそう思うよ」 ヤンファに苦笑しつつ
ヤンファ
「ま、了解だ。他に異見もねえ」
ソルティア
「とんでもない割りに合理的なのがまたとんでもないですよね……」
エリカ
「私も問題ないといえばないですけど……ほんとにとんでもないですよ」
#ユリウス
「……となると、次は編成を考えなければな」
#ユリウス
「突入する者は、やはりシャルロット殿下ら4人と……後一人と言った所だろうな」
#マグダレーナ
「今回は私はそちらには同行出来ない。私は公城へ向かわなければならないからな」
ソルティア
「飛空船のチームは遠距離攻撃に長けた面子を集めておきたいですね。空では近接戦闘を積極的に行う、と言うわけにはいきませんから」
ヤンファ
「そんでもって、今回は飛行船の操縦も同時に行うからなァ」 フェリシア見て
#フェリシア
「ユリウス陛下と私は、そちらになりそうですね」 操縦士的にも。
ヤンファ
「ユリウスは殲滅力からして神の使いに当たってほしいしなァ」
#アラン
「最近消去法で選ばれまくってる気がして悲しい」
ヤンファ
「とか言いつつお前も俺らと一緒にいるのまんざらでもねえんだろ」 なァ?
#アラン
「そりゃ、な。俺だって《アストラム》の一員なんだぜ?」
ソルティア
「そうですね、アランさんとは密かに特訓していた切り札もありますしねぇ」 グングニルが飛ぶぜ。
#アラン
「おうよ、度肝抜いてやろうぜ」
エリカ
「……特訓?」 なにそれ。
ヤンファ
「へェ、そんなことしてたのか」 珍しい組み合わせだ
ソルティア
「詳しい事は秘密。ま、使う時をお楽しみにって感じですね」
シャルロット
「あと、この陣は払って問題ないでしょう。中継塔を落として、ダーレスブルグを拠点にすれば」
#ユリウス
「そうだな。公都を取り戻す事が出来れば」
ソルティア
「マグダレーナ様を一人で公城へ向かわせるわけにもいきません。せめて後一人は一緒に行ってもらいたいですね……」
#バルクマン
「私は、マグダレーナ様の近衛に当たらせていただきましょう」 いい加減仕事しよう。いやこの前も一緒に防衛してたけど。
#ラーエル
「……んー、じゃあ、ザガートさんかアイゼルさんのどっちかに飛空船についてもらった方がいいかな」
シャルロット
「可能なら対空戦闘のできる人材が飛行船に集まっていればやりやすそうですよね」
エリカ
「対空戦闘で言えば、お二人とも問題なさそうですけど……」
#アイゼル
「私の得物は主にこれだし、地上の方が向いているでしょうね」 派手な空も好きだけど、と短銃示しつつ。
ソルティア
「短銃だと長距離は不向きですね……ザガートさんに船に乗ってもらいましょうか」
#ザガート
「フェリシア殿にユリウス陛下、となると一人は魔法に長けた者が居た方が良いだろう」
ソルティア
「イーヴさんとザガートさんは癒し手として分けておきたいですよね」 ザガートさんプリでもあったよね確か。
シャルロット
「あと、片方にはヴィルフリート様に入ってもらえるようにお願いしますから、そのあたりも考慮すれば」 自ずときまりそうですし
#イーヴ
「では私は地上の部隊に入るとしよう」
ヤンファ
「慣れてる面子の方が連携も取りやすいだろォよ。アイゼル、ラーエル、イーヴは地上に当たってくれ」
#マグダレーナ
「よし、では」 まとめよう。
#マグダレーナ
「突入部隊、シャルロット、ヤンファ、エリカ、ソルティア、アラン」
#アラン
「おうよ」
ソルティア
「はい」
シャルロット
「了解です」
ヤンファ
「あァ」
エリカ
「はい」
#マグダレーナ
「空中からの陽動は、ユリウス、フェリシア、ザガート」 それにヴィルフリート。
#マグダレーナ
「地上はアイゼル、イーヴ、ラーエル、ハウル、そして私の5名で、私とハウルは途中から分かれて公城へと向かう」
GM
皆それぞれ了解の意を示して。
#マグダレーナ
「出発は……そうだな。なるべく急いだ方が良いだろう」
シャルロット
「ええ。時間はあまりありませんし、防衛を固められても困ります」
#マグダレーナ
「では、それぞれ準備を済ませて来てくれ。一刻後には、ヴァルクレア城と観測者の元へ向かう者たちには出発してもらう」
シャルロット
「了解しました」 まあ、消耗品の補充ぐらいだ。
ソルティア
「中継塔が一つ落とされたのは分かっているでしょうし。拙速は巧遅に勝るでしょう」
エリカ
「……向こうも、何かの対策をしてくるかも、しれないですね」
#ユリウス
「…………」 対策、か。と少し思案顔になりつつ。
ヤンファ
「何だ、何か心当たりでもあんのかユリウス」
#ユリウス
「いや、気にしないでくれ」 大した事じゃあない。
エリカ
「……?」 何だったんだろう。
#ユリウス
「今は、協力の取り付けに向かおう」 そう言って席を立った。
ヤンファ
「……前も言ったが、言いたいことあるなら早めに言ってくれよ」 とだけ言っておいた
#ユリウス
「分かっている」

GM
君たちが皆と分かれてから、四人だけになった時、再び〈ファランダレス〉が光を放つ。
シャルロット
「……」 最近活発ねこの子……また剣を抜いて解放してあげよう
GM
先日と同じ反応だ。もう慣れたものだろう。
GM
剣を抜くと、眼前に現れるリベラトール=リベラの姿。
#L=リベラ
少しうんざりしていません?」
エリカ
(また出てきた……)
ソルティア
「……よく出てくるようになりましたね。段々愛着が沸いてきそうです」
ヤンファ
「無いわ」 流石に
ソルティア
「無いですかー」
#L=リベラ
「……一応、皆さん四人しか居ない時を狙って出てきているんですから、もう少し快く迎えて欲しいものです」
エリカ
「流石にちょっと……」 一回ガチで殺し合いしたし……。
ソルティア
「ご配慮感謝しますよ」 はいはい。
シャルロット
「貴方も私の顔は見たくないでしょう?」 鏡でみてるんだし
#L=リベラ
「そうですね」
ヤンファ
「で、今度はどうしたってんだよ」
ソルティア
「今回の用件は、アレですか?」 虚音の力がうんぬん
#L=リベラ
「はい」
#L=リベラ
「《虚音》の残滓、皆さんは手に入れたはずですね」
ソルティア
「えぇ、二つほど。シャルロットさん?」 が持ってるだろう、多分。
ヤンファ
「あァ、前の丸いヤツだったか」
シャルロット
「ああ……じゃあお願いします」
#L=リベラ
「約束通り、貴方たちの為に利用出来ないか、試してみましょうか」 両手を差し出した。
ヤンファ
「無茶するんじゃァねえぞ。仮にも力の根源が根源だからなァ」 
#L=リベラ
「無理と判断すれば即止めます」
ソルティア
「まぁシャルロットさんですし、大丈夫でしょう。多分」
#L=リベラ
「さて……」 シャルロットから受け取って。
エリカ
「……」 大丈夫なんだろうか。正直不安だ。
#L=リベラ
「ヤンファ、エリカさん、こちらへ」
ヤンファ
「おォ」 無茶はしないだろうし、怖じることなく前へ。
エリカ
「……私?」
ヤンファ
「貰っとけよ。アレ、一応親父さんの一部でもあるだろうからな」
#L=リベラ
「はい。もう一人は誰でも良かったと言えば良かったのですが、この残滓は、エリカさんが使うべきだと思います」
エリカ
「お父さんの……」
ヤンファ
「護ってくれるだろォよ、エリカのこと」
エリカ
「……解った」 ずい、と前へ。
ソルティア
「もう一人の扱いがおざなりですねぇ……」
シャルロット
「誰でもいいとか言われると複雑ですね、ヤンファ……」 生ぬるい笑顔。
ヤンファ
「お前の分身に言われてると思うと結構傷つくわ」 やれやれって顔。
#L=リベラ
「すみません、言葉が悪かったですね」 訂正はしないけど。
エリカ
「実際シャルロットでも同じ事言いそうだけど……」
シャルロット
「わ、私がですか!?」 ガーン
ヤンファ
「そういうの言うなよ……」 傷つくわ
#L=リベラ
「それでは……」
#L=リベラ
二人の前に片膝をついて両手にそれぞれ残滓を持ち、念じるとそれらが砕け、光の粉となる。
#L=リベラ
その光の粉を纏ったまま、エリカとヤンファの片手を取る。
エリカ
「、と……」
ヤンファ
「ン……」
#L=リベラ
虚ろに隠れた、真なる心の祝福を」 目を閉じて、二人の片手の甲に優しく唇を触れさせた。
#L=リベラ
すると、エリカの手元にはその光が集まって出来た小さな盾が現れ、ヤンファには身に着けている上着に光が吸い込まれていく。
#L=リベラ
「上手く行ったみたいですね」
〈ディ=ペナテス〉

基本取引価格:取引不能

知名度 23 形状 妖精の好む紋様の刻まれた小盾 カテゴリ〈盾〉B
概要 “絆”を深める 製作時期現在
効果
家族の絆(ディ=ペナテス)
 以下の能力はすべて、〈ノドゥス・セクンドゥス〉と同時に装備していなければ効果を発揮しません。

人と妖の縁故
 装備者が【コンヴィクション・○○】の影響を受けている時、【サモン・フェアリーΩ】を補助動作で行使可能です。
 また、この時召喚された妖精はあらゆる効果の対象になりません。

絆は誰が為に消ゆ
 装備者が何らかの魔法や能力などによって生命・精神抵抗力判定の対象になった時、判定の直前に宣言することによってそれに対する抵抗力判定に+6のボーナス修正を受けます。
 この能力は1日に1度のみ使用可能で、使用するとそれから24時間装備者はあらゆる魔力に-2、生命・精神抵抗力判定に-1のペナルティ修正を受けます。
用法必筋回避防護
備考
1H 1 - 3
由来と逸話
“黒き騎士”の残した《虚音》の残滓〈ラクスタイト〉を利用して、リベラトール=リベラによって形成された小盾です。
 中央には妖精の好む紋様が刻まれており、彼らとの親和性を強めます。また、不可思議な力によって装備者に迫る危険を防ぎます。
〈フローズヴィトニル〉

基本取引価格:取引不能

知名度 23 形状 恐るべき靭性を持ったジャケット カテゴリ〈非金属鎧〉SS
概要 神に牙を剥く者に力を与える 製作時期現在
効果
悪評高き狼(フローズヴィトニル)
 装備者が「分類:神族」のキャラクターに近接攻撃、またはカテゴリ〈ガン〉以外の射撃攻撃によってダメージを与える時、自動的にBランクの【クリティカル・レイ】の効果が発動します。
 この時、装備者が別途【クリティカル・レイ】の効果を受けている時はそちらが優先します。

常在戦場
 装備者は常に練技の消費MPが-1されます。

時に狼は牙を休める
 装備者がシャルロットに対して回復効果のある神聖魔法を使用する時、あるいはシャルロットからそれを受ける時、その威力の決定における「2d」の出目を+1します。
必筋回避防護
備考
15 +1 10
由来と逸話
《虚音》の残滓〈ラクスタイト〉を使用して、リベラトール=リベラが生み出した特殊な防具です。
 見た目こそただのジャケットのようにも見えますが、内包した力はそれからは想像出来ないほどであり、神やそれに連なる存在を相手取る者に大きな力を与えます。
エリカ
「これ……盾?」 現れたそれを、まじまじと見て。
#L=リベラ
「はい。エリカさんを護る“絆”の盾とでも言いましょうか」
ソルティア
「ヤンファさんのはあまり変わった様子がありませんが……盾は大きな変化ですね」
#L=リベラ
「ヤンファには、そうですね……彼女(シャルロット)と貴方の愛とでも言っておきましょうか」 真顔で。
ヤンファ
「………」 何言っても地雷になりそうで下手に言葉を発せない
シャルロット
「……あのー」 おもわず絶句してしまった
#L=リベラ
「どうしました?」
シャルロット
「いえ、はぁ。私も、いくらなんでもそんなことを臆面無くはいえませんからね?」
#L=リベラ
「貴女が言わないから私が言うという選択肢も」 あるかもしれない。 「まぁ冗談です」
シャルロット
「……」 自分の内面が判ってる口止めできないやつがこんなにも厄介とは!
ソルティア
「大変ですね、シャルロットさん」 しみじみ
ヤンファ
「頼りになりそうな盾だな」 自分のことを棚にあげてエリカに話題振った
エリカ
「……」 なんだろう。ベアトリスから手渡されたペンダントと、同じような雰囲気を感じるような。
#L=リベラ
「どちらも根源は、貴方の父君の想いでしょうから」 とエリカの心を読んだように。
エリカ
「……」 ぎゅ、と盾を抱きかかえるようにして。
#L=リベラ
真面目な話をするならば」
#L=リベラ
「エリカさんのものも、ヤンファのものも、どちらも貴方たちを想う“誰か”の心があってこそ発現した力です」
#L=リベラ
「私ではなく、その者たちに感謝しておくと良いでしょう」
ヤンファ
「落ち着いた時にな」 今はちょっと。
エリカ
「……」 お父さん、と小さく呟き。
ソルティア
「…………」 かける言葉は上手く出てこないが、盾を抱きしめるエリカを優しげな目で見て。
シャルロット
「……」 エリカがじーんとしてるので余計な突っ込みはすまい。
#L=リベラ
「……次に、また同じものを見つけたらまた呼んでください」
#L=リベラ
「きっと、同様の力を授ける事は出来るでしょう」
シャルロット
「ええ。よろしく」 頼むわ
ソルティア
「……上手くいったようで、何よりですね」 変な暴走もしなかったし。
ヤンファ
「だなァ」
ソルティア
「はい、お願いします」
#L=リベラ
「それでは、今はこれで」
シャルロット
さっさときえてください、と邪険に追い払いつつ
#L=リベラ
そう言うと、彼女の身体はいつものように霧散して、〈ファランダレス〉へと戻っていく。
シャルロット
「さ、行きましょうか?」
ソルティア
「えぇ。まずはヴァルクレア城ですね……」
ヤンファ
「おォよ。大層な仕事が待ってるぜェ」 消えていった彼女を見送り
エリカ
「……そうね」 少し涙ぐんでたけど、目元拭って。
シャルロット
「上手く説得できれば良いのですが」

GM
新たな力を受け取った後、君たちは飛空船に乗り込む。
GM
搭乗員数の問題もある為、ヴァルクレア城と観測者の元へ向かうのは、君たちとユリウス、イーヴ、フェリシアのみとなった。
GM
中継塔を停止させたからか、エイギア地方の北西には神使たちの姿を見掛ける事はあまりなく、君たちはすんなりとヴァルクレア城まで到達することが出来た。
GM
連れていくのはユリウスだけでいい? 他のも連れて行く?
エリカ
シャルロットに任せるわ。
シャルロット
ユリウスだけでいいんじゃないかなー
ソルティア
城内にはゆりーだけでいいんとちゃうかな
ヤンファ
まあずかずかと乗り込むこともなかろう
GM
では君たちはユリウスと共に、ヴァルクレア城の城門前に立っている。
GM
相変わらず、城内からは音らしい音も聞こえて来ない。
#ユリウス
「……ここがヴァルクレア城か」 自分の足でやってくるのは初めてだな。
ヤンファ
「如何にも玉座から動きませんって感じの城主だぜ」 どっしりしてる
#ユリウス
「私もそのくらいの威厳を身に付けたいものだな」
ソルティア
「……ここに来るのは二度目ですね。こんなに早く来る事になるとは思っていませんでしたが……」
シャルロット
「ええ。ココが最終目的地だったんですけどねぇ」 懐かしい話だ
エリカ
「今も一人でいるんでしょうか」
ソルティア
「《虚音》の力は途絶えてるわけじゃないから、一人なんだろうね……」
ヤンファ
「そういやァ、土産がどうとか言ってたなァ」
ヤンファ
「なんか土産用意してんのか」
シャルロット
「ユリウスですが?」
ヤンファ
「お前……」
エリカ
「……こ、皇帝陛下が土産って」
#ユリウス
「だろうな」
ソルティア
「……全力でぶっ飛ばされないように気をつけておきましょう。多分、それは無いでしょうけど……」
シャルロット
「一応、私からもお願いしますが……ユリウスからもお願いしていただければ幸いかと」 よろしくね? とユリウスに
#ユリウス
「ああ。帝国の代表として、彼の心を動かせるよう努力しよう」
シャルロット
「いえ、代表としてもそうですが……まあ、開き直りっぷりを見せてやれば気に入ってもらえますよ」
シャルロット
さ、まいりましょう。と先行してお邪魔してくわ
エリカ
「開き直りっぷりって…… はあ」
#ユリウス
「……」 シャルロットからの扱いが酷い気がする。
#ユリウス
「……行こうか」 とりあえず。
シャルロット
ゆりーに対しては単にフレンドリーになっただけなのだけれど
GM
さて、君たちは城門をくぐり、エントランスホールから階段を上がっていく。
GM
誰も居ない城内を進めば、やはりあっという間に玉座の間の手前までたどり着く。
GM
ヴィルフリートを知った君たちならば、彼がこの先に今も居る事ははっきりと感じられるだろう。
シャルロット
「お邪魔します、ヴィルフリート様」 聞こえるように声を張り上げて、奥へ奥へ
GM
扉を開き、声を掛けながら玉座の間へと進入していく君たち。
#ユリウス
「失礼する」
ソルティア
「失礼致します」 賑やかしなので後ろの方から。
エリカ
「……失礼します」
#ヴィルフリート
……」 玉座の手掛に片肘をついて、君たちを見る。
ヤンファ
「変わらず、かァ?」 様子を伺い
#ヴィルフリート
「貴様たちか」 まぁ貴様たち以外に来る者などおらぬが、と付け加えて。
シャルロット
「お久しぶり……というほどではありませんね。変わりなくお元気ですか?」
ソルティア
「ご壮健のようで、何よりです」 ぺこりと一礼。
#ヴィルフリート
「不快感は増したがな」 虚の世界になってるし。
ヤンファ
「……まァ、その点に関しては言葉も無ェ」
シャルロット
「実はそのことでご相談が」
#ヴィルフリート
「して……今回は如何な用だ。見慣れぬ男が居るが」
#ユリウス
「貴方であれば、私の事はご存知だろう」
シャルロット
「我らが皇帝陛下とは彼のことです」
#ヴィルフリート
「ククク……まさかユリウス・クラウゼが直々に出向くとはな」
シャルロット
「実は、仲直りしまして」
ヤンファ
「土産扱いの癖によく言うわ……」
#ヴィルフリート
「貴様らしい言葉だな」 鼻で笑ったわ。
エリカ
「……」 仲直り……仲直りって。子供の喧嘩じゃないんだから。
#ユリウス
改めて、こちらからも挨拶をさせていただこう。ルキスラ帝国皇帝ユリウス・クラウゼだ」
#ヴィルフリート
「ヴァルクレア城主ヴィルフリート・クラウゼヴィッツだ。歓待は期待するな。貴様らのおかげで城内には誰も居らん」
#ユリウス
「その節については、謝罪の言葉も無い。ひとえに私の力不足によるものだ」
ヤンファ
「元々居ねえじゃねえか」
#ヴィルフリート
「その原因は《虚音》や《ドラゴンズ・ジャベリン》だ」
#ヴィルフリート
「まぁ、良かろう。今それを糾弾した所で何がどうなる事も無い」
シャルロット
「その《ドラゴンズ。ジャベリン》は沈黙させてきました」 あと、世界情勢を説明させてもらおう。
#ヴィルフリート
「用件を話せ、シャルロット・イエイツ、ユリウス・クラウゼ」
#ユリウス
「ああ」 とシャルと一緒に現在の状況を説明しよう。かくかくしかじか

シャルロット
というわけで。アレクサンドリアをとめるべく、残る中継塔二つを落としにかかりたいのです」
#ヴィルフリート
成程。状況は分かった」
#ヴィルフリート
「……それで?」 頬杖をついたまま僅かに顎を動かして続きを促す。
シャルロット
「ですが、《ドラゴンズ・ジャベリン》とは違い、今回以後は多く妨害が出てくることは間違いありません」
シャルロット
「そこで、ですが。人族の町並み観光がてら、飛行船にのって私たちにご協力をいただけませんか?」
#ヴィルフリート
「俺に公都へ向かえというのか」
シャルロット
「ええ。気の利いた飛行船なら、今外につけてありますので」
ヤンファ
「まァ、素直に言えば協力の要請だ」
#ヴィルフリート
「……」 ふむ。
ヤンファ
「そっちとしても、こんな不愉快な世界は不本意だろォよ」
ヤンファ
「こっちの撒いた種とはいえ、手段を選んでる場合じゃァない」
#ヴィルフリート
「〈守りの剣〉に関しては貴様たちがここへ来た以上問題はないのだろうな」
シャルロット
「ええ。そちらはこの灰色の世界が続いている間は完全に封殺されています」
ヤンファ
「残念ながら、相手の力が〈守りの剣〉を完全に上回ってるんでなァ」
エリカ
「ザガートさんが近づいても平気でしたから、それは間違い無いと思います」
ヤンファ
「まァ、不幸中の幸いってのが丁度いい言葉だな」
#ヴィルフリート
「では、塔に近付きさえしなければ行動は可能……か」
#ユリウス
「私の立場で、貴方へ協力を要請する身勝手さは承知している。だが、それをこの手で償わねばならぬからこそ、という事は理解していただきたい」
#ヴィルフリート
「確かに、貴様たちに対しては(はらわた)が煮えくり返る思いだ」 ユリウスに。
#ユリウス
「ああ。その思いは至極真っ当なものだろう。如何なる謗りも罰も受け入れよう。全てを終わらせた後でならば」
シャルロット
「私としては、防衛云々というより……ユリウスとの対話を勧めていきたいんですけどね」
#ヴィルフリート
「和解しろ、とでも言うのか?」
#ヴィルフリート
まぁ、元々俺に争う意志は無かったが、とは付け加えた。
シャルロット
「してはくれないんですか?」 不思議そうに首を傾げて
#ヴィルフリート
「すると思うのか?」 思うならば理由を述べてみよ、と。
シャルロット
「いえ。仲良しになって肩を組め、なんて申しませんけど。……ヴィルフリート様とユリウスの在り方は、交じり合うことこそ無くとも、妥協しあえるものだと思っています」
#ユリウス
「…………」 確かに、あちらからの手出しが無ければ、もう積極的に北伐へ向かう理由も無いが。
シャルロット
「そも、ユリウスは蛮族に対して強い害意はありません。どちらかといえば、“大切なものを護る”という信念こそが原動力です」
#ヴィルフリート
「成程」
シャルロット
「その侵略性のない志に、刃としての鋭さを持たせたのはアレクサンドリアからの甘言にあります。で、あれば、今のユリウスと貴方の望みは、かぎりなく妥協しあえる場所にあるはずです」
#ヴィルフリート
「俺と其奴個人単位であれば、そのような妥協は不可能ではないだろう」
シャルロット
「ええ。……個人で構いませんよ。ただ、理解しあってほしい」
シャルロット
「結果や、事実だけを見れば、この惨状は確かにユリウスの所業かもしれない」 この、というのは、すっからかんの城のことだ
シャルロット
「ですが、それだけではない、お互いが抱える事実や想いを、受け止めた上で行動して欲しい」
シャルロット
「そのためにも、今はともに戦い、明日を拓く力となってほしいのです」
#ヴィルフリート
「……」
#ヴィルフリート
この世界を払拭し、明日を拓くというのは分かった。それに協力するのにも、多少であれば異存は無い」
#ヴィルフリート
「が、全てが済んだ後、より大きな苦労をするのは貴様たちだ。それは理解しているな」
シャルロット
「何故ですか?」 苦労、というのがわからないといった顔で傾げる
#ヴィルフリート
「約束通り、全てが終わったのならば俺はレーゼルドーンの蛮族共に働きかける事はしてやるが、それでもその全てを掌握する事は出来んだろう」
#ヴィルフリート
「そしてそれは、貴様ら人族の世界でも同じだ」
#ヴィルフリート
「解放された《虚人》たちにどれだけの記憶が残るのかは知らんが、皇帝がそのような事態を招いた事や、貴様たちが俺という蛮族と協力していた事実が民たちに知れ渡っているかも知れん」
#ヴィルフリート
「そのすべてに、それぞれが抱える事実や想いを受け止めろ、などとは言えまい」
#ヴィルフリート
「それ故、民たちから貴様らへの糾弾は、途方も無いものになるだろう」 人族からも蛮族からもな。
シャルロット
「いえ」 少しばかりの苦笑を洩らして、首を横に振る
#ヴィルフリート
「違う、と?」
シャルロット
「仰った未来は、恐らく訪れるでしょう。ですが、私たちひいていえばユリウスは、来たる明日において、人々にこれまでの全てを史実を、明かすでしょう」 多分、そんなつもりなのだろう。と、ユリウスに視線を一度送り
#ユリウス
そのつもりだ、と静かに頷く。
シャルロット
「私は言います。その全てに、私たちが戦った意味を、想いを受け止めて欲しいと。知って欲しいと」
シャルロット
「その糾弾であれば、我々もまた受け止めましょう。それは、灰色の明日には表れない、人の意思なのですから」
#ユリウス
「例え理解される日が来ずとも、どれだけ非難を受けようとも、私たちはそれが来る日を信じ、人々に訴え続けるだろう」
#ユリウス
「何があっても、歩みは止めない。それが、私たちがこの灰色の世界に落ちて見出した答えだ」
#ヴィルフリート
「……フン」 愉快そうに鼻を鳴らして。 「良いだろう。貴様らにその覚悟があるというのならば、俺は構わん」
#ヴィルフリート
「戦を起こしたならば、俺は容赦なく貴様ら人族を焼き払うだろう。それも承知しておけ」
#ヴィルフリート
それだけ言うと、脇に置いてあった剣を手に取り、玉座からその重い腰をあげる。
シャルロット
前より、何だか元気になられましたね」 焼き払う、といわれて、嬉しそうに笑う
#ユリウス
感謝する、バルバロスの王よ」
シャルロット
「前はどうでもいい、みたいに仰っていたのに。そのほうが、男前ですよ、ヴィルフリート様」 立ち上がった彼をみて、大きく頷いて迎え入れる
ヤンファ
「そんな軽口を利けるのお前ぐらいだわホント」
ソルティア
「……感謝致します」 何も喋らなかったけど後ろの方で一礼します。
エリカ
「……」 頭だけ下げておこう。
#ヴィルフリート
「俺は《虚人》たちとは違うのでな。移り変わりもする」
シャルロット
「しかし、はぁ。迎える苦労は歓迎するところですが、書類なんかは誰かに全部うっちゃりなげたい気分ですねぇ」 やれやれ、といわんばかりの顔でため息を吐き出す
#ユリウス
「残念ながら」 避けられないだろうな。
#ヴィルフリート
「行くぞ、貴様たちの取り戻そうとしている世界を見せて貰おう」
#ヴィルフリート
そう言うと君たちを待たず城外へ向けて歩を進める。
#ユリウス
「ああ」 ヴィルフリートに頷いて。 「私たちも行くとしようか」
シャルロット
「わ、わわ、待ってくださいヴィルフリート様! 事情がわかってない私たちの同行人がびっくりしちゃいますよお!」 あわてておいかける
ソルティア
「シャルロットさんは相変わらず武闘派ですねぇ……それはともかく、行きましょうか」 やれやれ、と肩をすくめて。
ヤンファ
「これも史実にするとなると、とんでもねえなァ」
シャルロット
「大体の事が片付いたら、後は、ユリウスやお姉さまに任せたいものです」 なんて、遠いところを見て呟きながらはしっていった
ヤンファ
「ま、心強いのが増えたんだ。次行こうぜ」
エリカ
「……次も次で、難しい相手な気がしますけどね」 息が詰まるわ。
ソルティア
「シャルロットさんなら軽く連れてきそうで、それはそれで恐ろしい話です……」 凡人ちーむにはついていけないわ!

GM
さて、では。
GM
本当に協力を取り付けて来た事に対して、フェリシアやイーヴは酷く驚いた顔をするが、予定通りに事が進んだのも事実。
GM
君たちは次の目的地である“蒼き観測者”の元へ向かう事になる。
GM
飛空船が着陸したのは、山頂に程近い広々とした空間だ。
GM
相変わらず〈ヴァニタス〉が咲き乱れているが、神使などの姿は見当たらない。
GM
さて、次は誰を連れていく?
シャルロット
イーヴさんを。
GM
それ以外は大丈夫?
シャルロット
あと、気が向くならヴィルフリートさんも
シャルロット
ヤ、っていうなら連れて行かないけど。
GM
行けというなら行く。
エリカ
イーヴ+ヴィルフリートな感じ?
シャルロット
じゃあ折角だしお会いしましょう。とずるずる引きずっていくわ
GM
では。
GM
飛空船から降りた後、君たちは少しだけ山を登り、以前に見た〈ヴァニタス〉の密集したカエルレウスの寝所までやってくる。
GM
その中心には、竜の巨体が鎮座在している。
#ヴィルフリート
ヤツがそうか」
ヤンファ
「あァ、何百年もこの世界を観てきた……言葉の通り観測者だ」
シャルロット
「ええ、そうですよ。ご長寿様です」 蒼き観測者さんですみたいな口調で
ソルティア
「シャルロットさん、軽い軽い」 言い方が。
#イーヴ
「何百年では済まないかも知れないがな」
ヤンファ
「まァ、俺らの想像には及ばないだろうなァ」
#イーヴ
「……少々久しぶりだな」
ヤンファ
「……っつーか、一生見れねえ光景だなコレ」 ヴィルフリートとカエルレウスとか
#カエルレウス
「…………」 君たちの気配を感じ取ると、ぴくりと首を動かして、ゆっくりと持ち上げ、目を拓く。
シャルロット
「カエルレウス様!」 おひさしぶりです、と挨拶しながら歩み寄っていこう
エリカ
「……ほんと、軽いんだから」 呆れ気味に。
#ヴィルフリート
「奴は誰が相手でもああなのだな」 バカだわ。
ヤンファ
「三百年前もあんなんだったんだろォよ」 レナ様も
#ヴィルフリート
「ああ」 まったくもってその通りだった。
ソルティア
「お久しぶりです、カエルレウス様。いつぞやはお世話になりました」 シャルロットの後についていこう。
#カエルレウス
「《担い手》の娘たちか」
エリカ
ぺこ、と後ろの方で頭下げる。
シャルロット
「仰っていた通り、解放する運びとなりまして……」 苦い表情を浮かべながら
#カエルレウス
「把握している。世界が虚ろに包まれた事も、聖女が完全に力を取り戻した事も」
シャルロット
「ぶしつけで申し訳ありません。カエルレウス様は、今の状況をどこまで“観て”、理解されているでしょうか」
#カエルレウス
「汝らの大まかな動向までは」 わかっている、と。
ヤンファ
「説明は不要らしいな」
エリカ
「……」 この分だと、《ドラゴンズ・ジャベリン》を停止させたことなんかは普通に把握していそうだ。
#カエルレウス
久しいな、賢神の使徒よ」 とイーヴに。
#イーヴ
「お久しぶりです」 小さく頭を下げて返す。
ヤンファ
「………」 メガネだのなんだのと弄ることもあるが、何だかんだ面識あったり凄いんだよなこの男も
#カエルレウス
「そちらは……かの城の主か」
#ヴィルフリート
「ヴィルフリート・クラウゼヴィッツだ。貴様の方は一方的にこちらを“観測”しているのだろうがな」
#カエルレウス
「然様」 ヴィルフリートに頷いて。
シャルロット
「で、あればカエルレウス様が仰る前に私から言わせていただきます」
#カエルレウス
「聞こう」
シャルロット
「先ずは単刀直入に。そのお力を、この灰色の世界から彩を取り戻す為にお借りしたい」
#カエルレウス
「…………」
#カエルレウス
「我は唯、世界の流れを観測するだけの存在に過ぎぬ。それは既に伝えたはずだ」
#カエルレウス
「その我に、汝らに与せよと云うか」
シャルロット
「はい」 真っ直ぐ目を見て、断言するように返そう
#カエルレウス
「我の元へ来たのならば、我が肯んずるという確信があって来たのであろう」
シャルロット
「私たちの情勢は、恐らく改めてお伝えすることは無いでしょう。苦しい戦いです。ヴィルフリート様を迎え入れた今でも、それは不確かなものだと思います」
シャルロット
「……カエルレウス様は」 言葉を整理するように、そのカエルレウスの問いかけにゆっくりと答える
シャルロット
「恐らく、この虚ろになっていく世界を憂いながらも、世界が終わるならばそれも観測すべきものだと、ただ世界を見据えながら眠りにつかれるおつもりではありませんか?」
#カエルレウス
然様。それが世界の在り様であるならば、それを観測()る事が我が使命である」
シャルロット
「ですが、カエルレウス様は、私たちを“面白い”と仰ってくださいました」
シャルロット
「であるなら、ここで色あせていく世界を良しとは、断じて思わないはずです」
#カエルレウス
「確かに、世界とは何者かの意志によって紡がれていくものだ」
#カエルレウス
「それは神代から変わらぬ、絶対不変の事実」
#カエルレウス
「だが、この虚ろな世界もまた、アレクサンドリアという聖女の意志によって紡がれた世界ではないのか?」
シャルロット
「そうかもしれません。灰色に染まる未来は、またひとつの真実なのでしょう」
#イーヴ
「…………」 何かを考えながら、眼鏡のブリッジを静かにあげる。
シャルロット
「しかし
#カエルレウス
「しかし?」
シャルロット
「私が拓こうとしている世界も、また別の真実として存在しているはずです」
#ヴィルフリート
「“観測者”という者を組み入れる意志を持った世界、か」
#カエルレウス
「……」
#イーヴ
「歴史は、絶えず流動しています」
#イーヴ
「歴史は繰り返すと言われるように、似たような事例は起きていても、その細部までは全く同一ではない」
#イーヴ
「“蒼き観測者”が干渉する歴史もまた、観測すべき価値を持った一つの歴史ではないでしょうか」
#ヴィルフリート
「さらに云うならば」
#ヴィルフリート
「観測者よ、貴様はアレクサンドリアの意志によって紡がれた、と言ったな」
#カエルレウス
「ああ」
#ヴィルフリート
「確かに、アレクサンドリアという人間の意志もあるのだろうが、恐らく今の奴の意志を構成しているのは、奴自身の意志ではあるまい」
#ヴィルフリート
「かつて、レナ・イエイツらは言っていた。アレクサンドリアは、アレクサンドリアでは無くなった、と」
#ヴィルフリート
「そうなった原因が何であるのかは、云うまでもあるまい」 〈胡弓〉との同一化だ。
#ヴィルフリート
古き神の遺した過ちに操られた意志によって紡がれる世界が、この世界の在るべき姿だと云うのか?」
#ヴィルフリート
「もしそれに肯くのならば、貴様の眼は、かつてのユリウス・クラウゼよりも濁っている」
#カエルレウス
「…………」
シャルロット
「それにですね」
シャルロット
期せずして後を継いでくれたイーヴやヴィルフリートに頭を下げて礼をし
シャルロット
「本当に観測だけを使命とするなら、カエルレウス様は私たち含め全てのものから干渉を拒み、独りあり続けたはずですよね」
シャルロット
「でも、私たちと会い、対話をし、助言を下さった。それは、きっと貴方がただの観る機械ではなく、この世界のうちのひとつだということです」
#カエルレウス
「……既に、我も世界に数多の干渉を行なっていた、か」
シャルロット
「その貴方が、もし少しでも力を貸す意思があるならばそれもまた、世界の在り様に違いは無いのですよ」
#カエルレウス
あるいは、そうなのかも知れぬ」
#カエルレウス
「永き時を生き、世界の在り様を眺める内に、いつしか、我は忘れていたのやも知れぬな」
シャルロット
「それに、私も来て欲しいのです」 カエルレウス様に、と視線を送り
#カエルレウス
「……何?」
シャルロット
「私たちが成すことを。世界の移ろいを。命あるものの意思を、ここではない、息の届くような距離で」
シャルロット
観て欲しいのだ、という言葉は、続けなかった。
#カエルレウス
「……………………良かろう」 長い間を置いて、ゆっくりと言う。
#カエルレウス
「だが、我が行うのは必要最低限の干渉だ。我は、汝らの世界に関わるには力を持ち過ぎた。汝らの世界を必要以上に歪ませるのは、我が“意志”に反する」
シャルロット
「勿論」
シャルロット
「酷い言い方になりますが、世界を変えるのは貴方ではありません。私の、私たち今を生きるものの意志です」
シャルロット
「責務も、得る明日も、全て私たちが望んだものですから」
#カエルレウス
「……」 頷いて。 「公都へ向かうのであったな」
#カエルレウス
「先に汝らの拠点へ戻り、準備を進めておくが良い。我もそちらへ赴こう」
シャルロット
「はい。出来れば、私たちを“明日”へと運ぶ“橋”になっていただければと思います」 嬉しそうに笑って
#ヴィルフリート
「クク……竜をも手懐けたか」 この馬鹿は。
ヤンファ
「呆れるとか感心するとか、そういう言葉じゃ片付かないレベルだよなァ」 肩竦め
#ヴィルフリート
「阿呆だな」 一言で言うならば。
ソルティア
「いやはや……なんともコメントし辛いですね」
ヤンファ
「違いねェ」 くっくっく
エリカ
「……なんか、すごいことになってきた気がする……」 面子が。
シャルロット
「面白い物語を、お見せしますよ」 と、自慢げに笑って見せて。
ソルティア
「シャルロットさんのぶっ飛び加減は別として、感謝します、カエルレウス様。貴方が観測する未来がつまらぬ物にならぬよう、努力いたします」 と笑う。
#カエルレウス
「その言葉、刻んだぞ」
シャルロット
「……ですが、何だか後ろの会話が酷いんですが……あの、馬鹿にされてます?」
#ヴィルフリート
「半分半分だ」 バカにしてるのと感心してるの。
エリカ
「馬鹿だけど凄いとは思ってるわよ」 割りと素で。
シャルロット
「フィフティーってことは、半分は馬鹿にされてるんですね…… いいですもん」 ぷんす、とふくれて、先に飛行船に戻ろう
#ヴィルフリート
「今更気付いたのか」
ヤンファ
「悪いことは言ってねェよ」
ソルティア
「一般的な馬鹿とシャルロットさんの馬鹿は全然違うものですよ」 えぇ
#イーヴ
「さて……」
#イーヴ
「君たちは先に飛空船へ戻っていてくれ。彼と少しだけ話をさせてもらいたい」
ソルティア
「分かりました……個人的なお話ですか?」>イーヴ。
#イーヴ
「ああ、そんな所だ」
エリカ
「ええと……」 帰り一人で大丈夫ですか、と言おうと思ったが、明らかに何も心配する要素がなかった。
#イーヴ
「問題はない」 観測者もいるしね。
エリカ
「ええと、それじゃあ、先に戻ってます」
#イーヴ
「頼む」
ヤンファ
「じゃァ、後でなァ」
ソルティア
「そうですね、立ち聞きもよろしくありませんし。先に失礼させてもらいます」 ぺこりとお辞儀して。
エリカ
ぺこりと続いてお辞儀して、飛空船へ戻ろう。
#ヴィルフリート
ヴィルフリートは先にすたすた歩いていくわ。

#イーヴ
「……」 五人の姿を見送って。
#イーヴ
「協力を受け入れてくださったついでに、ひとつさせていただきたい話がありました」
#イーヴ
「今回の事が無くとも、いずれお話はさせていただくつもりでしたが」
#カエルレウス
「申してみよ」
#イーヴ
「私たちがこれから立ち向かわんとしている相手は、ただの聖女ではなく、〈ライフォス胡弓〉という神器の力を持った存在です」
#イーヴ
「〈ファランダレス〉などの剣がどのように成立したのかは、貴方ならばご存知でしょう」
#カエルレウス
「うむ。かの鍵たる剣らは、〈救世の胡弓〉の一部を利用して造られたようなものだ。それ故に、根源を同じくする」
#イーヴ
「それ故、彼らの力だけでは、どう足掻いても不足する。私はそう考えています」
#イーヴ
そこで、私は〈胡弓〉と同等……とまでは行かずとも、少なくとも彼らの不足を少しでも補えるような手段を貴方に求めたい」
#カエルレウス
「……単刀直入に申せ」
#イーヴ
「かの第三の始まりの剣(カルディア)に連なる剣の加護を、彼らに」
#カエルレウス
「……」 表情に変化は薄いが、悩むように唸る。
#カエルレウス
過ぎた力は、何者の手にも余る」
#カエルレウス
「“救世の聖女”やかつてのルキスラ、ダーレスブルグの者たち然り、ユリウス・クラウゼも然り、先まで眼を曇らせていた我も然り、だ」
#カエルレウス
「かの剣は、始まりの剣そのものではないにせよ、それに近しい力を持つ」
#カエルレウス
「“真なる人”で無ければ、その力に飲まれよう」
#カエルレウス
「我は、彼の者たちがそうなる事を望まぬ」
#イーヴ
「ええ、私もそれは望みません。それでは結局、聖女と同じ結果となるのですから」
#イーヴ
それ故に、彼らが貴方の前で“人”である事を示した時、その加護を彼らに与えて欲しい」
#イーヴ
「恐らく……私以外にも力の不足を危惧し、手を打っている者が居るでしょう」
#イーヴ
「そしてそれもまた、人である事を否定する力のはずです」
#イーヴ
「彼らがそれを乗り越えた時ならば、きっと彼らは自らの心を保ったままその力を振るう事が出来る」
#カエルレウス
「……流石は“賢神の申し子”と云った所か」
#カエルレウス
「良かろう。彼の者たちが“真なる人”となった時、かの剣の祝福を彼らに与えよう」
#イーヴ
「感謝します、“観測者”よ」 
#イーヴ
「それでは、私はこれにて。またあちらでお会いしましょう」

GM
無事にヴィルフリートとカエルレウスの協力を取り付けた君たちは、再び拠点へと戻る。
GM
本当に彼らが現れた事に皆目を丸くしたが、これで公都攻略の目処は立った。
GM
それぞれ準備を済ませ、翌日に公都の攻略を開始する運びとなった。