虚ろの輪音

第一部 第五話「二つの導のその先に」 - 05

GM
君たちが再び下水道を通って、地上に出る頃には日は大きく傾き、公都をオレンジ色に染め上げていた。
GM
心配していた帰路も、拍子抜けする程何事もなく、呪素発生装置の破壊は滞り無く完了した。
GM
そして、君たちは約束通りに駐屯地のフェリシアの私室へと向かう事になる。
エリカ
「……はぁっ、戻ってこれた……」
ジャン
「流石に日も落ちてる、か」
ソルティア
「戻ってこれましたね……正式な遺跡の制圧は、後ほどですね」 今回はとりあえず破壊だけだし。
シャルロット
「追手は……ついていないですか?」 ジャンに声を。スニークされていたらいやだ
ジャン
「……ン」 聞き耳だけしておこう 2D6 → 1 + 6 + (9) = 16
GM
静かなものだ。自分の完璧な隠密・誘導具合に惚れ惚れしてしまう程に。
シャルロット
そしてこのべた褒めである
ジャン
「今のところはナシだ」  「何だァ、気味が悪い程にすんなりいったのがそんなに気になるのかよ」
シャルロット
「……当然です」
ジャン
「……ま、気持ちは解るがな」
ソルティア
「……まだ何かありそうな気は確かにしますが、今は報告を先にしましょう」
シャルロット
「構いません、行きましょう」 歯に物つまった言い方ではあったが、先へ行くことを促した
ジャン
「あァ」

#フェリシア
お疲れ様です、皆さん」
#フェリシア
改めて、落ち着いた状況で駐屯地の彼女の私室を尋ねる。
#フェリシア
フェリシアらしく、尽く“余分”が省かれた部屋だが、部屋のところどころに、控えめに主張しているファンシーな小物群だけが少々異彩を放っている。
ソルティア
「はい、お疲れ様です」
ジャン
「まァ、程々ってトコだな」
エリカ
「ええと、お疲れ様です」
ジャン
「……あァ、この前商店の通りで見かけたのはそういうことかァ」 成程成程、と小物を見つつ
#フェリシア
「……何か?」 ぎろり。
ジャン
「いえいえなんでも」
ソルティア
(割と可愛いもの好きなんだろうか……)
#フェリシア
「破壊自体は、順調に行った様ですね」
#フェリシア
言いつつ、君たちに席を勧めましょう。
シャルロット
「はい、ばっちりですよ!」
ソルティア
「えぇ、順調すぎて怖いくらいでしたよ」 肩を竦めて席に着く。
ジャン
「破壊自体は、っつーと」
ジャン
「何か引っ掛かる言い方をしてくれるじゃァねえか」
エリカ
「……他に何か、問題があったんですか?」
#フェリシア
「……いえ、皆さんの様子を見ていると、あまりに順調に行き過ぎではないかという思いは、すぐに見て取れますから」
シャルロット
「……はい」 うっさんくさいぐらいするするいったし
エリカ
「まあ……そうですね」
エリカ
「人も殆どいませんでしたし……」
ジャン
「入口に見張りを置いてたぐらいだしなァ」
ソルティア
「まるで仕組まれているようですよ。だからどうする、と言われると困りますが……」
#フェリシア
「詳しい報告を聞かせていただきましょうか」 フェリシアも、君たちに続いて席に着こう。
ソルティア
「えぇ、分かりました」 説明しよう。セージは無いが知力は高いから、その辺の話の整理は上手いだろう。
シャルロット
とりあえずあったできごとをかくかくしかじかでもOK……?
#フェリシア
オーケーよ。>かくしか
GM
~かくかくしかじか~
#フェリシア
「……成程」
#フェリシア
「となると、やはり事前にシャルロットさんが仰っていた通りなのかも知れませんね……」
#フェリシア
「ここまで追手も何も無かったのを見るに、呪素発生装置の破壊そのものが必要な要素だったか、あるいは丸々不必要になってしまったか」
ソルティア
「ひとまずは装置の破壊をしただけですから、制圧・調査はまたこれから、と言う事にはなりますが……」
#フェリシア
「……人員が大きく限られている今、制圧・調査を優先して行う必要や余裕があるかどうかは、判断に困る所ですね」
ジャン
「一応、守護者はついてたんだ。必要な要素だったと考えるセンは薄いかねェ」
ソルティア
「どうしても後手に回っている現状ですからね。装置から何か出てくればいいんですが……」
シャルロット
「……そこです。何故、人間ではなく魔動機ひとつに守らせていたのか」 
ソルティア
「少なくとも、装置が破壊された以上、相手の組織にとってあの場所は不要なものでしょう。見張りが完全に引き上げれば、僕らでも再調査は出来ると思いますが……」
エリカ
「……もう、他に新しいのを作ってる……んでしょうか」
#フェリシア
「その可能性は、十分にあると思います。……ただ、それが何処にあるのか」
ソルティア
「一応、警報を鳴らそうとしていましたから、完全に無用であったと言うわけではないんでしょうが……」
ジャン
「……ま、中々難しいトコだなァ」
#フェリシア
「杜撰とはいえ、一応警備の体裁を整えるつもりはあったのでしょうか……」
シャルロット
「……ですが、ひとまずの目標を達成できたことは、良しとしましょう。落ち込んでばかりではめいってしまいます」
エリカ
「……そう、だね」
ジャン
「ともあれ破壊を行ってから時間が経たねえことには事の変化も解らねえだろうよ」
#フェリシア
「……はい。少なくともこれで、あの場から《呪素》が発生することは無くなったのですし」
ソルティア
「……これから問題になるのは、次の手がかりでもありますしね。その辺も合わせて、もう一度あの遺跡を調べてみるのは悪い手ではないかもしれませんね。人手は割けないでしょうが……」
シャルロット
「ここで考えていても、応えは出ません。今後の調査に力を入れるとして、一時休息しませんか?」 ぽん、と手をあわせて、柔らかく笑う
ソルティア
「はは、そうですね。下水を通ってきて匂いがついてしまっていますし、お風呂でも入っていきたいところですよ」
#フェリシア
「この状況では、とても安心して休んではいられなくて……」 シャルロットに苦笑して。
ジャン
「……それより、北の様子はどうなんだ?」
エリカ
「様子……って行っても、そんなすぐには解らないんじゃ……」
#フェリシア
「そちらはまだ連絡が」 とジャンに答えようとしたところで、フェリシアの懐で通信機が鳴る。
#フェリシア
「……と、すみません、よろしいですか?」
シャルロット
「どうぞ?」
ジャン
「っと、連絡かァ。構うなよ」
#フェリシア
断りを入れてから、フェリシアは通信機を耳に当てる。
#フェリシア
「はい、こちら公国軍第四将軍補佐官……アラン?」
#フェリシア
真面目な声色で応対していたものの、相手がアランだと分かると気の抜けた様な声に変わる。
エリカ
「……」 あら、アランさん。
シャルロット
「ジャンさんとアランさん相手では、対応がわかりやすいですね」 声音をきいて
#フェリシア
が、それもまた、次の瞬間には緊迫したものに変わる。
#フェリシア
「……何ですって?」
エリカ
「……?」 何かあったんだろうか。
ソルティア
「………」 緊張した声を聞いて、眉を顰める。
シャルロット
「……?」 思わず、腰を少し浮かしてしまう。
ジャン
「………何だ、どうした……?」
#フェリシア
「丁度、今シャルロットさんたちがいらっしゃるわ。出力を切り替えるから、少し待ってくれる?」
#フェリシア
そう言うと、フェリシアは通信機を操作して、周囲の人間にもその音が聞こえるよう、音の出力方法を変更したようだ。
シャルロット
「どうしました、アランさん」
#アラン(通信)
『あーあー、テステス。聞こえっかァ?』 フェリシアの通信機からは、アランののんきな声が響いてくる。
#フェリシア
「……この辺りは人の通りもあまりありませんし、盗聴の対策もしっかりしていますが、念のため、皆さん声を抑えていただくようにお願いします」
#フェリシア
フェリシアが、真剣な表情で、右手の人差し指を立て、それを口の前に当てて言う。
エリカ
「……」 緊迫した状況なのかと思ったら、気が抜ける声だなあ。
ソルティア
「はい、聞こえますよアランさん」 ひそそと声を潜めて。
ジャン
「聴こえてるぜ。えらい悠長な対応だが、どうかしたのかよ」
シャルロット
「……あ、アランさん?  えと、わかりましたけど、一体……?」 後半はフェリシアに
#フェリシア
「……他に聞かれて良い事ではありませんから」
#アラン(通信)
『いやァ、事態自体は結構のっぴきならねェ感じなんだがなァ』
シャルロット
「のっぴきならないって、どういうことですか…?」
ジャン
「どうにもハッキリ動かない、って感じじゃァねえか」
ソルティア
「……やはり北でも何かありましたか。都合のいい状況だとは思ってましたが……」
シャルロット
「まさか、おね……マグダレーナ様に何か?」 思わず声音を強くして
#アラン(通信)
『姫さんには何事もねェよ。今んところはな』
シャルロット
「い、いまんところって……そっちで一体何があったんですか」
#アラン(通信)
『姫さんの方もちィとばかし問題が出てきたが、まァその話は後回しだ』
#フェリシア
「シャルロットさん、ひとまず落ち着いて、彼の話を聞きましょう」 なだめるように。
シャルロット
「……ン、そ、そうですよね……」 自分の遠くで事件がおきていると、落ち着かなくなってしまう
#アラン(通信)
『結論から言うと、だ』
#アラン(通信)
『開放派の一部は、蛮族と通じてやがる可能性が高ェ』
エリカ
「な……」
エリカ
「そ、それ本当なんですか?」
#アラン(通信)
『本当だよ。ンな嘘つくかよ』
エリカ
「それはそうですけど……」
ジャン
「………」 眼を細める。となると、やはり……
ソルティア
「……そうですか。一部、と言う辺りがまだ救いですね」 ふぅ、とため息ついて。
#アラン(通信)
『案外丸々かも知れねェが、流石にそこまではまだ分かってねえ』
ジャン
「まァ、開放派の概念からしてその可能性は決してゼロじゃァなかったからな」
ソルティア
「分かりました。それで、こちらに何か要請はありますか?」
#アラン(通信)
『お前ら揃いも揃って焦るなって』
エリカ
「焦りもしますよ。いきなりそんなこと言われたら」
シャルロット
「焦るなというほうが、無理な相談ですよ…!」 どういうことなの
ジャン
「とりあえず二人とも静かにしとけ」
エリカ
「……」 むむ。
シャルロット
「……」 ぐぬぬ。黙って話を聞いてるわ
ジャン
「……やれやれ」 こういうところはまだまだだなァ
ソルティア
「まだ何かありましたか、すいません」
#アラン(通信)
『俺ァまだ結論しか言ってねェだろうが。物事には必ず過程があんだよ、ソルティア青年』 ちっちっち、と指を振る仕草が目に浮かぶようだ。
ソルティア
「過程をゆっくり話せるくらいの時間はあるということですね。安心しました」 小さく笑い。
#アラン(通信)
『ひとつずつ順序立てて話してく。切羽詰まった状況であればある程、そういうのが大事なんだ。覚えとけ』
#フェリシア
「貴方がいつも適当な発言を繰り返してるからでしょうが……」
#アラン(通信)
『かっかっか。まァそれは置いといて、だ』
エリカ
「……」 とりあえず黙って聞いとこう。
#アラン(通信)
『俺ァ指示通り、“朽ちたる都”の周辺で目撃された蛮族と人らしき姿を追ってた訳だ』
シャルロット
「は、はい」 ふむふむ
#アラン(通信)
『実際、そこには蛮族と一緒に人間が居た。で、そいつをひっ捕まえて色々と吐かせた』
#アラン(通信)
『そいつは開放派に属する公国の人間でな。ま、十中八九軍人だろうよ』
シャルロット
「公国の……」
#アラン(通信)
『そいつの証言から、ここ最近の蛮族の動きの活発化には、開放派からの要請があった線が濃厚になった』
ジャン
「へェ、要請となァ」
エリカ
「要請、って……」
#アラン(通信)
『……が、ぶっちゃけこれだけじゃ開放派に突き付けるには証拠として弱すぎる』
ソルティア
「どこまで繋がっているかは分かりませんからね……下っ端がやりました、と白を切られてはどうしようもない」
シャルロット
「……どこまで、内側に入り込んでるんですかね」 薄ら寒い。
#フェリシア
「……蛮族と癒着していた、って……一体どういうこと? そんな事をして彼らにどんなメリットが……」
#アラン(通信)
『さァな。こんな下っ端相手じゃ、その辺までは分かりそうにない』
#アラン(通信)
『……それと、だ』
#アラン(通信)
『蛮族の話とは別だが、〈HRユニット〉の製造技術に関しても、ちょっとした話がある』
シャルロット
「製造技術について?」
エリカ
「……? そっちで解ることがあったんですか?」
ソルティア
「そちらにもユニットの話が?」
#アラン(通信)
『ああ。教授が帝国の技術が云々、言ってたろ?』
ジャン
「………」 腕を組んで聴いてる
ソルティア
「えぇ……」 見えないのに頷いてる。
シャルロット
「は、はい……」
エリカ
「言って……ましたね」 そういえば。 「……それと関係あるんですか?」
#アラン(通信)
『実際、帝国のお偉方の協力があったんだとよ。帝国に眠ってる、ちィと古い魔動通信の技術資料の入手とか、な』
#アラン(通信)
『それが具体的に誰、とまでは知らねェらしいが、そういう話があったのは確かだそーだ』 何処まで信用していいか分かったもんじゃないが、と付け加えておいて。
シャルロット
「……一体、どこまで」 困惑顔だ
ソルティア
「……実際に帝国の人間が関わっている可能性がある、と言う事ですか……」
ジャン
「まァ、そうでもなけりゃァあんな技術は生み出せないだろうが」
#アラン(通信)
『……ま、現実的に考えて、公国だけじゃあんなもんは作れねェんだろ? 教授が嘘ついてんなら別だがよ』
シャルロット
「そうかもしれませんが……」
エリカ
「帝国の、それも偉い人、ですか……」
#フェリシア
「……帝国の権力者の協力、ですか」
ジャン
「そうとは言えども、こんだけキナ臭ぇと嫌になってくるなァ」
ソルティア
「せめて、出奔した帝国の人間が……と言うくらいならよかったんですけどね」
#アラン(通信)
『……どうも嫌な符号ばかりが重なりやがるが』
シャルロット
「……」 何か考えたか、暫く思案顔であった表情がさらに曇る
#フェリシア
「……シャルロットさん、どうかされましたか?」
シャルロット
「いえ。……大丈夫です。嫌なことが多すぎて、悪いことばかり想像してしまって」
#アラン(通信)
『悪い想像でも、信頼のおける奴にゃ話しておけよ。手遅れになってからじゃ、相談もクソもねェからな』
#アラン(通信)
『とりあえず、捕まえた開放派の馬鹿関連についてはこれで終わりだ』
ソルティア
「……分かりました。」
ジャン
「……それで、他には?」
エリカ
「マグダレーナ様の方も何かあったみたいに言ってましたけど……そっちは何があったんですか」
#アラン(通信)
『ああ』
#アラン(通信)
『姫さんに一通、手紙が届いてな』
シャルロット
「手紙……?」
#アラン(通信)
『差出人は、死神だそうだ』
シャルロット
「しにが……まさか!」 がたっ、と立ち上がる
#フェリシア
「……どういうこと!?」 フェリシアも珍しく声を荒げて、通信機を見る。
エリカ
「しに、がみ……? って、それって……!」
ソルティア
「……ルナが?」
#アラン(通信)
『内容がまァ、なんとも舐め腐ってやがるんだが』
シャルロット
「……どんな内容なんですか?」
シャルロット
まさかマグダレーナを殺すとかどうとか欠いてあるんじゃあなかろうな
エリカ
「まさか、犯行予告みたいな……?」
#アラン(通信)
『ま、ンな所じゃねェの?』
#フェリシア
「……今までの彼女の犯行の中にも、事前に予告状を送っていた例はいくつもありますが」
『3日後、公国のお姫様に会いに行くわ。
 目的は秘密。もし、誰かが私を止められたのなら、その時にでも教えてあげる。
 私を分かってくれている人なら、その目的も、言わずに理解してくれるかも知れないけれど。

 そうそう、出来れば“もう一人”にも来て貰いたいの。約束を果たせる機会は、今を逃せばなかなか無いと思うから。
 それじゃあ、3日後に。お姫様の居る所で会いましょう。
“死神”より』
#アラン(通信)
ってな感じの、クソ巫山戯た内容だ』
エリカ
「……」 イミフ。って顔した。
ジャン
「そりゃァふざけた内容だなァ……」
ソルティア
「……三日後、ですね」 ぽつりと呟くように言い。
シャルロット
っ」 息を呑む。会いに行くだなんて、どういうことだ
#アラン(通信)
『姫さんは、今レーゼルドーンから動けねェ。アホみてェに蛮族が突っ込んで来ててな』
ソルティア
「となると、僕らがそちらに行くしかない、と言う事ですね」
ジャン
「来いってかァ……ま、これも“シナリオ”の一部なんだろうよ」
#アラン(通信)
『だろうな』
シャルロット
「マグダレーナ様の護衛は……きっと振り切る勢いで前線にいらっしゃるんでしょうね」 たぶん
#アラン(通信)
『俺と一緒にレーゼルドーンに行ってからは、ずっとカシュカーンで指示飛ばしながら、自分も東西から攻めてくる蛮族の対処に当たってる』
#アラン(通信)
『前線に行きたいのは山々だろうが、流石に、な。誰かさんと違って一応するべき自重は出来る姫サンだしよ』
ソルティア
「……レーゼルドーンのマグダレーナ様のところまで、何日かかりますか?」 と地理に詳しい人に聞いてみる。
シャルロット
「3日もあれば十分ではないでしょうか。おつりが来ます」
#フェリシア
「カシュカーンまでならば、橋を渡って少しですから、1日もあれば……」
ジャン
「馬で飛ばせば一日でいけるだろ」
エリカ
「カシュカーンなら、橋を渡ってすぐだし、……うん」 みんなのいうとおり。
#アラン(通信)
『あからさまな罠だぜ?』
#アラン(通信)
『それに、公都内で開放派の動きや、奴らの次の狙い、俺たちが見落としてる事、それも探らなきゃなんねェんだ』
ジャン
「流石にここまで来れば罠だとは大体の奴らが解ってるだろうがなァ」
ソルティア
「手紙が送られてきた日によりますが……少しはこちらでの調査に当たる時間もありそうですか」
#アラン(通信)
『ホットだよホット。今朝だ』
ソルティア
「今朝に来たのなら、明日、明後日、明々後日……レーゼルドーンへ向かうなら明後日のうちに出たいですから、まずは明日、ですか」
エリカ
「……ところで、その……“もう一人”って誰のこと?」
ジャン
「………」 誰か、というのにはあえて言及しない
#アラン(通信)
『そりゃ地味子、もう一人はもう一人だよ』
エリカ
「……意味わかりません」
シャルロット
「誰か、というのはもうわかってるんですよね、アランさん」 曇り顔だが、自嘲的な笑みだ
#アラン(通信)
『さァなァ』 わざとらしくシャルロットに。
ジャン
「……行ってみりゃ解るこった」
エリカ
「まあ、要するに誰だか解らないってことですね……」 はあ、とため息つき。
#アラン(通信)
『ま、別にお姫様が一人しか居ないなんて法はねェし、子作りに励む王族が居りゃいくらでもできるわな』
エリカ
「……はあ、そうですか」 他の王族の誰かか、それとも何かの暗喩だろうか。
(……やめやめ) あの子(ルナティア)の考えは理解できない。
ソルティア
(もう一人、と言うのは恐らくシャルロットさんのことだろうけど……) 王族うんぬんの話ではなく、ルナが執着してそうなのがシャルロットという視点でだけど。
シャルロット
……」 迷うが、黙っているのも限界だろうか。ちらり、と意味深にフェリシアとジャンに視線を向ける。
#フェリシア
「…………」 元々、仲間を騙させているようで気が引けていたのは確かだが
#フェリシア
「……」 シャルロットには迷った末に首を横に振る。まだ、言うべきではないと判断したようだ。
シャルロット
でも」 どうせ遠からず……それも最悪のタイミングで割れてしまうことになりそうで、そのほうが恐ろしいのだけれど
シャルロット
「……」 葛藤した表情で、目を泳がせていたけれど仲間を守る、という意味では、黙っているのは礼儀ではない気がするのだ。
#アラン(通信)
『言いたいなら言っちまえ。それもお前の道だろうよ』
ジャン
「………まァ」 シャルの目線を感じつつ 「罠だろうと何だろうと」
ジャン
「あの女に会いに行く理由が誰かしらあるんだったら、飛び込んでも俺は止めねえよ」
ジャン
「ただ、シャル」
ジャン
「お前も行くならそれなりの覚悟をしとけよ? あの女と対峙しようってんならなァ」
ジャン
覚悟しとけ、という言葉には無論諸々の意味が含まれている
ソルティア
「僕は、行かない理由はありませんよ。こちらで彼女……ルナティアに会えたり、止める手段が出来たりするのならまた別ですが」
#アラン(通信)
『予告状の内容は必ず果たす。それが奴の流儀らしいな?』
ソルティア
「えぇ。彼女の出した予告が果たされなかった事はありませんよ……少なくとも、僕が知る限りは」 自嘲のような笑みを浮かべて。
#アラン(通信)
『なら、マグダレーナの姫さんをどっかに移しても、関係なく追ってきそうだな』
#フェリシア
「……それなら、迎え撃って撃退する他ない、か」
ソルティア
「恐らくはそうでしょう。こちらで止められる手段が見つかればいいのですけど……」
エリカ
「……って言っても、前線なんかよりもっとましな場所があるんじゃあ」
ジャン
「そう簡単に下がれる状況にない、ってのか?」
#アラン(通信)
『でもよォ、今姫さん程の優秀な指揮官がいなくなったら居なくなったで、やばくなんだよな』
エリカ
「……そうですか」 ひどく面倒な状況、みたいだ。
シャルロット
「ぁン。ひとまず私たちが行けば、マグダレーナ様が簡単に危険にさらされるということはないですよ」
エリカ
「……どうして?」
#フェリシア
「……何故ですか?」
ソルティア
「そうですね。少なくとも、ルナはシャルロットさんの事をとても気に入ったようですから……」 そういう話ではないが
シャルロット
「今回は深い読みなどありません。私たちが、守るのですからね」 負けることなんてない、と強気の声で
ソルティア
「……ふふ……そうですね、そうでした。今回ばかりは、絶対に止めないといけません……僕にとっても、ようやく彼女の前に立つ事が出来るわけですしね」 不敵な笑みを口の端に浮かべて。
#フェリシア
「……成程」
ジャン
「……ふゥん、成程な」 大胆に出たな
エリカ
「……」 どうしてそう自信に溢れているのか。
#アラン(通信)
『おいおい、成程じゃねェよ。そんな言葉一つで簡単に信用していい立場じゃねェだろうが、アンタはよ』 フェリシアを諌めるように。
ジャン
「確かに、根拠もない、状況からしたら馬鹿げた発言だわなァ」
#フェリシア
「それでも、私は約束したのよ。止めない、って」 通信機の先のアランに。
#アラン(通信)
『はァ……女ってのはどうしてこうなのかねェ……』
シャルロット
「それと……ごめんなさい、フェリシアさん。やっぱり、黙ったままというのは、きっと良くないと思うのです」 だから、言わせてもらってもいいですか? と、伺うように。
#フェリシア
「はい、それも、私は止めはしません」
シャルロット
「戦場で、仲間を混乱させてしまうようなことは、避けたい」
エリカ
「……?」 怪訝な表情。
ジャン
「シャル………そうか」
ジャン
お前がそれを選ぶなら、それも一つだろうな。そう思って黙りつつ見ている
シャルロット
言うと、エリカとソルティアに向かい合う
ソルティア
「……何でしょうか」 きっちりシャルロットと向かい合って。
シャルロット
「私は……お二人に、大きな隠し事をしていました。それを先ず謝らせてください」
エリカ
「……え、いや、いきなりそんな謝られても……」
ソルティア
「いえ……人に隠し事があるのは当然の事ですから。それを責めることは、僕には出来ませんよ」 首を横に振り。
シャルロット
「そして、聞いてください」 す、と不安に揺れる表情で、手を胸にあてて
エリカ
「……まあ、そう、ソルティアさんの言うとおり、隠し事のひとつやふたつ、誰だってあるものだとおもうし……ああ、うん」 聞く、けど。
#フェリシア
「……」 居住まいを正して、真っ直ぐシャルロットを見つめる。
シャルロット
「私は、シャルロット……シャルロット=イエイツ。マグダレーナ=イエイツの妹にあたる人間です」 静かに、だがはっきりとした声で言った
エリカ
「………………は?」 ぽかん、として。
ソルティア
「……マグダレーナ様の……」
エリカ
「……ちょ、……っと、待って」 何言ってるのか解らない。
#フェリシア
「驚かれるのも無理はありません。ですが、事実です」
ソルティア
「……それは……王家に繋がる、第六位の継承者に当たるという事ですか……いやはや、これは何とも……」 くしゃっと前髪を軽く握って。
ジャン
「………」 まぁ、エリカちゃんの反応は当然だろうな。今まで普通に行動してた娘が姫に当たるのだから
ジャン
「………」 そういえばこれは俺もリアクション取るべきなの?
#フェリシア
「……」 任せるわ、と首を振る。
ジャン
(まあとりあえず話が終わるの聞いとこう) フェリシアとアイコンタクトとりつつ
エリカ
「……ちょ、ちょっとソルティアさん何ふつうに納得してるんですか!」
ソルティア
「いえ、元々身分の高い方だとは思っていましたから……さすがにここまでとは予想外でしたが」
エリカ
「いや、だってお嬢様だとは思っててでもそれは神殿長の娘だからだと……」
シャルロット
「……その姿のほうが、私にとっては真実なのですが。私がイエイツの血筋であることもまた、真実です」
シャルロット
「ある事情から、私は存在しない人間としてヘリオドール家に引き取られ、影で育てられてきました」
シャルロット
「死神ルナティアさんが仰った“もう一人”の“姫”とは、恐らくですが私のことでしょう」
エリカ
「ちょっと、いや……ええ……? 待って、待って……」
ソルティア
「……身分の高い方と接する事に慣れていらっしゃるようでしたし、マグダレーナ様と初めてお会いした時も、少し挙動が妙でしたから……っと、これは失礼」 失言を詫びるように小さく頭を下げる。
エリカ
「ああ、うう……」 全く頭の理解が追いつかない。 「あ、いや、そういえば確か、に……?」
ソルティア
「……ルナが気に入っていたようですから、もう一人はシャルロットさ……様かとは思っていましたが、そういう理由もありましたか……」
シャルロット
「私たちが敵としている相手に私の素性が露見しているのは明らかです。……故、私が仲間であるみなさんに隠したままでは、害が及ぶと考え、勝手ながら今話させていただいています」
ソルティア
「いえ、これで色々と納得がいきました……ありがとうございます」 丁寧に頭を下げて。
エリカ
「い、いやでも、ほんとにお姫様だとして、何だってこんな、冒険者なんてやってる……らっしゃる、の……?」
ジャン
「見聞を広めるため、ってトコかねェ」 黙ってたところで漸く口を開く
エリカ
「かねぇ、って……っ、ジャンさんも何落ち着き払ってるんですか!」
ソルティア
「ジャンさんからも何か?」 くるっとそっちを向いてにこっと微笑み。
ジャン
「いやァ?」 鼻で笑って
エリカ
「……あ」  「し、知ってたんですか!?」
ジャン
「そりゃァ、幼馴染って言い張るからには知ってるだろォ」 カッカッカと笑い
エリカ
「……だろぉ、って……」
シャルロット
「……私は、ある種マグダレーナ様の暗部です。私という存在自体が、弱点にもなりうるでしょう」
シャルロット
「ですが、私は皆さんと仲間として戦いたい……このような身ですが、今までどおり共に戦っていただけませんか?」
シャルロット
「……」 そういや、ジャンはどう紹介したらええねんか?
ジャン
「……あァー」 やっぱ俺も?
ソルティア
「……仲間として今までどおり、と言うお言葉。そのまま受け取っても宜しいのでしょうか?」 わざと念を押すように尋ねる。
シャルロット
「当然です。あの、育ちは神殿の箱入り娘程度なんですから、今までどおりでいいんですからね?」 苦笑い。
エリカ
「今まで通り、って言われても……」
シャルロット
「困るようなお願いであるのは確かかもしれませんが、私は姫としては聊か品性も育ちもよくありませんし」
エリカ
「……」 そりゃ言われなくても解るけど、とは思っても言えず。
ジャン
「エリカちゃんは、今までシャルのことをちょっと天然な娘だなと思って接してきただろォよ」
ジャン
「身分が明らかになろうとなるまいと、シャルの中身がソレなのには変わりねえんだぜェ?」
シャルロット
「私自身、王城にいた記憶もない程度には王族とかかわりのない人間ですから」 ぱたぱた
ソルティア
「……はは、分かりました。それでは、今までどおりと言う事でお願いしますね、シャルロットさん」 丁寧な口調から砕けたようなものに戻って、握手しようと手を差し出す。
シャルロット
「はい。……ご迷惑を一杯おかけしてしまうと思いますが、宜しくお願いします」 そこを謝ったりはしない。よろしくと笑って手を握る
ソルティア
「生きてる限り迷惑を掛け合うのが人ですよ。そしてそれを許すのもまた人だと思います」 「ですから、僕からも迷惑をかける事があるでしょうが、宜しくお願いしますね?」 ふわっと笑って手を握る。
シャルロット
「いえ。ルナティアさんの事、一人で頑張らせたりなんてさせませんからね?」
ソルティア
「……で、僕ももう一つ、秘密がありましてね。また今度、二人の時にお話しますよ」 握手で近づいた時、相手にしか聞こえない小さな声で言うよ。>シャルロット。
ソルティア
まぁナイトメアですよって秘密しかないんですけどね後は
シャルロット
「……? 光栄です、ソルティアさん」 こちらも小声で返しておこう
ジャン
「ほれ、ソルティアは飲み込みが早ェぞ」
ソルティア
「いつだってマイペースなのが売りですから」 キリッ
エリカ
「そうだけど……」
#アラン(通信)
『俺だって知ってた上でこんな態度なんだぜ?』
#アラン(通信)
『マグダレーナの姫さんの方にもこのまんまだしな』
エリカ
「……」 お前と一緒にすんな、と言わんばかりに通信機睨みつけ。
#フェリシア
「はぁ……」 ちょっとは敬いなさいよとか思いながら。
シャルロット
「あはは……マグダレーナ様は正式にお姫様なんですから、もうちょっとよくしたほうがいいと思いますよ…?」
#アラン(通信)
『それを姫さんに言ったら、私もシャルロットも立場は変わらない、彼女と同様に扱ってくれ、って言われてなァ』
シャルロット
「……私は立場なんてない身分なの、マグ……お姉様が一番ご存知でしょうに」
#フェリシア
「マグダレーナ様は、シャルロット様の事を本当に大切に思っていらっしゃいますから」 扱いが違う、ましてや自分より低い扱いを受けるなんて納得がいかないの。
エリカ
「……」 どうしよう。酷く周りが遠い。自分だけ順応できてない。
ジャン
「エリカちゃん凍ってンなァ」
エリカ
「いや……だって……急にこんなの……」
ソルティア
「……エリカちゃん?」 ぽん、と安心させるように肩を叩こう。
#アラン(通信)
『まァ……地味子はガチで全く気付いてなかったっぽいからなァ』
エリカ
「~~」 やめてよそんな私だけバカみたいな。
ソルティア
「エリカちゃんは良い子ですから、人の言葉の裏を読んだりなんてしないんですよ。僕みたいにね?」 はは、と笑い。
エリカ
(やめて) そんなフォローいらない。恥ずかしいだけ。
#アラン(通信)
『ソルティア君恐いわァ』
ソルティア
「言及しないだけの分別は僕にだってありますよ?」 ははは
ジャン
「仕方ねえ、そんな凍ってるエリカちゃんを解凍すること言ってやろうじゃァねえか」
ジャン
「と思ったがシャルが何か言いたげだな」
ジャン
すす、とシャルに場を譲り
シャルロット
「エリカさん」 正面に向かい合って
シャルロット
「私は……」 言いかけたけど、もしかして私が言わないほうがいいのだろうか。困ったようにジャンを見る。ジャンが何かいえるなら、任せよう
ジャン
首を横に振る。俺なんかよりも、お前から言ってやった方がいい、と
シャルロット
「……私は、本当に偉く、皆に慕われるような人間ではないんですよ、エリカさん」 と、言葉を続け
エリカ
「……」 違う。そんなの嘘だ。だったらなんでフェリシアさんがあんな態度をとるの。
シャルロット
「居るだけで姉に迷惑をかけて、その上で冒険に出たいだなんて強がりを言って迷惑を被せているような、手間のかかるような妹です。ですが……いえ、だからこそ」
ソルティア
「………」 この言い方、モニカちゃんとどこかかぶって見える気がするな。
シャルロット
「私は、シャルロット=ヘリオドールとして、一人の冒険者として、皆と戦って“絆”を得たいのです」
シャルロット
「後ろめたい出生であるとか、姫の身分であるからとか、そんなことには振り回されないで戦うそれが、私が冒険者として戦うときにザイアに誓った、一つの命題です」
エリカ
「……」 口が空回りするみたいにぱくぱく動く。音が出ない。何を言えばいいの? こんな相手に。こんな状況に。
シャルロット
「ですが、それら全てひっくるめて私の事情です。エリカさんに押し付ける気もありません。……だから、エリカさんは気負われなくていいんですよ?」 こちらも、無理をいっているのは判っているのか僅かに困ったような笑みで
シャルロット
「態度を改めざるを得ないといわれるのであれば、甘んじて受け入れます。ですが……私個人としては、もっと親しげにお話してくださると嬉しいです」
シャルロット
「歳の近い友達は、エリカさんが初めてなのですし」 それとも、仲間と評すべきだろうか。ともあれ、伝えたいことは全部伝えた。後は答えを待つだけだ。
ジャン
「………」 最後のその一言は俺も言おうと思っていたことだった。やはり本人の口から言うべきだろうな、と改めて思う
ソルティア
「………」 どうしたもんかな、と遠い目で腕を組みながら考え込む。
エリカ
」 シャルロットの一挙一動に苛立つ。言葉の一つ一つが腹立たしい。押し付けるなって、だったら最初から言うな。気負うな?嫌味のつもり? 違う、本気で言ってるのは解ってる、でもだから余計に苛立つ。
シャルロット
「あの……」 表情がとげとげしくなっていく様を見て、不安げに声をかける
エリカ
「ぁ……ぅ」 胸の内が熱い。どうしてこんなに、怒りが、でも、だめだ、こんなところで、出せない、抑えない、と、 「ぅ、しろって、言うの」
シャルロット
「……思ったことを言ってください」 綺麗事で済ませるつもりも、ない 
ソルティア
「………」 いっそここで一度爆発しちゃうくらいの方がいいのかもしれんな、とか思いながら様子を見る。
ジャン
……」 俺の次は彼女、か。悪いことをさせてしまっているな
エリカ
「親しげに、って……そんなの、無理よ……!」 駄目だ、抑えられない。だって、今、本当に気づいてしまった。自覚してしまった。私は、 「私はあんたなんか、嫌いなんだから!!」 半ば自棄(やけ)のように、そう叫んだ。
#フェリシア
「……エリカさん!」 立ち上がり、諌めるような声を上げる。
ジャン
「……待て」 フェリシアを腕で制し
シャルロット
嫌い、ですか」 フェリシアさんへ手を伸ばして止める
ソルティア
「………」 皆と同じように、フェリシアに首を振り。
エリカ
ぁ」 言ってしまったと、次の瞬間には青い顔で。
#フェリシア
「……しかし……」 二人に止められて、逡巡しながらも座り直そう。
ジャン
「これでいい。(わだかま)りを溜めたまま戦場へ行く方が危険だ」 小さくフェリシアの耳元で諭し
#フェリシア
「それはそうかも知れないけど……」
ソルティア
「………」 まぁ分からないでもない。幼くして家族を亡くして、病気の妹を抱えて苦労してきた身としては、恵まれているように見えるシャルロットに反発を覚えるのは当然の事だ。
シャルロット
「言ってください。私の何が気にいらないのか……エリカさんは、今、ここで言うべきです」 
エリカ
「……」 俯いて。
エリカ
最初に会った時から、ちょっと気に入らなかった」 ぽつりと、俯いたまま、話し始め。
シャルロット
「……」 言いたいことは判るつもりだ。黙って続きを待つ
エリカ
「浮世離れしてるっていうか……世間知らずみたいな、そんな感じだったから。カマトトぶってるのか、って思ったくらいには」
シャルロット
「……あの時は、初めてまともに外に出たから、浮かれてましたしね」 その辺は、なんというか。自分でも過去に戻って殴り飛ばしたいぐらいの過去だ
エリカ
「でも、歳が近いから、多少なりとも親近感はあった。こんな歳で冒険者やってるんだし、何か事情あるのかな、とか思ったりもしたし」
エリカ
「でもそのうち、いいところのお嬢様なのが解って、人となりもなんとなく解ってきて、」
エリカ
「別に、切迫した事情とかじゃなくて、ただ、正義感とか、さっきジャンさんが言ったみたいな、お嬢様が見聞広めるみたいな、そんなのでやってるのかな、って思ってきて」
シャルロット
「……はい」 そんな一面も、ある一部では真実だ
エリカ
そう思ったら余計憎たらしくなった。……こういうこと言うのもなんだけど、冒険者なんて、まともな職業じゃないし。それでも、私はやらなきゃやっていけないからやってる」
シャルロット
「……」 そっと頷こう
エリカ
「けど、それなのに……」 ぎり、と歯噛みし。 「あなたは……っ、別にそんなことやらなくたっていいでしょう!? お姫様だから、ってだけじゃない! シャルロット=ヘリオドールっていう、そういう人間としてだって、貴女は十分なくらい、色んなモノもってるのに!」
エリカ
「お金も! 立場も! 才能も! なにもかも!」
シャルロット
「……否定はしません」 小さく答え
エリカ
「そんな貴女と親しくしろって、ありえない。上から目線。……近いのなんて、歳だけ。あとは、みんな、遠い」
シャルロット
「……」 続く言葉は、もうないだろうか。おとなしく聞いていたが、どうにも私は短気のようだ。返す言葉が喉まできている 
エリカ
「……別に、貴女に悪気なんてないんだろうけど」
エリカ
「……それでも、私はそう感じちゃうのよ」
シャルロット
「……そうですね。良くも悪くも、どう思われたりするのか……ちょっと前にも当たりましたが」 ジャンをちらっと見つつ
ジャン
「………」 ちょっとバツが悪そうにしつつ聴いてる
ソルティア
「………」 微妙に苦い顔で若者二人の交流を見ている。
シャルロット
「私からもいいでしょうか、エリカさん」
エリカ
「……なに」 内心、ああ、終わったな、なんて。思いつつ。
シャルロット
「常々思っていました。エリカさんは、どれだけ下から目線をすれば満足できますか?」
エリカ
「な」 に、言ってるの、コイツ。
シャルロット
「頑張っているけど、自分は不幸な人間なんだそんな空気を感じさせているエリカさんが、私は今まで鼻についていましたが、今のお答えではっきりと伝わりました」
シャルロット
「今のエリカさんの生活が苦しいのは判っていますし、妹のことも伺いました。私から、かける言葉が見つからないほど苦労されているのも知りました」
シャルロット
「ですがそれだけ努力を重ね頑張り続けているにもかかわらず、何故胸を張って生きようとされないんですか?」 そこがどうしても、自分は気に入らない。
エリカ
「そんなそんなの、こんな、生活で、どうやって」
ソルティア
「………」 かける言葉が見当たらない事はよくあるが、今ほど見当たらない時も無い。
シャルロット
「お金も、立場も、才能さえ無いと嘆く貴方が、今を掴んで生きている姿を私は素晴らしいと思います。私には出来ないことすらやってのける貴方が卑下するその姿は、気に喰わないといっているんです!」
エリカ
何よ、それ」
エリカ
「素晴らしい!? 素晴らしいって、こんなギリギリの生活で、明日どうなるかも解らなくて、それでも、ただそうするしかないからそうしてるだけなのよ! そんな姿が素晴らしいっていうの!?」
エリカ
「卑下してるのはどっちよ!? 貴女のもってるものが、それがあれば、私は、私は
シャルロット
「どうせ私の言葉が目上からの偉そうな言葉に聞こえるでしょう。ですけど、貴方の価値観があるように私にも私の価値観があるんです!」
シャルロット
「私は世間から存在しない人間とされて、逃がすように神殿に送られて部屋一つ庭一つだけを自分の世界にして、ただ眺めるだけの毎日でした。そんな毎日のどこが、生きているって言えるんですか!?」
シャルロット
「そのうえ、私は居るだけでお姉様に負荷をかける……! とっとと死ねば済む人間が、のうのうと生きているなんて、私自身が赦せないんです!」
#フェリシア
「っ…………」 その言葉だけは、言って欲しくはなかった。
シャルロット
「だから剣を取りました。無理を言って戦うことを選びました。迷惑もかけるでしょう。でも私は、戦うことを選びたい。自分で自分を貶める真似は、私の周りに居る人間全てを傷つけるから!」
ソルティア
「………」 無理やりにでも止めるべきですかね?とジャンをチラ見。
ジャン
「………」 肩を竦める。いたちごっこになり始めたらでいいんじゃない?と
ソルティア
「………」 まだもうちょっと様子見ですか、と肩を竦めて息を吐いた。
エリカ
「だからって、いつ死ぬかも分からないような人生のがマシだっていうの!?」
シャルロット
「そうならない為に、戦っているんじゃないんですか……エリカさんは」 
エリカ
「そうよ! 妹は、モニカは、薬が無かったらいつ死んだっておかしくないのよ!? 貴女だって見たでしょう!? その為に私が死ぬかもしれないような仕事して、お金稼いで!」
ジャン
(……脱線してんなァ)
ソルティア
(立場の違い、と言うよりはスタート地点の違いかな……)
エリカ
「いつだってギリギリなの! 薬だってまた値上がりするかもしれない! そうなったらまたそれだけお金を稼がなきゃいけない! そんなのどこも素晴らしくない!」
シャルロット
「……っ」 ぎ、と歯を噛み合わせて唸る。
エリカ
「貴女みたいに! 貴女みたいに、立場も、お金もあれば、モニカの薬だって簡単に買える、ううん、もっと早いうちに良い治療が受けられたら、そんな必要だってなかったかもしれない……」
ジャン
「ぁァー………」 駄目だ、頃合いな気もしてきた。ソルティアに顎で合図する
ソルティア
「………」 ジャンに頷いて立ち上がり。
エリカ
「そしたら、私、だって……」
シャルロット
「私に、立場もお金もあると思うのなら」 一瞬見せる悲痛な顔。だが、すぐに隠して真顔に戻る
ソルティア
「……そこまでですよ、二人とも。このままじゃ話が平行線のまま、論点だけがずれていってしまいます」 と二人の間に分け入る。
ジャン
「ほれほれ」 ぱんぱん、と手を叩き
ジャン
「ったく、何の話してんだよ。先の方針決めるためだったんじゃァねえのか」
エリカ
「……………ごめん、なさい」
ジャン
「………」 エリカが急に静まり返ったのを見、軽く息を吐き
シャルロット
「すみません……話、逸れてしまいました」 ジャンに複雑な表情で頭を下げる
ソルティア
「……謝る必要は無いんですよ。僕らもここまで、止めもせずに横から話を聞いていたんですしね」
ジャン
「まァ、いい。この状態じゃァ先のこともままならねえな。戦場行ったら死人が出るわ」
#アラン(通信)
『あ、終わったか?』
ジャン
「終わらせた、が正しい」
#アラン(通信)
『あと少し続いてたら、お説教かましてやろうかと思ってたんだがな』
シャルロット
「フェリシアさんも……私、今言ったことも真実ですが、だからこそ私は戦いたいと思っていますから」 そっとフェリシアに謝って
#フェリシア
……」
ソルティア
「それに……初めてエリカちゃんの本音を聞いたような気がしますしね」 いつもの穏やかな笑顔でエリカに笑いかけて
エリカ
「ごめんなさい……無茶苦茶言いましたよね、私」
シャルロット
「……いいえ、エリカさんが謝る必要はないです。私も良くありませんでした」
ソルティア
「……エリカちゃんが苦労して、辛い思いをしているのは知ってた。でも、僕にはかける言葉が見当たらなくてね……もう少し、気にかけてあげれればよかったんだけど」 申し訳無さそうに。
#フェリシア
「お言葉ですが、シャルロット様」
シャルロット
「……?」 なんだろう、怒られるのだろうか。フェリシアに視線をおっかなびっくりで向ける
#フェリシア
「貴女は先程、マグダレーナ様をお守りする為に“死神”の対処に向かいたいと仰いましたね」
シャルロット
「……そう、ですね」 そこに間違いは無い
#フェリシア
「残念ながら、今の貴女たちに、その任を任せる訳には参りません」
#フェリシア
「それどころか、公都内での調査すら任せる事は出来ないでしょう」
ジャン
「あァ、とりあえず今日は無理だ。一日頭冷やして来い」
シャルロット
「……っ、どうしてですか、フェリシアさん!」
ソルティア
「……すみませんね、フェリシアさん。この大変な時に」 小さく頭を下げて。
#フェリシア
「シャルロットさんも、エリカさんも、ご自身の価値観を押し付けているようにしか見えません。それも
#フェリシア
「マグダレーナ様と、モニカさん。それぞれ、彼女たちを言い訳にして」
エリカ
「……」 僅かに、びくりと。震えたような。
ジャン
「………」 フェリシアに先越されたが、まあいいだろう
シャルロット
「言い訳になんて……」 そんな事を盾に、ああだこうだと泣き言を言う気もない
#フェリシア
「お二人共に、辛く、厳しい事情があるのでしょう。シャルロット様の幼い頃のお話は、私も人伝に聞いたのみですし、エリカさんの話も同様です」 どちらに対しても、同じ程度しか知らないようなものだ、と。
#フェリシア
「これからの問題の解決に求められるのは、もっと客観的に、冷静に物事を見る目です」
#フェリシア
「時には感情に任せて自分を吐き出す事も大事でしょう。しかし、このような時に、このような場で、そんな事をする人間が、いざという時に冷静に物事を見極められるでしょうか?」
エリカ
「……」 ぐうの音も出ない。
ジャン
「………」 馬の手配、現地への到着、それまでに与えられた時間等を頭の中で組み立てながら聴いている
#フェリシア
「こんなバラバラで、話しても平行線を辿るしかない状態で、“死神”と対峙してみてください」
#フェリシア
「それこそ、マグダレーナ様の足枷となってしまいかねません」
エリカ
「……」 その通りだ。こんな時に、こんなことを、よりにもよって。言うべきじゃ、なかった。
シャルロット
「……いま、この時でなければエリカさんと本当の言葉で言い合うなんてできませんでした、フェリシアさん」 それだけは否定させたりしない、とばかりに強く言って
#フェリシア
「果たして、そうでしょうか。そうだったとしても、貴女の物言いは、全て適切だったのでしょうか」
ジャン
「シャル、フェリシアの言う通りだろ。ちっとは大人しく聞いとけ」 指を折りつつ
#フェリシア
「冷静に、ご自分の発言を思い返して、すべて、この場で語るに相応しかったと自信を持って仰ることができますか?」
エリカ
「……」 無言で首を横に振り。
シャルロット
「……適切に選んだような会話が、本当の会話だなんて言えるんですか、フェリシアさん……」
ソルティア
「……若いですね、シャルロットさんは」 苦笑なのか何なのか、言い難い表情を浮かべて。
ジャン
「シャル」 諭させるように名だけを呼ぶ
シャルロット
「この場だとか、相応しいとか、そんなことを言っていて本当の気持ちなんて伝わるんですか……!」
#フェリシア
ご理解いただけませんか」
ジャン
「……フェリシア、駄目だ。今度はお前とぶつかる気らしいぜ」
#フェリシア
「…………」 眉間に手を当てて目を伏せる。
エリカ
「……」 しゅんとして黙りこくっている。完全に叱られた子供の様相だ。
ソルティア
「真っ直ぐぶつかるだけが、正しいとは限らないんですよ、シャルロットさん」
ソルティア
「時には言葉を選び、口を噤み、偽る事も必要なんです。……今まで貴女が、自身の身分を隠してきたようにね」
シャルロット
「……っ」 止める声に顔を背けて 「私は、エリカさん相手にそんなことがしたくないから、今名前を明かしたんです」
ジャン
「オイオイ、誰にでも刃向けていいってモンじゃァねえぞ」
ソルティア
「そしてその行動で輪が乱れ、迅速な動きが出来ないようになり、それは結果的に僕ら以外の、マグダレーナ様の危険を呼ぶことになる。違いますか?」
#フェリシア
「シャルロット様」
#フェリシア
「エリカさん相手には、確かにそれが正しいでしょう。仲間に隠し事をするのは、私も正しいとは思えませんから」
#フェリシア
「ですが、此処が何処だとお思いですか?」
#フェリシア
「駐屯地の隅とはいえ、人が通る可能性は十二分にあるのですよ?」
シャルロット
「……っ」 熱くなっているんだろう。冷静じゃないことぐらい、冷めた部分の自意識が理解できている
ソルティア
「やっている事が間違いとは、僕も思いません。いつかは通らなければならない道です……ですが、今ヒートアップするのは不味かったですね」
ソルティア
「……それを止めなかった僕らにも、責任はあります。その点は謝罪します、シャルロットさん、エリカちゃん」 二人にそれぞれ頭を下げて。
エリカ
「……いえ……」 ソルティアへ。首を横に振り。
ジャン
「とりあえず、一旦お開きだろ。こんなんじゃ話の続きも出来ねえよ。目的とは本末転倒だ」
#フェリシア
そうですね」
シャルロット
「……わたしは、ここで言葉を交えることも、赦されないんでしょうか?」 飛躍した結論を、子供のように口にしながら……僅かに涙を滲ませながら言った。
#フェリシア
……」 厳しいようだが、此処ではシャルロットには答えない。
ジャン
「お前はいい加減話を聞くことを覚えろ。誰も喋るなとは言ってねえよ」
ソルティア
「マグダレーナ様の危険を回避する事を第一とするなら、赦されません。……優先順位をどこに置くかで、どんな行動を取るべきかは変わってくるものです」
#アラン(通信)
『……ま、俺もフェリ公に全面的に賛成ってことにしといて、今必要な事だけ伝えんぞ』
ソルティア
「お願いします、アランさん」
#アラン(通信)
『公都内での開放派への探りと、帝国側の協力者の調査か、死神への対処協力。そのどっちかを、アンタらに協力してもらいたかった』
#アラン(通信)
『だが、俺も今のお前らにゃァ任せられねェと思ってる』
ソルティア
「開放派の探り及び協力者の調査か、死神の対処か、ですね」 「……えぇ、今の状態では任せてくれとはちょっと言えませんね」
#アラン(通信)
『……が、人手が圧倒的に足りてねェのも事実。お前らの協力がなきゃ、成り立たねェ』
ジャン
「死神の元へ行くのは三日後、移動には一日かかる」
シャルロット
「……、帰って休みます。お騒がせしました」 これ以上ここに居てもダメだ。昔感じた“大人”の壁を今更に感じてしまっている
ジャン
「待て」
シャルロット
「……一日下さい。頭を冷やしてきます」
#アラン(通信)
『待て。この話だけは聞いてけよ』
シャルロット
「……なんですか?」 やや疲れた顔で、投げやりに応える
#アラン(通信)
『勝手に自己完結しようとすんじゃねェ。散々ジャンにも言われてんだろ、話を聞けってな』
ジャン
「全くだわ」 やれやれと言った顔で
ソルティア
「すみません、シャルロットさん……もう少しだけ、お付きあいください」
エリカ
「……」 黙って続きを待つ。
#アラン(通信)
『一日やる。フェリ公、明日こいつらエリカとシャルロットだけでもいいし、4人全員でもいい。ゆっくりと、誰にも邪魔されない場所を手配してやれ』
#アラン(通信)
『その場で、好きなだけ話し合え。だが、タイムリミットは明後日だ。それまでに、どっちを担当するか俺に連絡をよこせ』
#アラン(通信)
『それを過ぎたら、仕方ねェ。全部お前らには関係ない所で済ませる』
ソルティア
「明後日の朝まで、ですね……」
シャルロット
「……」 わざわざ手間隙かけて場所を用意するのか。普段なら気にもしないことだが、今はそれも癇に障る
#フェリシア
「……分かったわ。ギルさんにでも頼みましょう。……ジェラルド神殿長は、今そのような事を頼める状態ではないし」
ジャン
「とりあえず今日は帰って寝るなり落ち着くなりしとけよ」
シャルロット
「……そう、判りました」 整わせた場なんかでエリカと会話して、何か得られるのだろうか。上辺だけでケリがついてしまうような気がして、訝しげな表情だ
#アラン(通信)
……あー』 これ以上ごちゃごちゃ突っ込もうと思ったが。
#アラン(通信)
『そんな結果しか得られないなら、お前がその程度ってことだ』 シャルロットの心を声色から読んだように、それだけ言った。
エリカ
「……」 クビにするとは、まだ言われていない。なら、今からでもしがみつかないといけない。泣いても喚いても、お金なんて、出てこないのだから。
ソルティア
「………」 こっちはこっちで、また本音を押し隠して行動しそうだな、とエリカを見て。
ジャン
「俺からあんま突っ込んだことは言いたくねえが、一つだけ」
ジャン
「今の状態をモニカちゃんとかマグダレーナ様が見て、どう思うか」
ジャン
「それだけは忘れんなよ」
#アラン(通信)
『エリカの方も、ちゃんと応えてやれよ。もしそうしなかったら、首チョンパだからな』
エリカ
「……」 ぎゅ、と。拳を握りこみ。 「……はい」
シャルロット
「……」 姉に見せられないような態度を取ったつもりもないし、どう思うかなんて気にしながら行動はしてないのだが……それも思い込みか。
#アラン(通信)
『それと、だ。あー……いや、いい。こりゃ今聞く意味がねェわ』
#アラン(通信)
『じゃ、後のことはフェリ公に任せる。俺も俺で、暇じゃァないんでな』
ジャン
「ン」  「そうか、悪かったなァ」
#フェリシア
「ええ、任されました」
ソルティア
「お疲れ様です、アランさん」
#アラン(通信)
『ジャンとソルティアは、年長者らしくしっかり支えてやれよォ』
#アラン(通信)
と言って、通信は切れる。
ジャン
「難儀なこと言ってくれるなァ」 苦笑して
ソルティア
「……えぇ」 今までたいしたことをしてこれなかった分くらいは、と心の中で呟いて。
#フェリシア
「今日は、皆さんもうお帰りください」
ジャン
「言われなくても、ってな」
#フェリシア
「明日の朝までに、相談の場を確保して、皆さんに連絡させていただきます」
エリカ
「……」 フェリシアには頷き返し。
#フェリシア
「その用意された場が嫌だ、と仰るのなら」 シャルロットを、鋭い目付きで見て。敢えて続きを言葉にはしなかった。
シャルロット
「……」 これでフェリシアにまた迷惑かけてるのかな。あきれ果てるが、それを嘆くことこそ自分が嫌った姿だ。
ソルティア
「……お仕事ばかり押し付けるようで申し訳ないのですが、お願いします」 丁寧に頭を下げて。
#フェリシア
「お気になさらず。これも私の職務です」
#フェリシア
「では、解散」 パン、と大きく手を叩いて、君達の退室を促す。
ジャン
「じゃ、俺は先に帰るぜェ? 流石に息苦しくてなァ」
シャルロット
「判りました、フェリシアさん」 情けない、と思う反面、情けないと口にすることだけは赦されないと唇を結ぶ
ソルティア
「苦労をおかけした分は返せるよう、努力しますよ……それじゃ、エリカちゃん。一度帰ろうか」 前半はフェリシア向け。
エリカ
「……ごめんなさい」 誰へともなしに呟き。
ジャン
そんな言葉を聴くこともなくジャンは部屋から既に去っていた

GM
リザルトは出しておくが
GM
全員で揃える日は土曜日までにあるか。
GM
ぶっちゃけ
GM
シャルとエリカ間のわだかまりがマシになれば、流れは決まってるようなものですし
GM
そう時間は掛からなさそうなので、GMとしては心ゆくまでそこの対処をして欲しいな、ということなのです。

 予定の相談中...

GM
じゃあ、そうだなぁ
GM
火曜日の21時を、一応全員で集まる予定としておこうか。
シャルロット
ハーウイ
エリカ
ハイ。
ソルティア
火曜おっけーれす。
GM
GM側からも、まだ伝えるべきことがあるので。
GM
個人的に誰かと会話したいというのがあれば、それまでにすること。
GM
もちろんその相手がGMでも構いません。

 各々了解の言葉を返しつつ、リザルトと成長ダイスへ。

GM
15D6 → 1 + 3 + 3 + 6 + 3 + 2 + 4 + 1 + 5 + 3 + 4 + 3 + 1 + 4 + 4 = 47
リザルト
2012/04/07 第五話「二つの導のその先に」 経験:3,440 報酬:9,000G 名誉:47
ソルティア
今日ピンゾロ一回も振ってないから繰り上がりは無いな。3回成長ー
ソルティア
一回! 2D6 → 1 + 3 = 4
ソルティア
筋力もらおう。二回! 2D6 → 2 + 6 = 8
ソルティア
んー、精神。三回! 2D6 → 4 + 6 = 10
ソルティア
生命でおk
エリカ
成長しますさんかい。
エリカ
ひとーつ 2D6 → 2 + 2 = 4
エリカ
敏捷……
エリカ
ふたーつ 2D6 → 4 + 1 = 5
エリカ
生命……
エリカ
みーっつ 2D6 → 4 + 6 = 10
エリカ
精神!
シャルロット
せいちょー1! 2D6 → 6 + 5 = 11
シャルロット
知力! うおおおぶれいく!
シャルロット
2! 2D6 → 5 + 2 = 7
シャルロット
敏捷! らすと 2D6 → 6 + 5 = 11
シャルロット
精神。
ジャン
ふう。成長1 2D6 → 3 + 6 = 9
ジャン
筋力きた。筋力。2 2D6 → 2 + 2 = 4
ジャン
敏捷。3 2D6 → 4 + 3 = 7
ジャン
相方に選ばせた。生命

▼能力値成長結果

シャルロットジャン(ヤンファ)エリカソルティア
器用度 25 > 25
敏捷度 24 > 25
筋力  16 > 16
生命力 20 > 20
知力  23 > 24
精神力 19 > 20
器用度 27 > 27
敏捷度 27 > 28
筋力  22 > 23
生命力 19 > 20
知力  12 > 12
精神力 12 > 12
器用度 12 > 12
敏捷度 12 > 13
筋力  14 > 14
生命力 17 > 18
知力  25 > 25
精神力 27 > 28
器用度 26 > 26
敏捷度 15 > 15
筋力  21 > 22
生命力 20 > 21
知力  27 > 27
精神力 21 > 22